DFM Pazコーチ「チームの改善が見られて、決して悲観する内容ではなかった」―全体でアクションを図るも、王者CFOに敗れる。次週、正念場の2連戦【LCP Mid Season】

CFOと対戦したDFMのPazコーチにインタビュー。コーチ目線での振り返りと勝利のためのポイントを聞きました。

League of Legends インタビュー・コラム
DFM Pazコーチ「チームの改善が見られて、決して悲観する内容ではなかった」―全体でアクションを図るも、王者CFOに敗れる。次週、正念場の2連戦【LCP Mid Season】
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2025年5月11日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」のMid Season Week4 Day2の試合が行われ、Match2で日本チーム「DetonatioN FocusMe(DFM)」が「CTBC Flying Oyster(CFO)」と対戦しました。

Kickoff Season王者であり今季も好調を維持するCFOに対し、DFMも真っ向から激突。2試合ともレーンやオブジェクト周辺で果敢にファイトを挑みましたが、HongQ、DoggoといったCFOのキャリーラインによる素晴らしいパフォーマンスで返されると、終盤は得意の集団戦に飲み込まれる形となり敗北。BO3は0-2で敗戦となりました。

今回はDFMでサブコーチを務めるPazさんにインタビューを実施。試合内容の評価や、途上段階にあるチームへのコーチ目線での分析を聞きました。

◆ターンを揃えて「目標をひとつに決めて動く」ことを優先

――まずは試合を終えての感想を教えてください。

Paz:チームにも話したのですが、全体の動きはかなり練習通りできていたと思います。ただ、そこに個人のミスであったり、相手が上手くプレイしたシーンであったりが影響して試合には敗れてしまいました。先週に比べてチームの問題点が改善していることが本番でも確認できたのはポジティブに捉えられる部分かなと思っています。

――対戦相手のCFOはKickoffで優勝し、今季も無敗をキープしている、LCPで「一番強い」と言っても良いチームだと思います。そんな強豪相手の試合内容として収穫もあったということですね。

Paz:そうですね。ただ、問題になる部分もところどころ出ていたので、そこはチームとしてリマインドする良い機会になると思います。

良い部分もあったのであまりネガティブになりすぎる必要はないですし、実際に選手たちの雰囲気も「ドンマイ」といった感じで、決して悲観するような内容ではなかったと思います。

――先週のSHG戦後のインタビューではGame2でのエンゲージが難しい構成の動きに対して反省のコメントも聞かれましたが、今日は空振りに終わるシーンもありつつも、何度もキャッチやエンゲージを狙うシーンは見られました。やはりあのような動きが今求められるチームのスタイルなのでしょうか。

Paz:それもありますが、以前は「チームのターンが揃わない」というような状態で、例えばBOTとJGでやりたいと考えていることが異なっていてインゲームでの意思疎通が上手くいかなかったり、ターンを合わせる意識が十分でなくてJGが来ていないのに仕掛けてしまったり、Kakkunを置いて移動して孤立させてしまうシーンもありました。

そういったことがないよう、今は「チームとして目標をひとつに決めて動く」ことをかなり優先しているので、今日の試合で何度も仕掛けるシーンが見られたのも、そういった意識がアクションに表れた結果だと思いますね。

――スワップがなくなり、レーン戦での良い動きもあって序盤を上手く戦える試合が増えているように感じます。一方で「少しリードされている」という状況が長く続き、最終的に一度の集団戦から試合を畳まれてしまう展開も多くなっています。ここから試合を勝ちに持っていくためにはどんなことが必要だと考えていますか?

Paz:それは難しい質問ですね。繰り返しになりますが「チームで何をするか」というビジョンの統一がなければ始まらない部分なので、そこをクリアしてから次のステップに進める問題だと考えています。僕たちは日本の選手と韓国の選手が所属している以上、共通言語に違いがあるのでインゲームで100%完璧な意思疎通をするのって難しいですよね。

だからこそ、その前の段階で自分たちがどういう考えをベースにプレイしているのかをお互いに理解しあって擦り合わせていくのが大事だと思います。お互いが何を考えているか、どういう風にアクションするかを事前に話し合い、アクションのアイデアをできるだけ近いものにするか。それがコーチの役割であり、チームにとっても大事な部分だと思います。

Game1ではルシアン&ナミでCFOのザヤ&ラカンと“コンボピック対決”に

◆来週は重要な2連戦。ポイントは「自分たちで決めたプランの実行」

――ドラフトについても少し質問しますと、今日はCFOのTOPがDriver選手ではなくRest選手でのスタートでした。こうした選手起用によってドラフトの対策もやはり変わりましたか?

Paz:そうですね。Rest選手はタンクも上手いですが、特に攻撃的なチャンピオンが上手いプレイヤーですので、事前にRest選手だとわかった時点でピックの傾向などを踏まえて「Rest選手ならこういうドラフトで行こう」とある程度は組み立てていました。データも結構あるので、そういったものを参考にしながらですね。

――なるほど。ちなみに今日はサイド選択権の1vs1はGuwon選手が出陣しましたが、あの選手やピックはどのように決めているんでしょうか。

Paz:ずっとAriaが出ていたんですが、今日はGuwonになりました。味変ですかね(笑)。

――1vs1は重要ではありつつも、相手のピックが見えないという運の要素も絡むため、少しカジュアルにも思えるのですが。

Paz:そうですね。ただ、僕たちLCPの中で1vs1の勝率がかなり低いと思うので……そこは練習しないといけないかなぁとは思っています。スクリムもあって時間がなかなか取れないので難しいんですが、なんとかしなければいけない箇所かなと最近特に思っています……(苦笑)。

1vs1に挑むGuwon選手をチームメイトと見守るPazコーチとAresコーチ

――今日はヴァルスvsヨリックでちょっとマッチアップも悪かったですが、まだ向上の余地がある部分ということですね。

Paz:そうですね。

――来週のDFMは2試合戦うスケジュールになっています。

Paz:来週の2試合はプレイオフを目指すために本当に重要な試合です。僕たちが勝利するうえで必要なことは「こちらからアクションを起こす」「こちらがプランニングした動きを実行し切る」という部分と思うので、パッチも変わりますし、コーチ陣と選手でよりしっかりと話し合ってプランもピックも共有して、良いゲームを見せられたらと思います。

――最後に、日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。

Paz:Kickoff Seasonと同様にチームの勝敗だけを見ると今は厳しいものがありますが、選手のパフォーマンスを見ていただいたらわかるように、皆どんどん良くなっています。もう一皮むけたら上位チームにもっと渡り合って勝てるチームになると思うので、そこを信じて引き続き応援していただけたらと思います。よろしくお願いします!


現在開催中の「LCP Mid Season」は全8チームによるBO3のシングルラウンドロビンで5月25日までレギュラーシーズンが実施され、上位6チームがノックアウト形式のQualifier Roundへと進出。LCP上位2チームは国際大会「MSI」への出場権を獲得します。

本日の結果を受けてDFMは1勝3敗となり、暫定7位に。次戦は5月16日(金)にTalon戦、そして5月18日(日)にはMGN Vikings Esports戦が予定されています。

《ハル飯田》

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ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

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