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2025年、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のプロシーンはフィアレスドラフトの導入やリーグ再編など、大きな話題を呼ぶシーズンとなりました。
そこで今回は、Tier1リーグや国際大会だけでも年間2,000以上の試合が行われた2025年のLoL Esportsから、ゲーム内外で起こったハプニングや珍プレー、意外なシーンなどをまとめてピックアップ。熱戦や名試合の影に隠れてなかなか記事にはならない、それでいて『LoL』プレイヤーなら思わずニヤリとしてしまうようなシーンの数々をご覧ください。
まずは今年もWorldsを制覇し、見事な3連覇でLoLEsportsの中心的存在であり続けたT1による「ペンタキル」を巡るシーン。KT Rolsterを相手に見事な集団戦でBOTのGumayusi選手がクアドラキルを獲得しますが……。
LCK公式から公開されたVC入りの動画ではGumayusi選手が必死に「ペンタ!」とアピールするも、最後はOner選手のウーコンがガッツリとトドメを刺してしまいます。これにはGumayusiも思わずガッカリ&チームメイトは思わずニヤリ。
試合後、Oner選手は「スクリムだと全然惜しくないのに「ペンタ!」と言うこともあるから気にしていなかったけれど、本当にクアドラキルだと気付いた時には遅かった」と、渾身の“ペンタスティール”を弁明。ですが、本当の黒幕はペンタ阻止をコールしていたKeria選手だったのかも。動画後半のGen.Gによる「ペンタ達成 vs 試合終了」のやり取りも必見です。
続いては「バックドアと言えばLEC」と評されることもあるほどインヒビター破壊後のマクロでの揺さぶりが定番となっている、欧州リーグ・LECからピックアップ。Spring Splitの「Movistar KOI(MKOI)」と「Fnatic(FNC)」のBo3は、1-1でGame3へと突入。ジワジワと有利を築いたFNCがドラゴンソウル獲得&7,000ゴールド差と圧倒的にリードしますが、MKOIも隙を突いてバロンを獲得すると、エルダーファイトでもスティールに成功し、一気に巻き返します。

試合は50分を超えるロングゲームとなると、バロンを巡る睨み合いでFNCはMIDを押し込む判断でインヒビター獲得に成功し、集団戦も3-2交換に。そして52分、バロンにプレッシャーをかけるMKOIでしたが、FNCのOscarinin選手はMIDレーンへTPし、バックドアを敢行。果たして結末は……!
続いてもLEC Springで行われた「Rogue(RGE)」と「Movistar KOI(MKOI)」の対戦から。タリヤvs アーリのマッチアップとなったMIDではLv1からお互いにバチバチの体力トレードが行われ、非常にヒリヒリするレーン状況に。ここでLv2先行したRGEのLarssen選手(現在はNAVI所属)が果敢にフラッシュから仕掛けようとするのですが……。
まさかのフラッシュTPが出てしまい、序盤から被ソロキル&TP使用という余りにも大きなビハインドを背負うこととなってしまいました。LEC公式YouTubeではこの瞬間のチームVCも公開されていますが、Larssen選手は思わず「What!?」と頭を抱えているものの、チームメイトは「It's fine(大丈夫!)」と励ましており、意外と落ち着いた反応でした。
その後はBOTへのロームを成功させるなどLarssen選手が奮戦するシーンもあり食らいつきましたが、試合はMKOIが勝利しています。
今年から導入された「1度ピックされたチャンピオンはそのシリーズで再びピックすることができない」というフィアレスドラフト。これによって試合ごとにさまざまなマッチアップが繰り広げられてきました。
台湾地域の「PCS」で6月に行われた「Frank Esports(FAK)」vs「Deep Cross Gaming(DCG)」のBo5では、そんなフィアレスドラフトを活用してDCG側が大胆なドラフトを展開します。

