nethがFENNELで見つけた「新しい自分」とは…一番ストイックな男「GON」とメンバーの特別さ、見据える未来と目標に迫る【VALORANT Challengers Japan 独占インタビュー】

VCJ Split 3を控える、FENNELのneth選手に独占インタビュー。Split 3へ向けた変化や自身が掲げる目標、チームメンバーへの想いに迫ります。

VALORANT インタビュー・コラム
nethがFENNELで見つけた「新しい自分」とは…一番ストイックな男「GON」とメンバーの特別さ、見据える未来と目標に迫る【VALORANT Challengers Japan 独占インタビュー】
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VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2、決勝の舞台で惜しくも敗れたFENNEL。チームのベテラン neth選手は、Main Stageから敗戦までに「誠実さや丁寧さとパッションのバランス」と「適応力」を学んだと語ります。新たな気づきを得て、チームとしての結束をさらに強固にしたFENNELは、きたるSplit 3での雪辱を誓います。

本稿では、チームの大黒柱であるneth選手へのインタビューをお届け。Split 3への仕上がりと、彼が見据える未来、選手としての目標や、FENNELメンバーへの特別な想いに迫ります。

◆「パッション」と「丁寧さ」の両立で見えた課題と自信

――そういえば昨日、FENNELベースに“G”が出現したそうですね。

neth:クソほどデカかったです。もう(一般的なボイスレコーダーを指して)これくらいデカかったです。GONがスプレーで倒しました。

――おぉ、幸先いいですね。ではさっそく、改めてSplit 2はどんな時間だったと振り返りますか?

neth:Main Stageの序盤では“パッション”を大切にし、どの試合も楽しんで元気にプレイして勝とうというマインドでいましたが、NOEZ FOXX戦ではそれが出過ぎて丁寧さに欠け、もったいないラウンドの落とし方をした反省がありました。そこをきっかけに、誠実さや丁寧さとパッションの重要性を学びました。

――幕張の決勝では、RIDDLEに対し悔しい結果となりました。あの試合からチームとして、そしてneth選手個人として、どのような課題と収穫を見出しましたか?

neth:当時はまだ対応力、適応する力が足りていなかったと思います。今はチームで適応力の練習をしています。

――相手チームのアクションをみて自分たちの動きを決める…などといった意味での適応力ですか?

neth:そうですね。対策やスカウティングとかでなく、相手がどう考えているかを試合中に見極め、次になにをやってくるかを話し合い、対応していきます。事前に見ていた試合と(相手がやってくることが)全然違うことが多々あるので、試合ごとに相手を意識しながらゲームを組み立てています。

――Split 3に向けて仕上がっていますか?

neth:どのマップも90%まではもっていける自信があります。今までで一番自信ありますね。

――パッチも変化して、テホ大時代から大きく変化しましたよね。

neth:まだ模索中ですが、メタへの適応については良い線いってるんじゃないかと思います。熱心なコーチ陣がFENNELの強みですね。

――新マップ「カロード」はどんな印象ですか?

neth:アセントやヘイヴンに近い感じで、チームとしての地力の差が出るんじゃないかと思います。個人的には楽しいですね。

――Split 3に出場するチームのなかではいくつかメンバーチェンジもあり、新たにDelightの出場が決まりましたが、その中でも注目しているチーム、警戒しているチームはいますか?

neth:Delightは以前から注目していました。メンバーそれぞれの『VALORANT』への理解度がとても高いうえ、若いプレイヤーも多いです。失礼かもしれませんが、みんながみんなビッグネームなプレイヤーではなくても、しっかりと勝ち上がってきた実力もあります。あとから振り返ったときに「このメンバーめちゃくちゃ良かったよね」となるようなチームだと思います。

――コミュニティからも「Delight来てるぞ」みたいな空気を感じます。なぜなんでしょう?

neth:僕らも戦ったことがありますが、これまでの実績やスクリムの評判も良く、仕上がっているチームだなと思いますね。

――FLは現在サーキットポイント90点で2位につけており、Season Final進出はかなり固い状況にあると思います。この状況は、チームに精神的な余裕をもたらしますか?

neth:めっちゃコケない限りはSeason Finalへ出場できるラインに立てると聞いていますが、これまでとやることは変わらず、全試合を勝ちにいこうと思っています。Main Stageで成長し、Season Finalでもっと進化したいですね。なのでサーキットポイントについてはあまり気にしていないですね。

◆FENNELで見つけた「新しい自分」

――FLから公開されたドキュメンタリー映像のなかで、RIDDLEとの決勝戦を振り返り「もちろん悔しかったけど、例え重要な局面で落としても、楽しめてプレイできたのが、今までにない自分で、新しい自分を見つけたな」と話していたのがとても印象に残っています。CR、DFMを通じてさまざまなメンバーとチームを組んできたneth選手ですが、FENNELではこれまでと違った…なんと言いますか……。

neth:わかります、言いたいこと。

――どう表現していいかわかりませんが、neth選手にとって今のFENNELメンバーには、これまでとはちょっと違う思い入れがあるのではないかと思うんです。

neth:そうですね……。僕はこれまではあんまりオープンな人間ではなく、味方を励ますような余裕もなかったんです。でもFLに入ってからは、年齢が離れているのが逆に良いのか、みんな楽しそうだし、僕も楽しいし、本当の意味でチーム活動できていると感じます。

