7月18日に配信されるパッチ14.14にて、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』に新メイジチャンピオン「オーロラ」が実装されます。
今回はRiot Games本社にて、実際に体験できる機会がありましたので、そのオーロラの概要とプレイの感想をお伝えします。
※テストプレイ環境のため、正式実装のタイミングでは性能が変わっている場合があります。
◆開発に費やした日数は7年!
オーロラの開発は遡ること約7年も前にスタートしました。当初から「精霊魔法を使うウサギの魔女」というコンセプトはあったものの、開発チームではさまざまなアイデアを持ち寄った結果、世界観が噛み合わないということで一度製作を断念。
それから月日が経ち、再び開発が進み、敵のアルティメットを盗める魔女というアイデアが採用されました。しかし、今度はキャラクターの設定とゲーム内性能がマッチしないという理由で再び中止。 実はその時のスキルキットを流用して「サイラス」が誕生したという裏話も披露されました。
そして開発開始から6年目に3度目の開発チャンスが到来。今度こそオーロラを世に出したいと開発チームは奮闘し、「霊的領域」を行き来するつま先立ち歩きをするウサギっ子魔女として誕生しました。そんな紆余曲折の末に、さまざまな属性を盛り込んで実装されるオーロラですが、スキルキットはなるべくわかりやすい作りとなっています。
◆オーロラのスキル
精霊界と物質界、2つの世界を見ることができるオーロラはミッドレーンでの使用を想定して、中距離で戦うメイジと近距離で戦うスカーミッシャーの両面を持つキャラクターです。
固有スキル:精霊の解放
スキルまたは通常攻撃で敵に3回ダメージを与えると、魔法ダメージを与えて、助けた精霊を従えて「精霊状態」になり、3秒間移動速度が増加し、体力回復量が増加する。付いてくる精霊が増えるたびに、「精霊状態」のボーナスが5%増加する。
オーロラを使用していると、他チャンピオンには見えない「精霊」がマップ内に現れます。固有スキル「精霊の開放」は、この精霊がオーロラの周りを浮遊してくれる可愛らしいスキル。同じ敵を3回攻撃すると、敵の元から精霊がオーロラに向かって飛んできます。 効果時間は短いものの発動条件も優しめで、気がついたら周りにパタパタと精霊がいることもよくありました。
Q:折れ重なる魔法
指定方向に呪われたエネルギーを放ち、命中した敵に魔法ダメージを与えて、精霊エネルギーでマークする。
再発動:呪いを終わらせ、精霊エネルギーを自身のところへ引き戻し、その間にいる敵すべてに魔法ダメージを与える。
敵に命中させると相手の周りに円が発生し、制限時間以内に再度発動させると自分のもとに弾が戻ってきます。相手が遠くに逃げていても時間内なら弾を戻せるので、なるべく他の敵を巻き込める位置にいると効果的です。 スキルクールダウンは再発動、もしくは再発動せずに制限時間が過ぎると始まります。
W:ベールを越えて
指定方向に飛び跳ねる。着地時に霊的領域に入り、数秒間インビジブル状態となって「精霊状態」になる。敵チャンピオンからキルまたはアシストを奪うと、このスキルのクールダウンがリセットされる。
テスト版にて、このスキルは1.4秒間インビジブル状態になり、3秒間精霊状態になることができました。攻守に便利なスキルで、発動時に壁や障害物を飛び越えられるので逃走にも追撃にも使えます。
E:ウィアーディング
精霊魔法を放って範囲内の敵に魔法ダメージとスロウ効果を与える。詠唱時、自身は後方に小さく跳ねる。
方向指定型のスキルで扱いやすく、命中した敵は1秒間移動速度が80%低下します。発動した際にはオーロラが約3体分後ろに飛び跳ねるので、近寄られたくない敵から逃げるのにも役立ちます。このスキルも障害物を飛び越えることも可能です。
実は「ベールを越えて」と「ウィアーディング」が障害物を飛び越えられるのは意図したものではなかったものの、オーロラのキャラクター性にマッチしていると考えそのままにしているそうです。 ただし、リリースまでの間に削除される可能性も残されているそうです。
R:世界の狭間
精霊エネルギーの波動を発射し、敵に魔法ダメージとスロウ効果を与える。範囲内は霊的領域と融合し、自身は強化された「精霊状態」に入り、範囲内の一点から別の一点へと移動できるようになる。境界を越えようとした敵は魔法ダメージとスロウ効果を受け、範囲の中心点に向かって引き寄せられる。
広範囲にわたって球状のドーム空間を生成し、攻撃が当たった敵は2秒間移動速度が30%ダウンします。 強化された精霊状態は、通常よりも効果が2倍になり、ドームの端から端まで瞬時に移動できるようなるので、強気に攻めつつピンチになると逃亡なんてこともできました。 ドームの外から侵入してきた敵は中心点に引き寄せられつつ1.5秒間移動速度が75%低下します。 混戦時に発動すると敵に深刻な妨害ができるのでチームメンバーとタイミングを合わせれば絶大な効果が見込めます。
余談ですが、ドームの形状といい効果といい『呪術廻戦』の「領域展開」がモチーフなのではと質問してみましたが、実際は2013年に放送されていたドラマ『アンダー・ザ・ドーム』がテーマだったそうです。 確かに面影があります。
実際に3試合ほど使ってみると、攻撃にはクセがなく、ピンチの時は逃げ出しやすいので、初心者でも扱いやすいと感じました。 精霊状態のおかげで回復量と移動速度もそこそこあるので、混戦になったら、後ろに下がりつつ攻撃をすることで粘り強さも見せてくれました。 ただし、序盤はスキルがあまり回せないため、精霊状態が発動しづらく、あっさり倒されそうになる場面も。
オススメのアイテムを聞いてみたところ、テストチームで人気なのは移動速度も上がるリッチベインか、精霊状態を維持しやすくするため手数を増やせるナーシャトゥースとのことです。
◆ありのままでよいというメッセージ
実はオーロラは我々の世界で言うところの自閉症を持つキャラクターとして設定されています。しかし、ルーンテラの世界に自閉症はなく「オーロラはただただオーロラであり、私たちも誰からの期待に応えずありのままでよい」というメッセージが込められているそうです。
初心者でも扱いやすいチャンピオンでありながら、上級者が使っても輝けるポテンシャルを秘めていると開発チームが語る「オーロラ」は、7月18日(木)に配信されるパッチ14.14で実装されます。