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らいじん、Zerost、えんてぃ…「LTK Masters」はLJLの同窓会―歴史と共に紐解く、往年のプロリーグで戦った猛者たちの足跡【特集】

「LTK Masters」出場メンバーの背景について、「LJL」の歴史に沿って時系列でまとめました。

スイニャン

スイニャン

ZETA DIVISION所属のストリーマー・k4senさんが主催する『リーグ・オブ・レジェンド』大会「League The k4sen (LTK)」。初心者から中級者向けの大会だった「LTK」に、3つめのシーズンとなる「シーズン: パンデモニウム」から、上級者レベルの「Masters」が新設されました。


「LTK」ではじめて『リーグ・オブ・レジェンド』の大会を見始めた人たちは、「コーチたちも試合に出るんだ!」という感覚かもしれません。しかし、『リーグ・オブ・レジェンド』のプロシーンを長年追いかけてきた人にとって、これは往年の「LJL」の再来のようなものです。このメンバーを見て、過去のさまざまな思い出が頭をよぎった人も多いはず。そこで今回は、このメンバーの背景について簡単にまとめてみました。


eスポーツが浸透していなかった黎明期の選手たち

「LJL」が発足したのは2014年2月、もう10年以上前になります。当時はまだ公式大会ではなく、参加チームもわずか4チームでした。基本はオンライン大会でしたが、節目ごとにオフライン大会を実施。発足時の開幕戦は約80人規模のオフライン会場で行なわれましたが、それでも満席にはならないほどの小さなコミュニティだったのです。今回の「LTK」参加者で当初から選手として出場していたのがRainbrainさん、apaMENさん、Cerosさん、Yutaponさんでした。

RainbrainさんとapaMENさんは同じRascal Jester(RJ)所属で、「LJL」最初のシーズンの優勝メンバーでもあります。しかし翌年にはRainbrainさんが引退し、apaMENさんもUnsold Stuff Gaming(USG)に移籍したため、知る人ぞ知る元チームメイトなのです。ちなみにRJは現在、FENNELのLoL部門として引き継がれています。

2014年のRascal Jester、左端にRainbrainさん、中央にapaMENさんの姿が見える

一方、CerosさんとYutaponさんはDetonatioN FocusMe(DFM)所属で、Cerosさんが選手からコーチを経て退団する2023年まで同じチームでした。この付き合いの長さこそが「竹馬の友」と呼ばれる所以です。開幕当時のYutaponさんはまだ高校生でした。最初こそ成績は振るわなかったものの、その後のリーグにおいては常勝チームとして君臨。世代交代やリーグ形式の変化を経ても、Yutaponさんは常に第一線で戦い続けていた数少ない存在です。


コミュニティが少しずつ増えていった初期の「LJL」

「LJL」は2015年から、参加チームが6チームに増えました。当時はひとつの母体が2チームを運営するケースがあり、DetonatioNも先に触れたFocusMe以外にRabbitFiveという別チームを所有していました。ここに所属していたのがZerostさんです。その後FocusMeに移籍したのを皮切りに、引退する2019年まで多くのチームを渡り歩きました。愛嬌のあるキャラと相まって、関わりのある選手が非常に多いです。

DetonatioN RabbitFive時代のZerostさん

ThintoNさんもこの時代に登場した選手でした。7th Heavenというチームの所属で、チームそのものが参入当初から高い人気を集めていました。成績面では苦むことも多くありましたが、その後も彼をはじめチームの人気は根強かった印象があります。

Day1さんの場合は少し特殊で、2015年にSalvage Javelin(SJ)というチームでXiLIUMという名前で出場していました。しかし、結果が出せず早々に引退してしまったのでこのころのことを覚えている人は少ないかもしれません。その後、解説者として人気を博し、2019年には再び選手に復帰。このときウェブ記事で発言した「今ならアローも落ち着いて打てるはず(※)」というフレーズも有名です。

※Day1さんのポジション・ADCで使われるアッシュのアルティメット「クリスタルアロー」のこと

日本サーバーとプロリーグの公式化が実現した発展期

『リーグ・オブ・レジェンド』日本サーバーのベータテスト開始と、「LJL」の公式プロリーグ化が発表されたのが、2016年1月のことでした。スタジオでの非公開オフラインを経て、2018年には約50人規模の会場で観客を入れてのオフライン大会を実施。無料入場でファンミーティングも実施されていたため、毎週多くのファンでにぎわっていました。いま思えば、一番コアなファンが集まっていた時期かもしれません。

公式大会になったころに台頭してきた選手としてパッと思い浮かぶのが、HarettiさんとEntyさんのコンビ。先にapaMENさんの移籍先として触れたUSGで2年間、ボットデュオとして活躍しました。二人ともムードメーカーだったのもあって、人気が高かったです。とは言えUSGの顔という意味では、所属期間の長いapaMENさんとEntyさんの印象が強い人も多いのではないでしょうか。のちにUSGのLoLチームは紆余曲折を経て、VARREL Youthという形で現存しています。

