【インタビュー】LCK最後1枠を勝ちとったのは「T1」!― Faker「第4シードで“挑戦者”としてWorldsへ行く、しっかりと準備して挑みたい」【LCK 代表選抜戦】

韓国で「Worlds」の最後の1枠を決める代表選抜戦(Regional Qualifier)の最終戦が行なわれました。対戦カードはT1 vs KT の「Telecom War」。5戦目でT1が巧みな集団戦から逆転し、3-2で勝利しました。本稿では試合終了後に行なわれた選手5名のインタビュー翻訳をお届けします。

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【インタビュー】LCK最後1枠を勝ちとったのは「T1」!― Faker「第4シードで“挑戦者”としてWorldsへ行く、しっかりと準備して挑みたい」【LCK 代表選抜戦】
【インタビュー】LCK最後1枠を勝ちとったのは「T1」!― Faker「第4シードで“挑戦者”としてWorldsへ行く、しっかりと準備して挑みたい」【LCK 代表選抜戦】

今年ヨーロッパで開催される『リーグ・オブ・レジェンド』の世界大会「Worlds」。韓国「LCK」からその世界大会へいける枠はすでに、4枠中3枠が確定しています。そして9月14日に、その最後の1枠を決める代表選抜戦(Regional Qualifier)の最終戦が行なわれました。

対戦カードは奇しくもT1 vs KT Rolster(以下、KT)の「Telecom War」。試合は4戦目まで交互に取り合う白熱した戦いが繰り広げられ、5戦目に突入。中盤まではKTが若干のリードを掴んでいたものの、T1が巧みな集団戦から逆転し3-2で勝利を果たしました。これによりT1はHanwha Life Esports(以下、HLE)、Gen.G、Dplus KIA(以下、DK)と共に世界大会で戦うこととなります。

本稿では、試合終了後に行なわれたT1選手5名のインタビュー翻訳をお届けします。

◆Zeus「DK戦はかなりのプレッシャーを感じていた」

――ファンの皆さんが大きな拍手を送ってくださっていますね。まずはZeus選手からお話を伺っていきたいと思います。フルセットの接戦となり、その試合の結果、たった1枚だけ残っていた「Worlds」へのチケットを掴むことができました。感想はいかがですか。

Zeus:前回のDK戦では僕が何度もミスをしてチャンスを逃してしまったような気がして、気持ち的にはあまり良くなかったんですけど、最終的にこうして進出することができてよかったです。試合自体は、とてもキツい戦いだったと思います。

――キツかったと正直に答えてくださいました。もし今日負けていたら2024年最後の試合になる可能性もあった本当に重要な試合でした。試合前はどんな心構えだったのでしょうか。

Zeus:実を言うとDK戦のときは、負けてはならないというプレッシャーを個人的にとても強く感じていたように思います。だから今日は、肩の荷を少し下ろして気持ちを楽にして臨んだので、よりしっかり集中できたような気がします。

――今回の「Worlds」も大勢のファンの皆さんが期待しているかと思います。ヨーロッパでどんな活躍を見せたいですか。

Zeus:今回は本当に敗退するかもしれないというヒヤヒヤさせてしまうような状況でしたが、最終的にチャンスを掴んだということは、ほかのチームと同じ位置に再び上がってきたということだと思います。なので、「Worlds」でも良いところを何度もお見せできれば、優勝もできるんじゃないかなと楽しみにしています。

――Zeus選手の活躍を期待しています。続いてOner選手、本当に熾烈な勝負でした。結果的にはT1が勝利しましたが、まずは感想から聞かせてください。

Oner:今日はとてつもなく大変な試合で、絶対に勝ちたい試合でもありました。なので3-2で勝つことができて良かったし、嬉しいです。

――今日は勝ち、負け、勝ち、負けと続いた状況で5戦目に突入しました。5戦目の序盤は厳しいシーンもありましたが、どのようにゲームを進めていこうと考えていましたか。

Oner:序盤にこちらが少しビハインドを背負ってしまったものの、後半のスケールや集団戦の面で自信があったので、どうにかして上手くやっていけるだろうと。そして、集団戦を頑張ったことで、良い形で進めていけたと思います。

――勝利を確信した瞬間はいつでしたか。

Oner:バロンでの戦いで大勝してバロンを獲ったときにすごく有利になったと思ったので、そのときからこれは勝てると思っていました。

――これによって2022年から3年連続「Worlds」進出成功となりました。「一番美しい花は紆余曲折の末に咲く花だ」とおっしゃっていたOner選手ですが、今回の「Worlds」はどんな感じになりそうですか。

Oner:「Worlds」へ行くたびに気楽にいけるという感じではなかったですから、今回もとても厳しい戦いを経て行く分、すごく良いご褒美が待っているんじゃないかなと思います。その分自信もあるので、「Worlds」ではさらに良い活躍で、面白い試合をお見せできるよう努力したいです。

