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ZETA DIVISIONのClutch_Fiさんが主催する、『VALORANT』の元プロ選手とハイレベルなストリーマーがプライドをかけて対決する大会「Devil Clutch杯 #5(デビクラ杯)」。その決勝戦および3位決定戦が、12月11日に開催されました。本大会は、オフライン会場「横浜BUNTAI」にて実施。「デビクラ杯 #2」から約6か月間にわたって続いてきた戦いが、ついに終結を迎えました。
決勝では、#3・#4と連覇を果たしてきた「Glory ONCE AGAIN(以下、GOA)」と、予選を1位で勝ち上がった「Up In Flames(以下、UIF)」が激突。BO5の長丁場の末、UIFがマップスコア3-1で勝利し、優勝を手にしました。
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今回は、そんな「Devil Clutch杯 #5」の現地の様子をレポート。決勝の熱い舞台で会場が湧いた雰囲気や、各選手の様子を振り返ります。



大会のオープニングでは、デビクラ杯のプレイヤーたちが、それぞれ思い思いのパフォーマンスを披露しながらステージに登場。
なかでも、散髪した姿で現れたジャスパーさんや、rassyaさんお馴染みの“ダブルピース”には大きな歓声が上がり、会場の空気が一気にヒートアップしていくのが伝わってきました。





会場内には、Clutch_Fiさんの代名詞ともいえるワード「極上」のボイスが収録された「GOKUJO VOICE KEY CHAIN」を手にするファンの姿も。このボイスキーチェーンは、デビクラ杯の最中であればいつ鳴らしてもOKというルールが設けられており、試合の合間には「極上~」というボイスが各所から鳴り響いていました。こうしたストリーマーファンも一体となって楽しめる演出は、オフライン開催ならでは。「今、現地にいるぞ!」という実感を強く味わえる、印象的な光景でした。










「デビクラ杯」最初の演目となった3位決定戦では、「極上BUSTERS(以下、GJB)」がマップスコア2-1で勝利。主催チームとしての意地を見せる結果となりました。





1マップ目のヘイヴンでは、「Unsung Heroes(以下、UH)」が攻守ともに圧倒。しかし、2マップ目のスプリットでは、Lazさんが30キル超えの活躍を見せ、GJBが取り返してスコアは1-1に。
迎えた最終マップ・サンセットでは、Lazさんに加え、takejさんが強気なエイムで4連続キルを決めるなど躍動。13-5でマップを取り切り、GJBが3位の座を掴みました。
試合間には、acoさんの喜びの声やrassyaさんのガッツポーズなど、選手たちの感情がダイレクトに伝わってくる場面も多く見られ、こうしたプレイヤーの活躍を“その場で見て、聞いて、感じられる”のも、オフライン大会ならではの魅力。熱量の高いファンとともに歓声を上げながら、会場の熱気を全身で味わうことができました。


勝利者インタビューでは、GJBだけでなくUHの面々も「極上」を連発。この独特のノリに対し、crowさんが「こんなのインタビューじゃない!」とツッコミを入れる場面もあり、笑いに包まれながら、決勝前にふさわしい盛り上がりを見せました。














約6か月間にわたって開催されてきた「デビクラ杯」を締めくくる決勝カードは、#3・#4と連覇を成し遂げたものの、続く予選ではまさかの全敗という成績を残した「GOA」と、予選を1位で突破した「UIF」の対戦に。予選結果を踏まえるとUIF有利かと思われましたが、1stマップのバインドではGOAが13-8で勝利し、予選の不調を感じさせない勢いを見せます。






しかし、その後はUIFがサンセット、スプリットを連取し、試合はマッチポイントへ。続くアビスではUIFが6ラウンドを連取するも、GOAも最後の力を振り絞るように反撃し、逆転する展開になりますが、それでもUIFが最終ラウンドを取り切り、優勝を果たしました。
この勝利を受け、UIFのリーダー・rionさんは「めちゃくちゃ嬉しいです」と、これまでの努力が実を結んだことを実感するコメントを残しました。
また、一時は逆転を許しそうになったアビスについては、「練習で1回しかプレイしていなかったが、あえてピックしてGOAをビビらせてやろう」という狙いがあったことも明かしています。
UIFのインタビューでは、じゃすぱーさんが涙を見せる場面も。「負けちゃって悔しいけど、主催のClutch_Fiさんを含め、1年間サポートしてくれたスタッフさん、そして会場に足を運んでくださったお客さんのおかげで、最高の思い出が作れました」と、感謝の言葉を述べました。














そして最後は、Clutch_Fiさんの「VALORANT、極上~~~!」で締め……かと思いきや、会場が突如暗転。何事かとざわつく中、流れ出したのはハッピーバースデーの音楽。
そう、この12月11日は、Clutch_Fiさんの誕生日でした。
本人も「全く知らなかった」と驚きを見せつつ、「毎年祝ってくれるrionが隣にいて、さらに泣きそうです」と語り、涙を流しながら「みんなありがとう」と感謝の言葉で大会を締めくくりました。


約6か月にわたって繰り広げられてきた「Devil Clutch杯 #5」は、数々のドラマを残して幕を閉じました。勝敗だけでなく、選手同士のプライド、ストリーマーとファンが一体となる空気感、そしてオフラインだからこそ生まれる感情のぶつかり合いが、この大会の魅力を改めて際立たせていたように思います。
競技としての真剣さと、エンターテインメントとしての楽しさ。その両立を体現した「デビクラ杯」は、回を重ねるごとに存在感を増し、今回も“極上”と呼ぶにふさわしいイベントだったと感じます。 次はどんな戦いと物語が待っているのか——「Devil Clutch杯」の次なる展開に期待です。
<取材:まっつぁん/監修:岡野朔太郎/撮影:松田和真>