プロシーン大流行のスワップメタ、ついにシステムで対策へ―「タワーがスワップを検出する」機能がPBEで導入【LoL】

大流行のスワップメタを対策するシステムがPBEで導入。最序盤のスワップを検知するとタワー性能が変化する仕組みに。

League of Legends アップデート
プロシーン大流行のスワップメタ、ついにシステムで対策へ―「タワーがスワップを検出する」機能がPBEで導入【LoL】
プロシーン大流行のスワップメタ、ついにシステムで対策へ―「タワーがスワップを検出する」機能がPBEで導入【LoL】
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『リーグ・オブ・レジェンド』の競技シーンでは、昨シーズンから担当ロールとは異なるポジションで序盤のレーニングを行う「スワップメタ」が大流行しています。

スワップはチーム全員で連動することで戦略的な優位を狙うプロらしいマクロ戦術である反面、本来のマッチアップとは異なる対面を強いられることで“しのぐ”状況になる選手が発生してしまいます。レーンで相手を上回ってリードを作るミクロ的な面白さが損なわれているとの指摘や、ほとんどの試合でスワップが発生するため序盤戦の展開が固定されてしまうことへの反発の声も、競技シーンファンから挙がっていました。

そうした状況下で、次回パッチ以降の実装コンテンツがテストされる「パブリックベータ環境(PBE)」に直接的な「スワップ対策システム」が導入され、話題を呼んでいます。

◆“スワップされた側”はCSを取らずともゴールドと経験値が獲得できるシステムに

『リーグ・オブ・レジェンド』のリードゲームプレイデザイナーであるMatthew Leung-Harrison氏は、XにてPBEに実装されたスワップを対策するシステムについて投稿。

この内容によると、TOPとMIDのタワーが「レーンに敵チャンピオンが2人以上いる」状態を検知すると性能が変化する仕組みに。強化状態のタワーはミニオンをタワーショット1発で倒して防衛側のプレイヤーにゴールドと経験値を付与し、同時に攻め入っている側の獲得ゴールドと経験値を大きく削ります。

これによって人数差でミニオンをタワー下へと押し込まれた側はタワーの近くにいるだけで安全にファームが可能になり、スワップを仕掛けたサイドが相手のファームを大きく削ることは不可能になっています。

また、主にスワップメタで常にタワーダイブされる状況が続いていたTOPレーンのタワーに限っては、スワップ検知状態では「タワーがチャンピオンを1発で倒す」「防衛側はタワー下で受けるダメージを50%カットする」という超強力な防御機能を発揮するように。ファームの阻害だけでなく、ダイブでの強引なリードの形成についてもシステムで対策される構図となりました。

PBE時点での変更点は以下の通りです。
(Matt Leung-Harrison氏の投稿より翻訳)

  • スワップ検出機能
    検出条件:JGアイテムを持っていない敵チャンピオン2人がレーンや周辺エリアにいる。

    検出時間はTOPレーンでは1:30~3:30、MIDレーンでは1:30~2:15。
    チームにJGがいない場合は、このルールは無効になる。
    チームに2人以上JGがいる場合、JGも検出対象になる。

  • 検出中の効果

    防衛側タワーが受けるダメージが95%減少
    防衛側タワーががミニオンを一撃で倒す
    防衛側タワーとミニオンが倒した敵のゴールドと経験値がレーン内で最も近い味方チャンピオンに与えられる。
    検出された側のチャンピオンはミニオンから得られるゴールドと経験値が50%減少。
    検出効果はTOPレーンでは25秒間、MIDレーンでは6秒間持続。

    ※TOPレーンのみ
    防衛側タワーがチャンピオンを一撃で倒す。
    防衛側のチャンピオンはタワー下(300ユニットの範囲)で受けるダメージが50%減少。

◆強引な対策実行も、完全消滅実現は未知数

このシステムによってスワップを仕掛けた側が序盤戦でのゴールドと経験値で大きく損をする構造になっており、検知状態でのタワー性能の変化も考えると強引なタワーダイブも不可能に。これまでスワップで活躍しているチャンピオンを調整するなどの対策は講じられてきましたが、今回は明確に「スワップでのスノーボールを阻止する」仕組みと言えます。

Matt Leung-Harrison氏も投稿の中でこれが強引な措置であることを認めながらも、長期的で“エレガントな解決策”の構築には時間がかかることが、この一時的な対策を施した理由であると明かしました。

ただ、この機能がアクティブになるのはMIDで2分過ぎ、TOPでも3分半までとゲーム最序盤に限られており、その後のスワップについては今まで通りの状態に。かと言ってあまりにも長時間検知を続けると、ロームアクションのデメリットが大きくなるなどかえって戦略性を狭めてしまう可能性も考えられます。すでにスワップとは無関係ながら「Lv1でのローム」が間接的に制限される状況で、一部のチャンピオンは得意戦術に逆風を受ける状況となりました。

MIDレーンにADCとSUPを配置する1・2・1のスワップも登場

スワップメタの登場にはいくつか背景があり、その中でも「ピック段階で有利レーンが明確になっていること」と「ヴォイドグラブの登場」は大きな影響を及ぼしています。現在のプロシーンでは「スワップされても耐えられる」ことがTOPチャンピオンがピックされる条件にもなりつつありますが、検出システムが導入後にはピック事情も変化するはず。とにかく2vs2に強いコンボピックが存在感を発揮するか、あるいは一気にレーン拒否を得意とするチャンピオンが台頭する可能性も考えられるでしょう。


長らく続いたスワップメタを強引に止めるための新システムの登場。これによって“定番のレーン”に戻るのか、それとも最序盤だけをやり過ごして強引にスワップへと持ち込むチームが現れるか、あるいは新たな戦術が登場するのか。プロの“回答”に注目が集まります。

なお、この変更はあくまでPBE環境のため、この情報通りにライブサーバーに適応されるとは限らない点にご注意ください。

《ハル飯田》

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ハル飯田

ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

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