◆昨年と同じような状況だから今年の「Worlds」も期待してほしい

――続いてFaker選手、「Worlds」9回進出に成功し最多出場選手となりました。感想はいかがですか。

Faker:今回は「Worlds」に行けないかもしれないという状況に置かれましたが、最終的には行ける機会が訪れたのでとてもありがたいという気持ちで、このチャンスをしっかり生かしたいと思っています。

――「麻浦高校同級生対決」であるDeft選手との戦いでも非常に話題になりました。一本橋の上で出会ったかのような避けられない戦いとなりましたが、戦ってみてどうでしたか。

Faker:Deft選手とは2022年の「Worlds」の決勝戦で対戦したんですけど、今回の選抜戦で試合をするというのは気持ちがかなり違いましたね。そしてDeft選手も長いこと活動している選手なので、ここで出会って戦うこと自体ちょっと残念だなという気持ちになりました。

――こうして「Worlds」進出に成功したことで、Faker選手が全世界で唯一、9回目の「Worlds」かつ4回優勝のキャリアを保有していますが、今回の「Worlds」ではどんな目標と意気込みを持っているか聞かせてください。

Faker:Summerは辛いシーズンでしたが、今回の「Worlds」は良い成績が出せそうだと思っています。去年の「Worlds」と似たような状況で勝ち上がったので、今回もファンの皆さんに期待していただきたいです。

――続いてGumayusi選手。選抜戦の最後のチケットを手にしました。「Worlds」進出の感想を聞かせてください。

Gumayusi:こうして本当に最後の最後まで苦しい戦いになるとは思っていなかったので、大変だったなと思うと同時に良かったなとも思っています。

――今日真っ向対決となったDeft選手は特にこういった選抜戦で強いところを何度も見せてきた選手ですが、BOT対決ではどんな点がポイントでしたか。

Gumayusi:BNK FearX戦で素晴らしい活躍をされていたので、僕らと対戦するときは自分がもっと頑張らなければと考えていました。相手よりちょっとでも上手くやろうという考えで今日は来ましたね。

――今年の「Worlds」はヨーロッパで開かれます。Gumayusi選手、何か楽しみにしていることはありますか。

Gumayusi:ヨーロッパという素敵な地域でいくつかの都市を巡るということで、とても楽しみですね。そして僕らは「Worlds」で良い活躍を何度も見せてきたと思うので、今回も「Worlds」で上手くやれるだろうという期待を抱いています。

――最後に「Worlds」で対戦するであろうBOTレーナーの皆さんに一言お願いします。

Gumayusi:Gumayusiが行くぞ~!

◆何日間も緊張し続けたせいか、勝って体中の力が抜けた

――それでは最後にKeria選手にインタビューしていきます。今日の勝利によってデビュー以降5年連続「Worlds」のステージに立つこととなりましたが、感想はいかがですか。

Keria:これまで「Worlds」へ行ったときは行くのが当たり前だという気持ちがあったんですけど、今回は本当に行けないかもしれないというプレッシャーがすごかったです。だから行けることになってすごくありがたいですね。

――そのせいか、今日は最後の5戦目が始まる前にカメラを通じてKeria選手が色々と考え込んでいるような表情をしているのを見たんです。あのときはどんな気持ちだったんでしょうか。

Keria:5戦目が始まる前、どのように戦おうか考えている最中でステージに上がったので、そこでまた考えていたように思います。それと敗退したら何しようかな、とかもちょっと考えていましたね(笑)。

――それでだったんでしょうか。勝利してから胸をなでおろすジェスチャーを見せてカメラパフォーマンスをしていましたが、どんな意味だったのでしょうか?

Keria:とりあえず良かったという思いもありました。そして何日間も緊張し続けていたせいか、体中の力がふっと抜けて、あのようなジェスチャーになったんだと思います。

――こうして厳しい戦いを経て「Worlds」に勝ち上がりました。どんな活躍を見せたいか、最後に意気込みを聞かせてください。

Keria:去年の「Worlds」では優勝したものの、今回も「Worlds」へ行って良いところを見せるのは当然というわけでもないですから、今回も準備段階からしっかり頑張って活躍をお見せできるようベストを尽くしたいです。

――最後に、2023年の優勝チームが再び「Worlds」のステージに上がるわけですが、このメンバーで3年連続戦う「Worlds」となります。応援してくださっているファンの皆さんに向けて、Faker選手から一言お願いします。

Faker:今回の「Worlds」は挑戦者の立場として第4シードで行くことになりましたが、こういうのは初めてなので良い経験になると考えています。ファンの皆さんもぜひ「Worlds」で僕らのことを応援してください。僕らも一生懸命準備して、良い結果が出せるよう頑張ります。

《スイニャン》

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スイニャン

韓国在住時にeスポーツと出会い、StarCraft: Brood Warのプロゲーマーの追っかけとなる。帰国後、2009年ごろからさまざまなWEBメディアで取材・執筆活動を開始。2017年からはLeague of Legendsの国内プロリーグ「LJL」の公式日韓通訳に抜擢され、現在も複数タイトルで韓国人選手の通訳・翻訳活動を行なっている。自らはゲームをほとんどプレイせず、おもにプロゲーマーの試合を楽しむ観戦勢。

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