Game1。DCG側は相手チームのTOPであるYSKM選手がこれまでの試合でピックしてきた得意チャンピオンであるフィオラ、カミール、ジャックス、イレリアというファイター勢をまとめて取り上げることに。BOTでもビクターをピックしたDCGは序盤こそSUPカミールがやや苦しいレーニングとなりますが、ジャックスがスノーボールに成功したことで大きく有利を握り、そのまま試合にも勝利します。
結局YSKM選手はカ・サンテに続いてサイオン、ウディアとタンキーなピックを迫られることとなり、試合への影響力を封じられたまま、Bo5は3-0でDCGが勝利しています。入れ替え戦を勝ち上がり2026年からはLCPへと参入するDCG。LCPの舞台でもこんなトリッキーな戦術が見られるかも知れません。
そんなDCGが勝利したLCPの入れ替えトーナメントでは、こんな一幕も。ワイルドカード枠を勝ち上がった「Inferno Esports(IE)」と「Saving OCE(SVO)」の対戦では、どうしてもSVOのTOPであるDoraemon選手の名前が気になる状態に。
緊張のシーンになってキャスターの口から迫真の「Doraemon」が出るほどちょっと面白い、そんな不思議な試合となりました。残念ながら試合は1-3で敗れてしまったSVOですが、名前の通りOCE地域の威信をかけてアツい戦いを見せてくれました。
キャスターと言えば、今季の日本語公式放送のキャスター陣はeyesさんが解説メインとなり新たにsyouryuさんが年間を通して実況に加わる新体制に。そのため実況解説のユニットも様々な入れ替えが発生したのですが、JaegerさんとRecruitさんの“イエリク”コンビは継続に。
しかし、ベトナムのダナンで開催されたLCP Season Finalsでは現地からの配信となったことで非常に珍しいJaegerさんとNemohさんの組み合わせ。そこで起こったこんな1コマを紹介。
直前に一度Nemohさんの顔を見ているにも関わらずあまりにも滑らかに口をつく「Recruitさんです」と、それを聞いた瞬間からのNemohさんのリアクション、そしてふたりの間に流れる絶妙な空気。名SUPとして活躍したNemohさんの優しいフォローも見どころです。
これまでちょっと笑える楽しいシーンを紹介してきましたが、最後は胸がジーンと熱くなる名シーンを紹介。LCP第2シードでMSI2025に出場した「GAM Esports(GAM)」は、プレイインステージ初戦こそ敗れたものの、ローワーブラケットを勝ち上がり、LECの強豪「G2 Esports(G2)」とのローワーファイナルへ進みます。
Bo5で行われた試合はG2が先に2ゲームを先取するも、GAMも粘りの戦いで2-2のタイスコアに。“世界大会ベスト8”というベトナムの『LoL』史に残る快挙に向けて死闘を尽くしたGAMでしたが、最後はG2が上回り、無念の敗戦に。その試合直後のロッカールームの様子がオフィシャルから公開されています。
チームリーダーであるJGのLevi選手が涙にくれるチームメイトの健闘を称え、また「明日から笑顔でいよう」と力強く励ます姿には思わず胸打たれるものがあり、GAMの「明るく楽しく、そして強い」チームスタイルを感じさせる一場面でした。
インゲームでの卓越した嗅覚と、この動画にも表れているゲーム外でもチームを牽引できるリーダーシップ、そして名勝負の数々によってファンから「兵長」の愛称で親しまれたLevi選手は、今年限りで惜しまれつつも選手引退を発表。今後はコンテンツクリエイターとして活動していくとのことです。Levi兵長、お疲れ様でした!!
今回は今シーズンのLoLEsportsで見られたちょっと面白いシーンの数々を紹介してきました。他にもキャノンミニオンにチョガスのRを撃つもミリ残ってしまうシーンや……

JGでのやり取りからレーン到達が遅れ、Lv1での経験値を取るためのフラッシュ(それでも前衛ミニオンが1体落ちてしまう)するシーンなど……

僅か1年ながら、LoLEsportsの試合を見ていると賛否分かれる微妙な判断や面白いやり取り、「プロでもこんなことあるんだ」というような凡ミス、そして華やかなスーパープレイと、本当にさまざまなシーンに出会えます。
ぜひ2026年もあらゆるLoLEsportsの試合をお楽しみください。皆さんも今年のお気に入りのシーンがあれば教えてくださいね!