みんなのことを信頼しているからこそ、試合中にラウンドを落としても「このメンバーとだったら最終的には勝てる」というマインドで戦えています。今はより信頼できるメンバーしかいないんで、大会中でも楽しくプレイできているんです。

――どういった要因があるんでしょう?

neth:パーティゲームやボードゲームをみんなで遊ぶなど、一緒にいる時間を増やしているからですかね。これまではそういうのが苦手だったんですが、FLではメンバーと一緒に楽しくやれています。レクリエーションをやったあとに楽しい空気のままで練習に入るなど、良い効果があると思います。

――レクリエーションはどなたが中心となって発案するんですか?

neth:GONやhattyが多いです。特にhattyが仕切ってくれていて、コーチでありながら裏方的なこともやってくれるのでありがたいですね。

――ゲーム内だけでなく、ゲーム外も上手く使ってメンバーの結束を高めているんですね。

◆FENNELと合致した理想の『VALORANT』と一番ストイックな男、GONのギャップ

――nethさんは「日本のVALORANTシーンの生き字引」のような存在と見られている側面もあるかと思います。プロとして長く活躍するための秘訣は何だと思いますか?

neth:成長とモチベーションだと思っています。成長したらその分チームとしての実績を残せるし、成長がないとずっと同じ実力や位置にいることになり、新鮮味や成功体験がなくてモチベーションが下がってしまいます。

あとはやっぱり、楽しまないと続かないですよね。今も含めてこれまでやってきたメンバーはみんな楽しくて、環境に恵まれているなと思います。

――2024年にLFT出したときのツイートで「まだ自分の中でやりきれてない」と投稿していたのをよく覚えているんです。その「やりきれてないこと」とは具体的に何でしょうか?

neth:自分がやってみたい『VALORANT』の理論を、これまで提案とかしてこれなかったんです。このまま引退したら「もっといい動きできてたかもな」といった後悔が出てきそうだと思ったので、そういうツイートになりました。

でも今は、そのスタイルとFLがとても合致していると思います。ふんわりですが、FLは「固いVALORANT」で偉いプレイが多いイメージで、だからFLに入ったというのもあります。文句なしですね。

――確かに。丁寧なフェイクアクションなどから「固いVALORANT」を感じます。

neth:そうですね。うまぶってるんですよ(笑)

――うまぶってるんですか(笑)

neth:でも一番驚いたのは、GONのギャップですね。配信や大会のワンシーンだけみているとあんな感じですが、試合中とか全然違くて。リーダーとしての素質もあると思うし、メンバーのなかで一番ストイックだと思います。GONがいなかったらヤバかったなと思います。

――ゲーム内ではGON選手が大きな柱になっているんですね。

neth:そうですね、間違いなく。

カメラを向けるとしっかりちょけフェイスを作ってくれるneth選手

◆目標はただ一つ「若いメンバーをリーグに連れて行く」こと

――自身のキャリアの中でこのSplit3、そしてAscensionはどんな意味を持つと考えていますか?

neth:Anthem(CGZ)がAdvance Stageで負けてしまった後のインタビューで「元々リーグにいて、自分の存在意義を証明したかった」と話していたんですが、僕も全く同じ気持ちです。肩書きを強く意識しているわけではありませんが、競技シーンの初期では良い成績を残していたりもするなかで、こうして日本に戻ってきて、「自分はここまでやれるんだぞ」と証明できる良い機会だと思っています。

――neth選手個人として、どのような目標を掲げていますか?

neth:「若いメンバーをリーグに連れて行くこと」ですね。自身の野望や目標はそれしかありません。

――では最後に、Split 3への意気込みとファンへのメッセージをお願いします。

neth:Split 2 決勝戦ではRIDDLE相手に面白い試合をできなかったことを申し訳なく思っています。その反面、どのチームよりも練習の質や量にこだわってきたので、次は3-0で勝利する気持ちでMain Stageをたくさん勝利してSeason Finalもその気持ちで臨みます。応援よろしくお願いします。

――ありがとうございました!


VALORANT Challengers Japan 2025 Split 3 Main Stageは7月11日(金)から開幕。FENNELの初戦は同日の第2試合にて、Delightと戦います。立ちふさがるRIDDLEへのリベンジなるか、FENNELの歩むMain StageとSeason Finalに注目です。


<取材、執筆:岡野朔太郎/撮影、編集:松田和真>

《岡野 朔太郎》

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「最高の妥協点で会おう」 岡野 朔太郎

東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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