NFX BlackWiz「ようやく届いたオフライン」―JoxJoと並んでオフラインに挑む心境、鍵となったチャレンジャー精神、チームの成長を紐解く【VALORANT Challengers Japan 2025 インタビュー】

4月18日、『VALORANT』の国内大会「VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff Round 1」が行われ、幕張メッセで開催されるオフラインPlayoffに出場する4チームが出揃いました。

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NFX BlackWiz「ようやく届いたオフライン」―JoxJoと並んでオフラインに挑む心境、鍵となったチャレンジャー精神、チームの成長を紐解く【VALORANT Challengers Japan 2025 インタビュー】
NFX BlackWiz「ようやく届いたオフライン」―JoxJoと並んでオフラインに挑む心境、鍵となったチャレンジャー精神、チームの成長を紐解く【VALORANT Challengers Japan 2025 インタビュー】
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4月18日、『VALORANT』の国内大会「VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff Round 1」が行われ、幕張メッセで開催されるオフラインPlayoffに出場する4チームが出揃いました。

本稿ではその4チームのうち、Main Stageを2位で通過した「NOEZ FOXX(NFX)」のBlackWiz選手TRYコーチへの合同インタビューの模様をお届けします。インタビューでは、数年ぶりのオフラインを決めた際のBlackWiz選手の心境や、Main Stageでの敗北で気付いた「チャレンジャー精神」、オフラインPlayoffでの勝算などが語られました。

◆BlackWiz「今年のオフライン何か起こせそう」

――Split 2 Main Stageの振り返りと、オフラインPlayoffの意気込みをお願いします。

BlackWiz:REJECT(RC)やRIDDLE ORDER(RID)に負けた際に、「オフライン直通無理だな」と思うタイミングは何度もありましたが、奇跡的に色々な噛み合いでオフラインへの直通を決めることが出来て嬉しかったです。今年のオフライン何か起こせそうだなという気がしているので、このままチームメンバーを信じて頑張りたいと思います。

TRY:今回のMain Stageを通してチームはかなり成長することが出来ました。オフライン大会はチームにとってより良く、有利な環境だと思っています。

――(BlackWiz選手は)公式大会としては2022年ぶりのオフライン大会になりますが、改めてオフラインに臨む心境などはいかがですか?

BlackWiz:3年ぶりのオフラインですが、JoxJoと一緒に1位・2位通過で行けたのが僕的には感慨深いものがありますね。オフラインに関しては去年、一昨年となかなか行けなかったので、「ようやくオフラインにもう一度手が届いたな」とホッとした感じです。

2022年にJoxJo選手と共に優勝を成し遂げたBlackWiz選手(当時はNORTHEPTION)

◆BlackWiz「自分のIGLに信頼を置いてもらえているのが嬉しい」

――Split 1・2を通して2デュエリスト構成を多用していましたが、なぜですか?

TRY:私が2デュエリスト構成が好きという訳ではありません。私はどこのチームでも選手自身のポテンシャルが一番発揮できる構成を使おうとしていますが、それがNFXだと2デュエリスト構成だっただけです。

――2デュエリスト構成でガツガツ行くシーンも多く見られましたが、この構成を指揮してみて他と比べてのやりやすさ・やりづらさなどは感じましたか?

BlackWiz:構成によるやりやすさ・やりにくさは感じていないですね。ただ今のメンバーとかなり波長が合うので、その点でやりやすいと感じることはあります。

――IGLとして、今のNFXのメンバーの印象や、やりやすさなどはありますか?

BlackWiz:これまで色々なチームに在籍してきた中で、ラウンドの負けが続いたりすると、IGLのコールを疑うという「邪念」が生まれてくることがありました。ただ今のチームメンバーはそのようなことがなく、僕のIGLを完全に信頼してくれているので、個人としてはかなりやりやすいですね。信頼を置いてもらえているのが嬉しいです。

――IGLとして、今のアビリティ重視のメタへの変遷をどう感じていますか?

BlackWiz:最近はテホ&ブリーチのように使用するだけでエリアが取れるアビリティが増えてきたので、エリア取りに強いエージェントを組み込んだ構成が多くなりました。ただその分相手のアクションが単調になるなど、「(相手の動きを)読みやすい」メタになったのかなと思います。ただ僕らはアビリティを使わなくても経験と読みで相手をいなすことが出来るので、テホ&ブリーチ構成を採用しているマップが少ないです。今のメタ的には、相手はアビリティベースですけどこちらは撃ち合いベースでやりたいことが出来るので、かなりやりやすいと感じています。

――NFXは流れが悪くても立て直すことができ、逆に流れが良ければそれを維持できるチームだと思いますが、そのような場面で何を意識していますか?

BlackWiz:ありきたりですが、一番は「諦めない気持ち」ですね。どんなラウンド差でも「勝てるんだ」という気持ちがないと逆転することは出来ないので、みんなに諦めない気持ちを持ってもらうのが一番大事だと思います。それ以外では、みんなのテンションが一定かそれ以上に保っていないと勝てないと思うので、テンションを重要視しています。楽しいことをしていると勝手にテンションは上がりますし、楽しくないことをしているとテンションは下がっていきますよね。楽しくないことを頑張ろうと思うのは難しいので、なるべくみんなが「友達と一緒に楽しく遊ぶ」というくらいの気持ちでプレイできるように心がけています。あとは僕がIGLをやっているのに加えて一番年齢が高いので、僕の心が折れないようには気をつけています。

――BlackWiz選手個人として、今成長しているなという感覚はありますか?

