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DFM Rayfarky「チームとして狙いは持てていたが、個人技で壊されてしまった」―プレイオフ初戦は黒星、敗退をかけローワーブラケットへ【LCP Season Finals】

LCPプレイオフにてTSWと対戦したDFM Rayfarky選手にインタビュー。試合の振り返りやメタの変化などを聞きました。

ハル飯田

ハル飯田

2025年9月5日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」の第3Split「Season Finals」のプレイオフが開幕。Week6 Day1の試合が実施され、「DetonatioN FocusMe(DFM)」が「Team Secret Whales(TSW)」と対戦しました。

第6シードでプレイオフに進出したDFMは下剋上を目指して試合に臨みましたが、Game1では序盤戦からTSWがフィジカルの強さを遺憾なく発揮しリードを獲得。DFMもアクションを続けるものの実らず、大きなスノーボールを許して初戦を落とします。続くGame2でもTSWの勢いは止まらず、個人技で応戦するシーンこそ見られたものの、0-2のストレートで敗戦となりました。

試合後、DFMのRayfarky選手にインタビュー。試合の振り返りと新パッチのメタ、そして今シーズン全体で感じる成長などについて聞きました。

個人技を押し出すTSWとの「壁を感じる内容だった」

――試合を終えた感想から聞かせてください。

Rayfarky:プレイオフ初戦という大事な試合だったんですが、正直に言って結構(TSWとの)壁を感じる内容でした。自分たちのプランが相手の個の動きで壊されてしまうこともあり、自分たちがやろうとしたことが全部返されて、一方的な試合になってしまったという印象です。

――プレイオフという普段とは異なる条件での対戦でしたが、Rayfarky選手個人やチームに緊張感はありましたか?

Rayfarky:チーム的にも個人的にもいつも通りにプレイは出来ていたと思います。単純に相手の方が上手かった、というのが今は一番感じますね。

――以前Harp選手にインタビューした際には「チーム全体で相手にビビってしまう」瞬間が課題になっているという話もありましたが、今日はビハインドでも何度もキャッチやダイブを試みていて、アグレッシブさはあったように見えました。ただ、それらがことごとく決まりませんでしたね。

Rayfarky:自分たちがやることは元から設計していましたし、以前から課題だったチームとしての考えがまとまらずに曖昧な目的で動いてしまうシーンも自分の視点ではなかったと思うので、個人個人の動きや細かい部分で差がついてしまった印象です。

Game1序盤、キャッチを狙ったDFMだったがTSW_Hizto選手がフラッシュアウト。細かな個人技が光った

――Game2ではカ・サンテでグウェンとのマッチアップになりました。グウェンはナーフが入ったばかりなのですが、現在どのような立ち位置にあると考えていますか?

Rayfarky:アーマーが下がった(基本物理防御が36→33)んですけど、使っていて感じるくらいには序盤の強さが落ちていて、例えるなら8:2で有利だったマッチアップも7:3や6:4になるくらい大きなナーフですね。ただ、まだまだ後半の強さはあるので、シンプルに序盤が難しくなったと思います。

――今日もピックされたように、まだまだティアとしては高いということですね。

Rayfarky:そうですね。単純にTOPの選手が好きで出しているチームもあると思うので、前ほどとまでは行かなくてもまだ優先度は高いと思います。

――レギュラーシーズン終了後、今日の試合まで約2週間空きましたが、チームとしてどのような取り組みを行いましたか?

Rayfarky:練習内容は普段通りで、前回の試合で自分たちができていないことを課題に入れて取り組んでいます。変わったことと言えば、普段は試合の翌日が休みなんですが、少しゆったりしたスケジュールになりました。

それでも間隔が空きすぎると良くないのでスクリムも適度に入れて、感覚が鈍らないようなスケジュールをコーチたちが組んでくれていました。リフレッシュも各自でできたと思いますし、試合勘が鈍っているようなこともなかったと思います。

――9月に入り、1月からのシーズンも非常に長くなってきています。Rayfarky選手はこのシーズンを通してご自身のパフォーマンスをどう評価していますか?

Rayfarky:KickoffやMid Seasonに比べたら試合の流れも見えるようになっていますし、他レーンとの連携のためのコミュニケーションなども成長している自覚はあるんですが、自分たちよりも強い相手に比べればまだまだ足りないところがあるなと、毎試合感じさせられています。成長もできているんですが、足りない部分もある、という感じですね。

入場するRayfarky選手と、TSWのPun選手

――Kickoffの頃にも同じことを聞きましたが、やはりTOPレーナーだったPazコーチの存在も成長の大きな要因になっているのではないでしょうか。

Rayfarky:本当にそうですね。自分のプレイスタイルは去年DFMに入った時に大きく変わったと思っていて、それ以前はソロキャリーとまでは言いませんが、今では考えられないほど強気にファイターを出していましたし、個人主導でプレイすることもありました。それがDFM加入後にはウィークサイドも担当することも増え、あまり使っていなかったチャンピオンも練習するようになりました。

以前所属していた「Burning Core」の頃は、Pazさんと対面して味方をコントロールする動きや不利なマッチアップでもイーブンにいなす動きが日本で一番うまいと思っていました。それを直々に個人視点を見てもらいながら足りないポイントを教えてもらっているので、本当にためになっています。

――ありがとうございます。次の試合は敗退をかけたローワーブラケットの試合になります。意気込みをお願いします。

Rayfarky:プレイオフ初戦は本当に不甲斐ない結果に終わってしまったんですが、まだ終わってはいないですし、次からはBO5になります。自分たちも対策をしなければいけないですし、全力でチーム一丸となって普段から努力しているので、その成果を見せられたらと思います。今日も応援ありがとうございました。

――ちなみに、前回のインタビューでは「LTK」がモチベーションの一端になっているというお話もありましたが、先日のプレイオフも楽しまれていたのではないでしょうか。

Rayfarky:そうですね。大きく2つ感じたことがあって、まずは『LoL』があそこまで大きな規模で盛り上がっているのを見て嬉しいという気持ちですね。観客の方が本当に盛り上がっていましたし、参加されたストリーマーの皆さんに感謝の想いがあります。

勝ったチームも負けたチームも涙を流すシーンがありましたけど、自分も去年のPCSプレイオフで負けた時は涙を見せてしまって、その時と同じ気持ちなのかなと、思わずもらい泣きしかけました。そこまでの熱意を持って『LoL』をやってくれていたんだなという感動がもうひとつでした。

――いずれはRayfarky選手も個人コーチなどで参加していただきたいなと期待してしまいますが、まずは次の試合を楽しみにしています。本日もありがとうございました。

Rayfarky:ありがとうございました!


レギュラーシーズンの結果を受けて6チームが出場する「LCP Season Finals」プレイオフは、レギュラーシーズン上位2チームがシードとなる変則ダブルエリミネーション形式で実施。上位3チームが年間最大の国際大会「Worlds 2025」への出場権を獲得します。

本日の結果によってローワーブラケットに回ったDFMの次戦は9月7日、同じく初戦で敗れた「MGN Vikings Esports(MVKE)」との対戦が予定されています。

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