ライアットゲームズは、『VALORANT』Season 2025 // Act Iに登場する新エージェント「テホ」を発表。イニシエーターとして新エージェントが登場するのは、ゲッコー以来1年10ヶ月ぶりであり、ゲームプレイにどのように影響を与えていくのか、本稿では一足先にプレイしたインプレッションをお届けします。
◆局所的な制圧力をもったエージェント
結論から先にお伝えすると、多くのマップで凶悪なレベルの制圧力をもったエージェントである印象を受けます。
とりわけ、2カ所の小規模な範囲にダメージを与える「誘導サルヴォ」および、敵を遠隔でスタンさせる「スペシャルデリバリー」がこの役割を担います。例えばスプリットのBサイトバックや、フラクチャーのAサイト中など、サイト中で一人で耐えようとする敵を咎めることができるほか、リテイクの時間稼ぎも可能です。
敵の位置を探るアビリティーは「ステルスドローン」のみではありますが、ステルスドローンは発見した敵の位置を暴くだけでなく、抑制(アビリティーを7秒間使えなくする)させることも可能です。
極めつけはアルティメットアビリティー「アルマゲドン」。これはサイトを覆うほどの波状爆発を引き起こし、敵を追い出すあるいは倒すことが可能です。必要アルティメットポイントは8ですが、これさえあればサイトの取得やリテイクはかなり容易となるでしょう。
ただし、誘導サルヴォおよびアルマゲドンは、ブリムストーンのスカイスモークのようにマップコンソールから直接位置を指定して放つタイプのアビリティーのため、反対側のサイトに影響を与えるのはやや苦手(スプリットなど中央エリアにいればこの限りではない)。
デュエリストのエントリーにあわせてアビリティーを放って敵を倒す手助けをしたり、敵をあぶり出して確実なキルを狙うなどが主な役割となりそうです。
そして前述の通り、局所的にエリアを潰すことが可能ということは、射線を一時的に無効化するということであり、ブリーチのようにアビリティーを巧みに用いたクラッチをひしひしと予感させます。ひとつひとつのアビリティーをみていきましょう。
◆キルジョイロックダウンを破壊できる「誘導サルヴォ(E)」
ARターゲットシステムを構える。「発射」でマップ上に最大2つの地点を指定し、オルト射撃でミサイルを発射する。ミサイルは指定地点まで自動誘導され、着弾すると爆発する。クールダウンは40秒。
ブリムストーンのスカイスモークを投下する際と同じようなARターゲットシステムで発動するアビリティー。1カ所につき3回の爆発を引き起こし、1回の爆発につき中心地では70のダメージを与えます。3回全てを食らうとフルシールドでも倒れるというわけです。
1カ所はスモークひとつぶんほどの大きさで、2カ所を並べて放つことで、そこそこの広さを潰すことが可能。局所的にエリアを無効化することが可能です。
また、球体型にダメージ判定があり、2層になっている場合は下側にもダメージが入ります。フラクチャーBサイトの地下に置かれたキルジョイのロックダウンについても破壊が可能です。つまり、キルジョイロックダウンに対するソーヴァ以外のアンチピックとなります。
◆スタンをお届け「スペシャルデリバリー(Q)」
スティッキーグレネードを構える。「発射」で射出する。グレネードは最初に触れた面に貼りついて爆発し、爆風に巻き込んだすべての敵をスタンさせる。オルト射撃の場合はグレネードが1回バウンドしてから貼りつく。価格は300クレジット。
敵をスタンさせるグレネードランチャーのようなもの。通常発射でそのまま飛び、オルト射(PCでは右クリック)では壁などに反射させることが可能です。直接投げ込むフォールトラインのような印象で、これで敵をスタンさせて誘導サルヴォで確実に仕留めるような使い方もできそう。
◆敵を抑制するかわいい「ステルスドローン(C)」
ステルスドローンを構える。「発射」でドローンを前方に射出し、その動きを直接操作できる。もう一度「発射」を押すとパルスが発動し、命中した敵のアビリティーを抑制して位置を特定する。価格は300クレジット。
操作可能な約6秒の間にパルス発動をしないと爆発して消失してしまうので注意。ドローンを中心としたパルスにかかった範囲の敵を抑制します。またその際、ソーヴァのリコンのように一度だけ敵の具体的な位置を示します。ドローンの視界は約20mで、それ以上離れると敵からも視認できなくなります。
◆広範囲を無力化する「アルマゲドン(Ult)」
攻撃エリアを指定するマップを開く。「発射」で攻撃の起点を指定する。再度「発射」すると終点を選択して攻撃を開始し、指定した線上に波状に爆発が生じる。オルト射撃でマップでの起点の指定をキャンセルする。8ポイント。
スプリットAサイトの設置範囲をまるまる覆うほどの広さを持ちます。爆発は2発くらうと倒れます。ブリーチのローリングサンダーがダメージのある爆弾になって空から降ってくるイメージ。歩いて逃げるしかない。上空から降ってくるものなので、ジェットのアップドラフトなどで避けることは難しそう(理論的には可能である)。
言わずもがな敵を追い出したり倒すのに有用なアルティメットであり、パールBサイトバックにいる敵を絶対に倒したいときや、サイトエントリー/リテイクを大きく助けてくれるでしょう。
総じて強い。影響を与えたい場所に近い位置からアビリティーを放てるため、自身がアビリティー&銃撃の両方を担うプレイもしやすい印象です。もちろんチームでセットプレイも強力。アセントとサンセットが外れ、フラクチャーとロータスが帰ってくるパッチ10.0では、テホは多くのマップで使用できるでしょう(強いて言うならサイトに関与するエリアが広いアビスではやや厳しそう)。
バインドB攻撃ではフッカーを索敵してエントリーでサイト裏とザリガニにミサイルを入れて、設置時にはスモーク飛び出し警戒のスタンを…といった具合で、テホはやれることを思いつきやすいイニシエーターです。テホはSeason 2025 // Act Iにて登場します。