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DFM Paz「負けを恐れず、アクションする勇気が必要」―新ロスターで挑んだSplit2で見えてきたチームの課題【LCP 2026 Split 2】

DFMのPazヘッドコーチに試合後インタビューでチームの課題や試合の振り返りを聞きました。

ハル飯田

ハル飯田

2026年5月10日、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」Split2のレギュラーシーズンWeek 6 Day 2の対戦が行われ、日本の「DetonatioN FocusMe(DFM)」が「Relove Deep Cross Gaming(DCG)」と対戦しました。

Game1はDCGがリー・シンの1キルを皮切りにマップを掌握してDFMを圧迫。アクションの余地を封じながらリソースを奪っていく綺麗なスノーボール展開へ。DFMもキャッチや集団戦の作り方で反撃を試みるもゴールド差は覆しがたく、そのままDCGが先勝します。

続くGame2ではMomo選手のアンベッサに対してDCGはヴェインTOPを選択するも、上手くガンクアクションを決めて有利を作らせず、互角の展開へ。しかしドラゴンを巡るファイトで僅かにフォーカスが揃わずキル差を作られてしまうと、トランドルによる強力なフロント力を軸にDCGが押し切り、2-0でBo3に勝利しました。

試合後、DFMのPazヘッドコーチにインタビュー。新たなロスターで挑むSplit2の成長と課題、現在のメタへの感想などを聞きました。

「最後の一押し」の決断力が求められる

――試合直後ですが、対戦を振り返っての感想をお願いします。

Paz:コミュニケーションやゲームのプランニング自体は間違っていなかったと思います。ファイトの内容、簡単に言えばディテールの部分で負けてしまったのが大きかったかなと。

――DCGはSplit2こそ勝ち星が伸びていませんが、Split1では2位に躍進した強敵でした。対戦にあたって意識した部分があれば教えてください。

Paz:僕たちはアナリストのGismoさんから次の対戦相手の傾向データは共有していただいているんですが、DCGはJGのPop9選手とSUPのShiauC選手がメイキングをしてくるチームなので、JGとSUP周辺のトラッキングはしっかりしようと話していました。

入場するDFMメンバー。変わらず明るいムードで試合に臨んだ

――今日はGame1こそ大きく差が開いてしまいましたが、Game2はドラゴンファイトでの0-4交換までしっかりと渡り合う展開になりました。今季のDFMは序盤で大きなリードを作られる展開と上手く運べているゲームと二極化しているような印象もあるのですが、Pazコーチの目線ではいかがですか。

Paz:例えばリフトスカトルの取り合いのファイトで負けたのであればそのアクションを作るまでの流れも大事だと思いますが、それ以外の場合で序盤で差が付くケースは簡単に言えば「個人技で押される」瞬間があるからだと思います。

序盤のレーニング段階で崩れることがまだまだあるので、そこは僕たちの伸ばさなければいけない部分だと思います。

――Split2では上位に入っているGAMやSHGから1ゲームを奪うなど、獲得ゲーム数の面でSplit1からの成長は見えています。それでもシリーズ勝利まであと一歩届かない部分は何が要因なのでしょうか。

Paz:やっぱり『LoL』はリスクを取るゲームで、100:0で有利になるアクションだけでなく60:40、あるいは50:50でもリスクを取ってアクションしなければいけないシーンがあります。

選手たちにもよく「自分のせいで負ける勇気を持って何かを起こさなきゃいけない」と言っていて、勝つためには自分発信で失敗してしまう恐怖を克服してアクションを起こす必要があると思います。今のチームはどうしても勝ちが見えるとそのリスクを取るのを恐れてしまって最後の一押しができないというのが、勝ち切れていない一番の原因じゃないかなと。

僕たちはGame1やGame2で良い勝ち方をしてもGame3で一方的な展開になってしまうことも多くて、それは「無難にやろう」という意識が強くなり過ぎる面があるんじゃないかなと、チームで話し合ってもいます。

――決断の難しさがあるとは思いますが、配信上で紹介されているチームVCの内容を聞いているとJGのCitrus選手が判断を引き受けてコールしているシーンが多かったように思います。プレイの面だけでなく、今のDFMにとってはCitrus選手の存在が大きいのではないでしょうか。

Paz:そうですね。ただ、Citrusに依存してしまっている部分もあって、やっぱり最後の一押しの勇気を出す瞬間にCitrusが決断できないとチーム全体に影響が出てしまうので、ひとりに頼りすぎないようにすることが課題だと思います。

特にJGは序盤のアクションのショットコールを担当する役割ですが、まだFisherとWoodyが「相手がこうだから、自分たちはこうしよう」という細かなコールまでは難しい部分もあって、少し個人に依存している部分が出てしまいますね。

試合後、DCGメンバーとフィストバンプを交わすKakkun選手とWoody選手

――ドラフトを組む立場で、かつTOPレーナーでもあるPazコーチには今のTOPレーンのメタについてどう捉えているかもお聞きしたいです。

Paz:今はゲームの中心がBOTレーンになりすぎていて、その結果としてTOPが良くも悪くも“何でも許される”環境になっていると思います。なので今のTOPはBOTと並んでキャリー能力があるレーンだと思いますし、これだけTOPにスポットが当たるメタも珍しくて面白いなとは思いますが、チームとしては大変な面もありますね。

今のTOPはひとつ新しいチャンピオンが出ると、そのカウンター、さらにカウンターとどんどんチャンピオンが出てくるので、プールと経験がものを言うメタですから、キャリアが長い方ではないMomoさんは苦しそうにしているなと思いますね。僕と(アシスタントコーチの)TaNaでしっかりコーチングしていますし、本人もすごく頑張ってくれていますので、しっかり適応していかなければと思います。

アンベッサでヴェインに上手く対処するも、集団戦ではあと一歩だった

――次週は現在首位のTSW戦が予定されています。そこへ向けて、一言お願いします。

Paz:プレイオフ進出の可能性がなくなってしまったので、次がSplit2最後の試合になります。少しでも良い試合ができるよう、1勝でも多く取れるよう、チーム全員で頑張っていきますので、応援していただけたら嬉しいです。


「LCP 2026 Split 2」は、全8チームによるBo3のシングルラウンドロビンでレギュラーシーズンを実施。上位6チームがBo5形式のプレイオフへと進出します。プレイオフ優勝チーム、そして試合結果や順位に応じて加算される「チャンピオンシップポイント」最上位チームが国際大会「MSI」への出場権を手にします。

DFMの次戦は5月17日(日)、Match1にて「Team Secret Whales(TSW)」との対戦が予定されており、これがレギュラーシーズン最終戦となります。

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