現役時代ずっとライバルチームで戦ってきたEntyさんがDFMに加入する日が来るとは……!

raizin(らいじん)さんは、公開のオフライン大会およびファンミーティングが始まった2018年に選手として活動していました。間近で選手の姿が見られ、ファンとの交流もできたこの頃。ひときわ目立つその容姿から「らい様」のあだ名がついたと記憶しています。先述の7th Heaven所属で、ThintoNさんやHarettiさんとともに試合に出場していました。

らいじんさんは引退後にしゃるるさん、スタンミじゃぱんさん、じゃすぱーさん、たぬき忍者さんとともに配信者グループ「げまげま」として活動中

当時の「LJL」には2部リーグが存在し、リーグ終わりには1部リーグとの入れ替え戦も行なわれていました。2018年に7th Heavenが2部落ちした際に勝ち上がってきたのが、Crest Gaming Act(CGA)。Qooさんはコーチ・選手として長年このチームに所属していました。2023年に選手として出場するまでずっとコーチだったので、スーツ姿の印象が強いです。今回の「LTK」参加者のなかでは、YunikaさんがQooコーチのもとで活動し、Eugeoさんがチームメイトとして戦いました

Recapさんも、V3 Esportsでのサブ登録を経て2018年ごろからスターターとして本格的に試合に出場するようになりました。Recapさんの場合は2021年にRJへ移籍してからのほうが活躍の頻度が高かったように思います。また、インタビューでの不思議な発言によって宇宙人キャラとして定着したのもこのころではないでしょうか。昨年までREJECTで現役選手として活躍していた、非常に息の長い選手です。

オフラインの盛り上がりから一転、コロナ禍へ……

2019年になると、「LJL」は約300人規模のオフライン会場で試合を行なう大会としてスケールが大幅にアップ。この頃に出てきた選手としてはYunikaさん、Eugeoさん、Yuhiさんがいます。ところがコロナ禍によって、無観客開催への移行を余儀なくされました。そのまま大会はオンラインへと変貌を遂げ、その後リーグ形式の変更などもあり、オフラインで試合を行なう機会は大幅に減ってしまいました。

2019年からは毎週ヨシモト無限大ホールで試合が行われていた

Yunikaさんは先述のとおりCGAで活動した後、V3 Esports(V3)に移籍してEugeoさん、Washidaiさん、Hetelさんと共にリーグを戦いました。Yunikaさんの場合、第一線で活躍していた時期はそれほど長くはなかったものの、おっとりしたキャラクターで印象に残っている人も多いはず。一方、Eugeoさんはその前に所属していたBurning Core(BC)から台頭してきて、複数チームを渡り歩いた選手です。どのチームに行っても試合での活躍度と喋りの上手さから、インタビューの常連選手でした。

そのBCに長年所属していたのがYuhiさんです。2019年に若手選手としてスターターの座をつかみましたが、思うように結果が出ない日々を過ごしました。それでも根気よくプロゲーマー生活を続け、気づけばチームリーダー的存在にまで成長。2024年にSengoku Gaming(SG)に移籍し、2025年にQT DIG∞へとチーム名変更後に臨んだ「LJL」のグランドファイナルでは見事優勝を果たしました。勝利の立役者としてMVPまで獲得した姿は感動的でしたが、その年に惜しまれつつ引退となりました。

コロナ禍以降に表舞台に登場した選手としてはNestyさん、Washidaiさん、Hetelさんがいます。NestyさんはSG所属でEntyさんとチームを組んだことも。持ち前の明るいキャラクターで人気を博しました。WashidaiさんとHetelさんはV3所属メンバーとして活動。戦績面では明らかに苦しかったのですが、懸命に戦う姿が印象に残っています。ふたりが仲良しな様子も、SNSなどを通じてたびたび伝わってきました。その後Washidaiさんの移籍によってバラバラになったふたりでしたが、SGで再び合流。先に触れたYuhiさんとともに、見事「LJL」優勝を果たしました。


もちろん、ここに書ききれなかった要素や関係性もまだまだあります。同じチームで戦った仲間だけでなく、長年リーグの第一線でしのぎを削ってきたライバル同士が再会するという意味でも、今回の「Masters」は日本の『リーグ・オブ・レジェンド』シーンの歴史がつまった感慨深いレジェンド大会と言えるでしょう。いままでの「LTK」ではなかなか味わえなかったレベルの高いプレイとともに、当時を知っている人は懐かしさを、初めて見る人は彼らの横のつながりや背景を感じながら、「LTK Masters」を楽しんでもらえたら嬉しいです。

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