ドイツで開催されている『リーグ・オブ・レジェンド』の世界大会「Worlds2024」スイスステージ。日本時間10月11日に、LCKのT1とLECのG2 Esports(以下、G2)が対戦しました。注目の1戦となった本試合は、2-0でT1が勝利したものの、2ゲーム目ではG2側が3つインヒビターを破壊するなど、最後までどちらが勝つかわからない攻防が続きました。
試合終了後に、現地で公式ウォッチパーティをしていたCaedrelさんの配信にて、G2・Caps選手へのインタビューが行われ、試合の敗因について語られました。
本稿では、そのインビューの様子を翻訳してご紹介します。
◆スーパーミニオンを待つべきだった
Caedrel:気分はどう?最後の試合はかなりタフだったんじゃない?
Caps:そうだね、あの試合は絶対に勝てた。
Caedrel:うん、超勝てた。あれは、バロンのスティールが痛かったんだと思う。
インヒビターを3つも破壊してるのに、相手がバロンを持っているとうっとうしい。カメラで少し頭を振っているのが見えた、もう何もできなかったんだよね?
Caps:そうだね。彼らはファームを占領していたような感じで、本当に終わらせることができなかった。 そして、そこまでファームされちゃうと...戦うのが難しくなってしまって...。バロンはもう少しゆっくりやるべきだったかもしれないね。
Caedrel:スティールされた時?
Caps:そう、たぶんスーパーミニオンを待つべきだったと思う。
Caedrel:そうだね、ジャックスでマウンテンソウルを取られて、(ジャックスが)ウィッツ エンド、フローズンハート、アビサルマスクとか持っているとね。
Caps:うん。
Caedrel:でも、ボットレーンのティア3(インヒビタータワー)への攻めは、裏どりで攻撃されるリスクもあったよね? あの試合のかなり悪い点だったと思うけど、裏どりされても勝てる予想はあったの?
Caps:バロンと一緒にプッシュしてたからジャックスがプッシュしきる前に追い込むなり、何かできたと思う。トップのインヒビターは破壊できたけど、途中でプッシュが止められたことで、ミッドとボットが中途半端になってしまった。だから、とにかくトップ以外のインヒビターも破壊しようとしたんだ。
ジャックスがトップにいるの見えたんだけど、ウェーブクリアした後の彼を見失ってしまった。もし彼のテレポートが見えていたら、もしくは誰か裏を見張っていてくれていたらもう少しうまくプレイできたと思う。
だから、たしかにリスクは高かったけど同時にジャックスをうまく追跡することができていれば、最悪でも彼のテレポートを奪うことは可能だったと思う。そうすればトップのスーパーミニオンにとってもよかったかなと思う。
◆1ゲーム目は、序盤の戦略を変えるべきだった
Caedrel:君たちのドラフトは明らかにノクターン中心のドラフトだったよね? コンボを決めないといけない感じの。最初の試合は、スカーナー、グラガス、レオナみたいなドラフトだったけど、そこにはピックを狙うターゲットがいないし、ダメージも出せていなかったような気がする。
アーリもいたから、それはちょっと面倒だったね。かなり後ろでプレイするジンとかも。あの試合のチーム構成は、実際のキルにつなげるのにかなり難しかったと思う?
Caps:まあ簡単ではなかったけど、ジンとアーリは一回ずつ倒せたと思う。フロントラインのダメージは良かったけど、プレイの仕方に問題があったかもしれない。
アーリとグラガスは、他レーンのタワーでゴールドを稼いでいたのに、こちらは硬すぎるタンクでかなり苦戦していたドレイヴンに全ゴールドをつぎ込んでしまっていた。
だから、たぶん試合の序盤はもっと違うようにプレイをすべきだったと思う。5~6のヴォイドグラブ持っていたのに、ボットのティア1(アウタータワー)を落としてしまったし。
Caedrel:で、そこから止められちゃってボットのティア2(インナータワー)とトップのティア1(アウタータワー)も落としてしまったと。
Caps:そう。だからゴールドに関してはちょっとした災難だった。
Caedrel:君は(Fakerと)3Kのゴールド差がついていた。知っているかどうかわからないけど、 2つアイテムを持っていた時、 同じレベルだったアーリと比べて3Kもゴールドで負けていたんだ。その時、「なんてことだ、この人(Faker)めっちゃサイドレーンで稼いでる」って思ったよ。
Caps:そう、僕がタワーを守っている間にね。
◆T1は「トロールチェック」のチェックをしてくる
Caedrel:まだ希望を失っていないよね?今回の戦いから学ぶことは多いと思う?
Caps:間違いなくいくつかのミスがあった、特にゲーム序盤は。後半の部分は......その瞬間に、もっと適切な行動を取る必要があったと思う。
もちろん、追々考えていくけど、次の試合ではまた違う壁を乗り越えなければならないかもしれない。そして、スイスステージの最終戦に臨むにあたって、間違いなく自信はあると感じている。誰が相手であろうと、Worldsで何かを成し遂げたいのであれば、誰にでも勝たなければならない。
Caedrel:君たちは集団戦がとてもいいのはわかっているけど、あちこちで捕まって、そのたびにゴールドが流出するような感じで、試合を限りなく難しくしていたと思う。
例えば、BrokenBlade選手がティア1(アウタータワー)をトレードしているときに負けているサイドで捕まってしまったり、ヘラルドをトレードしたり、誰かがボット側のジャングルで捕まって、ティア2(アウタータワー)がなくなってしまったりと。
FlyQuestのようなチームでも同じようなことが起こって、相手に捕まり続けて、突然2Kゴールドを失ってしまっていたし、それはどうやって解決するんだろう?もっとコミュニケーションをとるとか?
Caps:間違いなく彼らは、僕たちにたくさんテンポトラップを仕掛けてきたんだと思う。
Caedrel:彼らがひとつのレーンでオーバーステイしているところ?
Caps:そう、視界が全てだよね? 彼らは時々、僕らが罰を与えるべきところを歩いてきて、情報を得すぎていたのかもしれない。彼らにはアーリのような情報を得やすいチャンピオンもいる。もちろん、情報を得た方がいいし、僕のオリアナより少しアグレッシブにプレイできるからね。
そして、もし彼らがもう少し多くの情報を手に入れたら、それを活かすのが本当にうまいんだ。5対5で戦う時はいつも、そこそこの戦いができていたと思う。もちろん、アイテムが多ければ難しいけど、マップ的には何度か油断させられたと思う。そういったテンポトラップがかなりあった。
Caedrel:アジアのチームは...このようなテンポトラップを仕掛けてくるの?彼らはただ生意気にプレイしているだけなのか、それともこのようなプレイができるような構成にしているんだと思う?
Caps:間違いなくその両方だと思う。彼らはとてもアグレッシブにプレイしていると思う。
Caedrel:まるで彼らが世界を支配しているかのように。
Caps:そう、僕らも同じなんだけど、罰を与えなさすぎたと思うんだ。例えば「この歩きは試合を投げているんだよね?」というような判断が迫られる。彼らは、あらゆる場所で僕たち試していると思う。
Caedrel:彼らは「トロールしていると思われているかどうか」をチェックしているようなもの。彼らが本当にトロールしている時は、死んでもらう必要があるね。
Caps:具体的にオリアナとノクターンで決めようとしている時は、ちょっとサポートにやるのは微妙で最高の気分じゃないけど、せめてポークで「そこの視界とらせないよ、戻らないといけないよ」ってできる。主導権を握らせないようにするんだ。
Caedrel:自分の立場を守るみたいな感じでね。
<翻訳協力:eiko>