『TFT』に「アーケイン」要素を取り入れるのは簡単ではなかった?―セット13で追加される「Arcaneの世界へ」のこだわりを聞いた【開発者インタビュー】

「アーケイン」をテーマにした様々な新要素が追加される「Arcaneの世界へ」は11月20日に配信されるパッチ14.23でリリースされます。

Teamfight Tactics インタビュー・コラム
『TFT』に「アーケイン」要素を取り入れるのは簡単ではなかった?―セット13で追加される「Arcaneの世界へ」のこだわりを聞いた【開発者インタビュー】
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Riot Gamesは先日、Los Angelesにある本社にてメディア向けに『Teamfight Tactics (TFT)』 のセット13「Arcaneの世界へ」のプレビューを行いました。このセットは、Netflixで放送されている『アーケイン(『Arcane』)』の世界を掘り下げ、人気のキャラクターや象徴的なロケーション、そして作品のシリアスなテーマまでも『TFT』のゲームプレイに取り入れています。

リードプロデューサーのWinston Baker氏とリードゲームデザイナーのSean Elizabeth Main氏が率いる開発チームにとって、「アーケイン」の成熟したストーリーテリングと重厚な世界観をTFTの世界観とゲームプレイにマッチさせることは非常に大きな困難になったそうです。

その結果、「アーケイン」からヴァイ、ジンクス、ケイトリンといったお決まりのキャラクターだけでなく、セヴィカやスミーチらゾウンのメンツやピルトーヴァーの執行官など予想外の顔ぶれも『TFT』にデビューを果たします。

◆「アーケイン」のエッセンスを捉える

開発チームの主な目標のひとつは、「アーケイン」の表面的な要素だけでなく、ゲーム内でキャラクターの関係性やストーリーの瞬間を表現する方法を見つけることでした。ヴァイとジンクスは「アーケイン」の物語にとって非常に重要であり、彼女たちを『TFT』でも今セットのスターにしようとユニークな方法で登場させたいと考えていたそう。そこで既存のバージョンではなくシーズン1初期の若い頃のヴァイとパウダーという別のバージョンを採用しました。それにあわせて、専用の特性を持つことで、既存バージョンとの差別化を達成しました。

開発陣はまた、「アーケイン」の複雑なキャラクターを、原作に忠実でありながらも楽しい方法で表現することの難しさについても語ってくれました。例えば、ヴァンダーのデザインは、『TFT』の明るい世界観に合うように少しクリーンアップされています。同時に、開発陣はヴァンダーの性格と容姿の核となる要素を維持することにも努めたそう。

◆「アーケイン」要素が加わることで、新しいゲームプレイを提供

「Arcaneの世界へ」では、新しい特性や“アノマリー”など、いくつかのゲームプレイの革新も導入することで「アーケイン」の要素をゲームプレイに取り入れています。

たとえばヴァイ、パウダー、ヴァンダーの3人組を一緒に配置すると、“ファミリー”という特性が発動し、最大マナが減少するかわりに追加ボーナスが発生します。

構成ユニットがすべて「アーケイン」キャラで構成されているケミ長者は、ショップがゴールドではなくシマーで支払うブラックマーケットに変化して、強力な“禁制品”を購入できるようになります。

この他にも「アーケイン」登場キャラや従来のTFT登場キャラにも特性が付与されており、これまでとは違う新たなゲームプレイが開花します。

さらに、ステージ4-6でユニットに60種類の強化をもたらす“アノマリー”や、新たなタクティシャン“アンバウンドチャンピオン”として「アーケイン」 ジンクスアンバウンド、そして可愛さが暴力的な“ちびキャラクター”が登場します。

◆開発者へインタビュー「いろいろ試してみてほしい」

ここからは「Arcaneの世界へ」の開発プロセスをより深く掘り下げるため、Winston氏とSean Elizabeth氏とのインタビューをお届けします。

――「アーケイン」を『TFT』に適応させる上で最大の難点は何でしたか?

Winston:トーンの不一致ですね(笑)。「アーケイン」はとても重厚でシリアスなテーマや大人の問題を扱っています。一方、『TFT』はカモノハシ、アヒル、ペンギンが登場する場所です。大人の問題を描いた番組を、木製の剣を持った小さなペンギンのゲームにどう落とし込めばいいのかを考えるのは悩みのタネでした(笑)

緊迫感と明るい雰囲気のバランス取りという問題を解決するために、キャラクター、設定、ストーリーという3つのコア要素に焦点を当てました。

――「アーケイン」のキャラクターを『TFT』で表現する際、どのようなアプローチをとりましたか?

Elizabeth:これらのキャラクターを正しく扱い、「アーケイン」に忠実であると感じてもらえるようにしたかったのです。しかし、TFTのゲームプレイに合うように適応させる必要もありました。例えば、「アーケイン」のヴァンダーは、しばしばボロボロで汚れた姿で描かれています。TFTでは彼を少しクリーンアップして、より鮮やかな外観にしました。それでも彼はヴァンダーであり、皆さんが彼だと認識できるはずです。

開発途中でシーズン2の7話まで観せてもらえたことで、キャラクターへの解像度が増したことが大きな助けになりました。

――新しい“チームアップ”の特性について教えてください。これはTFTで自分だけの「アーケイン」シナリオを作りたいファンのために設計されているように見えます。

Elizabeth:まさにその通りです! ジンクスとヴァイのように、物語的には非常に重要な関係性を持つチャンピオンがいますが、ゲームプレイ的には通常の『TFT』のボード上でこれらのチャンピオンを一緒に配置するメリットはありません。“チームアップ”特性は、ゲーム内で自分だけの「アーケイン」ストーリーを探求したり、お気に入りキャラクターたちを並べて戦えるだけの理由を提供します。

――“アノマリー”はこのセットの重要な要素のようです。これは「アーケイン」とどのように関連しているのでしょうか?

Elizabeth:アノマリーは進化を表しています。「アーケイン」はキャラクターがどのように進化し、どのように成長し変化していくかということが非常に重要なテーマです。私たちはそれをメカニズム的に捉えたいと思いました。アノマリーでは、特定のチャンピオンに投資して進化させるという選択を行い、それがゲームの残りの部分に持続的な影響を与えます。

――プレイヤーに「Arcaneの世界へ」で最も体験してもらいたいことは何ですか?

Winston:プレイヤーの皆さんが新しいチャンピオンを手に取り、新しい特性を試してみて、アノマリーでいろいろ実験してくれることに本当にワクワクしています!きっと楽しんでいただけると思います!また、新セットのアートスタイルもぜひ見てみてください。「アーケイン」らしさを感じられる本当に素晴らしい出来です。開発チームは最高の仕事をしたと思います!


「アーケイン」をテーマにした様々な新要素が追加される「Arcaneの世界へ」は11月20日に配信されるパッチ14.23でリリースされます。

《いーさん》

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