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試合中にコーチが助言できる「コーチボイス」ルールを来季から試験運用へ―まずはLCKとLCPで【リーグ・オブ・レジェンド】

2026年、試合中にコーチが直接助言できる「コーチボイス」制度を試験導入。まずはLCKとLCPでテストされます。

ハル飯田

ハル飯田

Riot Gamesは2025年12月3日(火)、競技シーンにおいて試合中にコーチングスタッフがプレイヤーと直接コミュニケーションできる「コーチボイス」制度を、2026年シーズン初頭にテスト的に導入することを発表しました。

専用ブースで「選手と同じ視界」から指示を送る

今回発表された「コーチボイス」は試合中の選手VCに事前に申請されたコーチが一時的に参加できるシステムで、「各チーム1ゲームにつき最大3回、1回あたり45秒間」というルールが定められています。

担当スタッフは専用ルームに入り「外部との連絡ができない状態で、選手と同じ視点の観戦画面を見て指示を送る」ことが可能。通常の観戦画面では対戦相手の情報も確認することができますが、「コーチボイス」においては担当スタッフが選手が知らない情報を伝達することは不可能な仕組みになっており、「トイレなどのやむを得ない事情で一時的に専用ルームを退出した場合でも、そのゲーム中は戻れない」という、厳しい制約が課されています。なお、規定回数を使い切った場合は専用ルームを離れ、控室で通常の観戦画面を見ることが可能になります。

「コーチボイス」導入は、リアルタイムでコーチの戦略をチームに適切に反映させていくことで試合展開・観戦体験の向上を狙うものであり、従来の「ドラフト終了後、すぐにコーチと選手がコミュニケーションを取れなくなるため、意図が完全に伝わり切らないことがある」「試合後のフィードバック時間が短く、反省は可能だが次の試合展開について話すことが難しい」と言ったコーチングにおける課題を解決する役割が期待されています。

『VALORANT』の競技シーンで導入されている「タイムアウト」とは異なり、コーチが指示を送っているタイミングはゲームがポーズされず、相手にも通知されないため、申請するタイミングも重要になるのではないでしょうか。なお、本制度の使用は義務ではありません。

2026年Split1にLCKとLCPで試験運用

今回の「コーチボイス」は短期間の試験導入であり、LCKとLCPの2リーグのみで運用されます。対象となるのは2026年最初のSplitで、LCK、LCPともにレギュラーステージのみの導入、プレイオフでの実施は無し。また、現時点では世界大会やその他の地域リーグでも導入の予定はありません

この試験期間を通じて協議に与える影響やファンの反応、そして運営の安定性などを総合的に検討し、今後本格的に導入されるかを決定していくとのこと。基本的に韓国人選手によって構成されているLCKと、多国籍チームも多いLCPでどのように評価が分かれるのかも注目。特にLCPでは日本チームは韓国籍選手が参加するケースが多く、リアルタイムでの意思疎通が重要なコーチボイスにおける通訳の可否なども気になるポイントです。

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