2月12日から行われている「LCK CUP2025」プレーオフのROUND1で「T1」と「Hanwha Life Esports(HLE)」が早くも激突。HLE Zeus選手は古巣のT1とは初対戦ということもあり、大きな注目を集める試合となりました。
◆お互い一歩も譲らない白熱の展開に
初戦のGame1はHLEが勝利し、Game2ではT1が勝利するとゲームカウント1-1で試合はGame3へ。Game3では新チャンピオン「メル」がT1によって初めてピックされるなど、この試合からフィアレスドラフト特有のチャンピオンが多く選択されていきます。
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Game3はHLEが勝利し、先に王手をかけます。
Game4では中盤以降、T1が主導権を握る展開が続きますが、試合時間27分頃にT1全員を巻き込むダイアナ-ヤスオのウォンボコンボが炸裂。8000ゴールドの不利を背負っていたHLEが集団戦に勝利したことで、試合は波乱の展開となります。
しかし中盤以降に大きなリードを築いていたT1は33分頃に発生した集団戦に勝利し、そのままゲームエンド。ゲームカウント2-2で試合はBO5最終戦にもつれ込みます。
◆勝敗を分けたミニオン処理
両チーム一進一退の攻防が続く中、Game5ではこれまで4試合すべてでBANされていたカリスタとスカーナーの両チャンピオンがオープンとなる展開に。ブルーサイドでファーストピックの選択権を所持していたHLEはカリスタをファーストピックで選択。それに対しT1側はスカーナー、ドレイヴンといったピックで返し、両チームバンピックから一歩も引かない姿を見せます。
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バンピックとは裏腹に、試合はあまりキルが発生しない静かな展開で中盤まで進みます。
大きく動いたのは試合時間32分頃。HLEがドラゴン3スタックを確保し、ドラゴンソウルにリーチをかけると、4体目のドラゴンを巡って、ドラゴンピット周辺で集団戦が勃発します。
HLEがドラゴンピット裏のブラストコーンからアムムのRで集団戦を仕掛けるも、これにT1が上手く対処し4人生存でエースを獲得。T1はMIDのミニオンウェーブを利用してゲームエンドを試みます。
しかし、ギリギリのところで復活したHLE Peanut選手のアムムがQで相手に飛びつくと、前衛ミニオンにスマイトを使用して素早くミニオンウェーブを処理。ミニオンが残っていればゲームエンドという場面で好プレーを見せ、HLE側のネクサスタワー1本が残った状態でゲームが続きます。
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その後、HLEはカリスタとアムムのオブジェクト速度を活かしたマクロでバロンを獲得するなど試合のテンポを握り、40分頃に発生したバロンピット周辺での集団戦に勝利すると、ついにゴールド差が逆転します。
絶体絶命のピンチから耐え、有利を奪ったHLEはそのままバロンバフを活かしてT1のネクサスタワーへ迫ると、Viper選手のカリスタがT1 Smash選手のドレイヴンにフラッシュインで仕掛け、集団戦に勝利。そのままT1のネクサスをHLEが破壊し、ゲームカウント2-3でHLEが勝利しました。
一時は絶体絶命の状況まで追い詰められたHLEでしたが、守護神Peanut選手のチームを救うスーパープレーで九死に一生を得るといった、最後までどちらが勝つかわからない見ごたえのある試合でした。
試合後、HLE Zeus選手が元チームメイトのT1メンバーと笑顔でグータッチする姿が映し出され、お互いの激闘を称える姿も素敵です。
HLEはこの勝利でプレーオフROUND2へ進出。DKが対戦相手にNSを選択したため、2月16日にGen.Gとの対戦が決定しました。
一方、敗れたT1はLCK CUP敗退が決定。3月に行われる国際大会「First Stand」への出場権を獲得することは出来ませんでした。