BlackWiz:皆さんにどう映っているかは分かりませんが、個人として上手くなるというより、他人を動かすことを意識するようになりました。なのでゲーム全体が前よりもより見えるようになったなという感覚はあります。

◆「全チームを倒すぞ」というチャレンジャー精神こそが重要

――準決勝の対戦相手はFENNEL(FL)となりましたが、Main Stageで一度対戦してみての印象と、警戒したい点について教えて下さい。

BlackWiz:印象としては、やはり強いチームだという感じです。警戒すべき点としては、FLはオフライン経験のある選手が多い一方で、NFXにはオフライン初出場となる選手が2人(thiefy・Yowamu)います。そのため、相手が場慣れしている分、こちらが飲まれてしまわないように注意しなければならないと感じています。

TRY:FLは選手一人一人が強く、それに加えて大会の際に雰囲気を良くしようとする姿が見られました。なのでオフラインでもきっと強いだろうという感想です。ただそれはNFXも一緒ですから、問題にはならないでしょう。

――今回のオフラインへ進出した4チーム(RID・FL・QTD)を見て、勝算はどのくらいあると感じていますか?

BlackWiz:どのチームが勝ち上がってきてもおかしくない状況でしたが、RIDやRCに敗れた際、「自分たちに足りないもの」について、メンバー間で話し合いました。その中で、僕たちは少し「天狗になっていた」部分があったのではという話が挙がりました。もちろん自信は重要で、どのチームにも勝てるという自信を持ってプレイしていましたが、それ以上に「全チームを倒すぞ」というチャレンジャー精神こそが重要だという話になりました。

そして今勝ち上がってきている3チームを見ると、どこもオフライン常連のチームです。対して僕らはオフライン初のチームなので、むしろチャレンジャーとしての意識を強く持てる相手だと思っています。そういう意味では、勝算はかなりあると感じています。戦略的な観点では、日本のどのチームにも勝てないとどうせAscensionでは負けてしまうと思うので、日本チーム相手であれば勝たないとなというのが正直な感想です。

――他地域のChallengersやVCT Pacificのチームを見て、日本国内と他地域の実力差はどれくらいあると感じていますか?

BlackWiz:確実に日本チームのレベルは上がってきているし、他と比べて高いと思います。昨年のように、Ascensionの上位に日本チームが当たり前のようにいるというのは今年も起こりそうだと思います。

――その中にもちろんNFXが入りたいということですよね?

BlackWiz:そうですね。もちろん日本で1位を取って、Ascensionに行くつもりです。

――Ascensionを見据えた際に、NFXはどれだけ戦えると思いますか?

TRY:NFXは普通の日本チームのプレイスタイルと違いがあると思います。平均的に上手いというよりは、最高点も高いし、最低点も低いという感じで、ポテンシャルを重視するプレイスタイルです。これがNFXにマッチしていると思いますし、だからこそ好調が続いているので、機会があれば絶対1位になれると思います。

――(NFXは)チームプレイより個人が強いという感覚ですか?

TRY:そういう訳ではないですね。私は中国地域で長い期間コーチをしてきたので、他よりアグレッシブなプレイを好む傾向にあります。なのでそれと日本のチームのプレイスタイルを上手くミックスさせて練習しています。そしてChallengersやAscensionでは1位という順位が何よりも重要ですが、それはその日一番ポテンシャルが良かったチームがなれると思うので、それに向けて練習しています。

――NFXはオフラインが初ということもあり、応援したいファンの皆さんもたくさんいると思いますが、ファンに向けて何かお願いなどはありますか?

BlackWiz:かなり他力本願にはなりますが、オフラインで盛り上げるのはオーナーのふぉいさんがやってくれると言っていたので、そこは全部丸投げしようと思っています。あまり考えていません(笑)。ふぉいさん自体、会場を盛り上げることがすごく得意な方なので、初めてのファンの方などもふぉいさんと一緒に盛り上げてもらえたらなと思います。きっと事前にXなどで情報を発信してくれると思うので、それを参考にお願いします。


NFXは5月17日の準決勝でMain Stage 3位通過の「FENNEL」と対戦。RID、QT DIG∞、NFX、FLの4チームが相まみえるオフラインPlayoffは5月17日(土)・18日(日)に幕張メッセで開催されます。


《Reuru》

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VALORANT EsportsとLoL Esportsを愛する者 Reuru

IGNITION SERIESからVALORANT Esportsの沼にハマって行ったオタク。LoL EsportsはWorlds 2021でのDFMのGroup Stage進出を機に本格的に追い始めた。好きなVALORANTのエージェントはキルジョイと2コン構成の時のヴァイパーで、好きなリーグ・オブ・レジェンドのチャンピオンはノーチラス。

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