2024年11月21日から12月1日にかけてOFF//SEASONイベント「VALORANT Radiant Asia Invitational」が中国・成都で開催中。日本から出場するDetonatioN FocusMe(DFM)は23日(土)のRex Regum Qeon(RRQ)との戦いに勝利、スイスステージ2連勝でプレイオフへの進出が決定、今大会ベスト4以上を確定させました。
10月のRed Bull Home Ground APAC Qualifierでは敗北を喫した相手に対してBO3でリベンジを達成したDFMから、Art選手&SSeeS選手へ実施したインタビューの模様をお届けします。gyen選手が不在のなかでどのような工夫をしているのか、そしてSSeeS選手の“目標”などに迫ります。
◆“結果は結果”EDGへの勝利に動じない先輩2人
——プレイオフ進出決定おめでとうございます!今どんな気持ちですか?
SSeeS:リーグで勝てなかったRRQに対して勝てたことが嬉しいですね。あと、今日勝ったことによって休みを獲得できました(笑)。一石二鳥といわず、一石で百鳥くらい落とした気分です。
(※この勝利によってプレイオフ開始の11月28日まで試合はない)
Art:まぁ味方強すぎか……。昨日の1マップ目は自分のせいで負けたと思っていましたが、今日はそれが修正できたと思います。「ちょっとやったったかな」みたいな感じです。
——昨日EDGに勝利したあと、チームはどんな雰囲気だったのでしょうか?
Art:昨日勝ったことでより勝利が現実的なものになりました。ただ、試合の入りは「勝ちたい」という気持ちが強すぎたのか、ちょっと焦っている雰囲気は感じました。
SSeeS:僕はそんなに変わらないんですが…。
Art:俺もそんなに変わらない。
SSeeS:僕らを除いた3人の若いメンバーにとっては良い経験になったと思います。大会ならではの緊張や焦りが顕著にでていたので、それを乗り越えてうまくできていました。
——やはりお二人はチームの中でも先輩ポジションなんでしょうか。
Art:おっさんですね(笑)
SSeeS:まぁ俺はだいぶ(笑)
——お二人は昨日の勝利から気持ちの切り替えなどはうまくできているんでしょうか?
Art:僕ら二人は結果どうでもいいと思ってるから(笑)
——そのまま書くと炎上しそうなので補足を(笑)
SSeeS:「できることを練習通り出せれば良いね」という感じです。そこでダメだったらダメとして直していけばいいし。
Art:結果は結果だからね。
SSeeS:ついてきちゃうものだから。
Art:一石百鳥だからね。
◆破壊するJemkin、蘇るJadeite時代の記憶
——改めてRRQへの印象はどんなものでしたか?
Art:これまでは相手の特徴を掴んでスカウティングはしてこなかったんですが、今回はそれをしっかりして挑みました。ただ、「わかってても強い」のがRRQで、わかっていてもうまく対応できない状況がありました。あとはJemkinがとんでもなくキルを重ねていて「またこれか」ってなりました。
(Art選手は直前の海外メディアへのインタビューで、Challengers Japan 2023 Split 2の決勝戦「SCARZ vs Jadeite」を印象に残っている試合として挙げ、当時もJemkin選手に破壊されたことを振り返っていた)
——1stマップ:ヘイヴンは結構やりたいことをされちゃってましたね。
Art:ネオンされちゃいましたね。ライアットさんみてますか?ネオンUlt、どうにかお願いしま~す。
SSeeS:Monyetうまかったね。
——RBHGからの再戦でしたが、当時の経験が糧になった部分はありましたか?
Art:デフォルトしつつフィジカル強いチームという印象がありました。そのほか、Jinboongが試合前に「RRQにはいけそうでいっちゃだめだよ」と言っていて、本当にその通りだったので、経験は生きていたと思います。
◆チーム内にある“ライバル意識”
——今チームがここまで強くなっているのはなぜだと思いますか?
Art:「みんななにも隠さず言う」んですよ。僕もパチギレるときはパチギレるし、みんなも「なんでこれできないの?」って普通に言ってくるんです。これは本当に良いと思います。思ったことがあったら絶対言う関係ができています。
チーム内でもライバル意識というか「サボったら置いていかれるな」みたいなマインドがあると思います。SSeeSさんなんて必死こいてやってますから。
SSeeS:そんな(笑)。まぁ頑張ってる(笑)
——昨日Meiy選手が「gyenにつなげるため」の練習をしていると話していました、具体的にどんな内容なんでしょう。
SSeeS:スクリムの録画をgyenくんにわたしたりしてますね。gyenくんは自分のプレイに集中するタイプで、最初はコールとかあまりでないだろうから喋らないように意識するとかしつつ、gyenくんのプレイをみてフィードバックを作っています。
——専属コーチみたいな感じなんですね。
SSeeS:暇なんで(笑)
——反応しにくいです(笑)。とはいえ今大会では高いパフォーマンスを発揮していますが、どんなことを心がけているんでしょう。
SSeeS:よく寝ることです。あと「俺は負ける気しないよ」とずっと自信を持つことです。
Art:今日もヤバかった。ヘブンのオペレーターに男の顔してガン置きしてて、「それ負けたら戦犯だぞ」と思ってました(笑)。それもSSeeSさんの良さ。
——SSeeS選手を含めての練習期間はチームにとってどのような意味を持つのでしょうか。
Art:なんとなく勝っちゃったら意味がないんですが、例えばチーム内でのルールや動きを形として残せれば、gyenが戻ってきたときにとても意味があるので、再現性のあるプレイができるようにすることを大事に意識しています。
——SSeeS選手として、今大会に掲げる目標などあるのでしょうか?
SSeeS:え……ないっす…中国観光の気分でした……怒られるかな?ただ、自分にできることはチームの雰囲気をあげることと、gyenくんにつなげることだと思うので、そこは大事にしたいですね。
——Art選手にとってSSeeS選手はどんな存在なんでしょうか
Art:でかぁい。でかいです。僕に「女みたいにしてんなよ、女々しいんだよ」とか「Artさんちょっと怖くない?」とか、容赦なく言ってくれます(笑)。
——では最後にプレイオフへの意気込みをお願いします。
Art:僕の目標は「良いチームを作ること」で、勝ち負けはただの結果でそれは今大会も同じです。ただ、勝った経験を来年に持って行けることはとても大きいです。勝ちきれるチームになれるように積み重ねていきたいと思います。
SSeeS:僕はあまり出場する機会がないので、せっかくなら面白いプレイがしたいですね。
Art:TikTokerやん。
SSeeS:TikTokerになりたい!(?)
——ありがとうございました(?)
前述の通りDFMは、同日に行われた別試合にてGen.G Esportsに勝利したDRXと共に、11月28日からのプレイオフに進出します。次戦の相手は2勝1敗で勝ち上がってきたチームのどちらかであり、24日・25日にかけて行われる試合で残りのプレイオフ進出チームが決定します。