SHG Evi選手に単独インタビュー「ポテンシャルが高いからこそ、チームの方向性が迷走中」【LCP Mid Season】

Mid Season開幕戦でMVKEと対戦したSHG Evi選手にインタビュー。チームの状況や対戦の反省点を聞きました。

League of Legends インタビュー・コラム
SHG Evi選手に単独インタビュー「ポテンシャルが高いからこそ、チームの方向性が迷走中」【LCP Mid Season】
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2025年4月19日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」のMid Seasonが開幕し、日本から参戦する「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)」はベトナム地域の「MGN Vikings Esports(MVKE)」と対戦しました。

公式スタジアム「LCP Arena」のこけら落としとなった試合はGame 1、Game 2ともに最序盤を静かな立ち上がりだったものの、Game 1はヴォイドグラブとリフトヘラルドを、そしてGame2ではアタカンを巡るオブジェクトファイトでいずれも後手を踏み、大きなビハインドに。そのまま押し切られる形で敗れ、BO3は0-2での敗北となりました。

今回は現地会場にて試合後のSHG Evi選手にインタビューを実施。試合の振り返りや悩めるチーム状況について話を聞きました。

◆「集団戦の意思“統一”に問題があった」

――今日の試合、ご自身のパフォーマンスの振り返りをお願いします。

Evi:1試合目は試合に全く関われなかったので、2試合目は自分で動かそうかなと思ったんですが、それが空回っちゃった、みたいな感じです。

――Game 2ではトップガンクによるキルトレードもありましたね。

Evi:ガンクもそうですし、自分からアクション起こしてみたんですが……。

――Game 1から振り返りますと、相手からサイオンの先出しがありましたが、SHGはすでにシン・ジャオとミス・フォーチュンをピックしていたこともあり、はっきりとしたカウンターが取りづらく、最終的にカ・サンテのピックになりました。

Evi:僕としてはもっとダメージが出るチャンピオンが良いかなと思いましたし、ドラフトでも「ダメージ大丈夫?」とは聞いたんですが、それよりもタンクがチームに必要だったのでカ・サンテになりました。

ドラフト自体はどうしても結果論になるので仕方ないのですが、やりたいピックをせずに試合に関われない展開となってしまったフラストレーションが、2試合目で力みの入ったパフォーマンスになってしまった原因かなとも思います。

試合前、サイド選択権を争う1vs1にヤスオで出場し見事に勝ち切ったEvi選手

――Game 2では相手がヨリックをピックしました。今かなり勝率が出ているチャンピオンとは言え、プロシーンではかなり珍しいピックでした。

Evi:今メタに出てきているチャンプだし、相手に出てきても大丈夫だろうなとは思ってたんですけど……ちょっとガンクで1キルトレードになってしまったり、BOTレーンでエズリアルに仕掛けてノクターンにカウンターされてしまったりというのが重なって、良くなかったですね。

――チーム全体についてもお聞きします。どちらの試合もTOPサイドのオブジェクト周辺でのファイトが大きなターニングポイントになりましたが、SHGはかなり散らばって戦うことになってしまっているように見えました。そのコミュニケーションはどうでしたか。

Evi:そこは意思統一にすごく問題がありますよね。言語の問題ではなく。

――意思疎通はできていても、統一ができなかったと。

Evi:そうですね。「上に行くよ」「下に行くよ」とコールが別れた時にどっちを採用するかっていう部分で決めきれませんでした。チームとしてそうした難しい状況を作らないというのもポイントですが、それよりもしっかり(判断を)決めて仕掛ける動きが必要だなとは思いますね。

――MVKEも陣形の駆け引きが上手く、惑わされてしまった印象です。

Evi:本当に状況が1秒1秒で変わっていくゲームなので、最初は下に行くのが正解でも、相手がポジション動かしたら上に行くのが正解に変わることもあって、そういう時に問題が起きてしまいますね。

◆チームスタイルの構築に苦戦中

――Mid Seasonは残念ながら黒星スタートとなりました。前シーズンを6位で終えたことからも決して容易なリーグではないことはもちろんですが、このシーズンに向けてチームとしての変化を感じる部分があれば教えてください。

Evi:これはなんか、むずいっすね。ポテンシャル的な意味で言えば、本当に間違いなくあると思うんですが、最近は迷走してしまっています。「チームとしてどう成長していくのが一番良いか」という方向性に迷っていて、そこを見つけられた時にはすごく伸びるんだろうなとは思うんですけど、今は苦戦しています。

――SHGはどのレーンも戦っていくだけのフィジカルがあって、ひとつの勝ち方しかできないというわけではないのが逆に方向性を難しくしているのかもしれません。

Evi:選択肢が多すぎるというのは間違いなくありますね。コーチのmomentさんはT1でメインコーチをしていた人で、FATEもLCKでやっていたプレイヤーなので求める基準も高くて、彼らの“LoL観”が難しいというのは正直なところで、しかも彼らも「僕らのための教え方」を学んできている訳ではないですからね。でも、なんとかしていかないと。

集団戦こそあったものの、綺麗な5vs5では当たらせてもらえず

――少し話題を変えて、今日から新しい会場でのプレイになりましたが、戦ってみて感想はいかがですか。

Evi:めっちゃめっちゃ良くなってましたね!映画館みたいで、飲み物やポップコーン、グッズも売っていますし。良い場所になったからこそ、勝ちたかったなっていう思いがすごく強いです。しかもオープン初戦だったので。

――この会場で勝ち星を挙げるためにも、チームとしての形が早く定まることを期待しています。ちなみに、ニューヘアスタイルがすっかり馴染みましたね。

Evi:なんか自然と馴染みましたね、自分でも違和感がすごいのかなと思ったんですけど、数日経ったらもう自分の顔を見ても当たり前みたいな感じです。

――入場タイミングで会場が少しザワついていた気もします(笑)。ただ、海外で同じようなルーティンの生活が続いていますので、そういった形での刺激を入れるのも悪くはないのではと感じますね。

Evi:こっちで日本風のヘアスタイルにできる人を探すのも大変ですし、元から坊主って1回やってみたかったので、ちょうど良かったです。

――日本の視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

Evi:今日の開幕戦は負けちゃったんですが、ここで心折れて諦めるってことは絶対にないですし、全力でチームの状況を良くしていって、勝ちにいけるような練習を積んでいきたいと思います。これからぜひ応援してもらえればと思います。よろしくお願いします!


2025年シーズンのSplit2にあたる「LCP Mid Season」は全8チームによるBO3のシングルラウンドロビンでレギュラーシーズンが実施され、上位6チームがノックアウト形式のQualifier Roundへと進出。LCP上位2チームは国際大会「MSI」への出場権を獲得します。

SHGの次戦は4月26日(土)、「GAM Esports」との対戦が予定されています。

《ハル飯田》

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ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

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