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PRX alecks「東京はいい机を使っていた」― 3度目のPacific優勝を果たしたコーチが語るチームの復活とChampions優勝の鍵

東京の地で3度目のPacific優勝を果たしたPaper Rexのalecksコーチに試合の感想、そしてチームの成長について伺いました。

Wolfram

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LaLa arena TOKYO-BAYで開催されたVCT Pacific 2025 Stage 2 Finalsにて、激戦の末、Paper Rex(PRX)がRRQを下し、PRXは3度目のPacific優勝となりました。本稿では、PRXのalecksコーチに東京での試合の感想、チームの成長や現状などについて伺いました。

f0rsakeNのほうがゲーム理解度が高い

――優勝おめでとうございます。RRQ戦の感想を教えてください。

alecks:優勝できて嬉しいです。毎年優勝の実績を積み重ねられていることを幸運に思います。RRQの決勝進出も嬉しく思いましたね。ただここに来るまでビザの問題や体調の問題もあったそうで、万全の状態のRRQと対戦したかったな、とも思います。

――RRQ戦の2マップ目「アセント」について、12-1で圧倒した状態からRRQがかなり盛り返すシーンがありました。その際、alecksコーチも配信に映り台パン寸前まで行く瞬間もあったかと思いますが、あの時の心境をお聞かせください。

alecks:ちゃんとゲームプランがあったんですが、全員それを忘れてプレイし始めてしまっていて取り乱しましたね。例えばBラッシュなんかはしないと決まっていたはずでしたし。とにかくプランを無視してしまっていました。

――3マップ目や4マップ目には台パンを配信に抜かれていましたが、東京の机のたたき心地はいかがでしたか。

alecks:最近はちょっと硬い気がします...手が痛みますし。いい机を使ってるんでしょうね(笑)

――2023年にインタビューさせていただいた際、チームの鍵はf0rsakeNであるという話がありました。そのf0rsakeNは今チームの柱としてどう成長をしましたか?また、今となってはフレックスの彼ですが当時はKAY/Oが使えない、という話も出ました。現在は問題なくピックしていますが、もうピックできないエージェントはないんでしょうか?

alecks:f0rsakeNの才能があれば基本的になんでもプレイできるはずです。なのでコーチとして彼にはいろいろなアイデアを出して彼のクリエイティブさを活かそうと意識しています。正直彼の方がゲームの理解度は高いですし。全員コールするPRXというチームで一番コーラーとして影響力を持っているのがf0rsakeNなんですが、昔と比べてずっといいコーラーになってくれたと思います。

KAY/Oに関しては、昔もKAY/Oがプレイできなかった、というわけではないはずです。というのも、昔からf0rsakeNは定点にこだわりが強かったんですよね。今となっては彼よりKAY/Oがうまい選手がいるのでKAY/Oをピックすることはなくなりましたが。「ピックできないエージェントはあるのか」という話については、“ない”と言っていいでしょう。ただ、ゲッコーなんかは嫌いみたいです。

“他のチームのコーチができないこと”ができる

――今年のStage 1は不調からのスタートでしたが、そこからのMasters優勝、Pacific優勝と復活を遂げました。その一番の要因はなんですか?

alecks:みんな自信に満ちているというのが大きいと思います。私のことも信用してくれているので、他チームのコーチができないことも私はできたりします。大胆な構成変更を提案しても、試してくれるんです。あとは選手がみんな純粋に『VALORANT』が好きだというのもあります。モチベーションの低下が問題になったことがないので非常に助かっています。

――残すところはChampions Parisですが、優勝には何が必要だと思いますか?

alecks:謙虚でいることが重要だと思います。謙虚さがなければ改善もないと思っているので。弱点を潰すのみではなく長所を伸ばすことにも注力して、今より強くなってChampionsに望めればと思っています。

Lazとプレイしたいalecks

――PatMen選手がビザの都合でプレイできない可能性がある中で、もし参加できなかった場合は誰がプレイすることになっていたのでしょうか?

alecks:まず私は無理ですね(笑)。CGRSには頼めるだろうと思いますし、あとはTenZかLazにだって頼めるかもしれません。

正直に言うと、PatMen加入前ならLazに入ってもらって今シーズンプレイしたっていいと思っていました。予算が足りるかわかりませんが(笑)。代役が必要だったならLazに頼んだかもしれませんね。昔別タイトルで対戦したこともありますし。

――最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

alecks:日本に来るたび良くしてもらっているな、という気持ちですし、アジアのどこに行っても同じ気持ちです。私たちは日本チームではないですが、Championsでは日本も代表することになると思うので、応援してくれると嬉しいです。

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