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Faker選手30歳の誕生日! 『LoL』界だけでなくeスポーツ界のアイコンとして今なお輝きを増すレジェンドの功績を改めて振り返ろう!

2026年5月7日はFaker選手の30歳の誕生日。その足跡を振り返ります

ハル飯田

ハル飯田

T1の『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』部門に所属するレジェンドプレイヤーのFaker選手が、5月7日で満30歳の誕生日を迎えました。

LoLEsportsファンどころか、eスポーツの枠組みを超えて絶大な支持を集め、今なおその輝きを放ち続けている偉大なレジェンドプレイヤーであるFaker選手。今回はその節目となる誕生日を祝し、Faker選手の足跡を振り返りながら、そのレジェンドたる所以を紹介します。

期待の若手はたった数年で「不死身の魔王」へ

13年前、2013年春に「SK Telecom T1」注目の新人MIDプレイヤーとしてデビューしたFaker選手。いきなりトップレベルの選手をソロキルしてみせるなど強烈なインパクトを残し、同年の世界大会「Worlds」で優勝。“デビュー即世界チャンピオン”という離れ業を達成しますが、これはまだ伝説の始まりに過ぎませんでした。

17歳にして世界の頂点に輝いたFaker選手

翌2014年は世界大会出場こそ逃したものの国内で圧倒的な戦績を残して実力が本物であることを証明してみせると、2015年と2016年には史上初となるWorlds連覇を達成。チームは2015年のWorldsから2017年の「MSI」まで国際大会を制覇し続ける“無双状態”に突入します。

キャリア初期はサブ選手との併用も少なくなかったFaker選手もポジションを確立。巧みなメカニクスで敵を圧倒し、どれだけ狙われても倒されないその姿から「不死の魔王(The Unkillable Demon King)」との異名を取り始めたのもこの頃でした。

また、Faker選手を紹介するにあたっては、あまりにも特徴的な「カメラ操作」も忘れてはいけません。マップの状況を把握するために常に高速で自分の位置と味方の位置とを切り替えながら操作するスタイルはさながらサブリミナル効果映像のようで、シンプルな強さだけでなく「誰にも真似できない」と思わせられる、Faker選手を唯一無二たらしめている要素です。

涙を乗り越え、チームと共に2度目の黄金期へ

T1黄金期を築き上げ既にLoLEsports史に名を残す功績を挙げたFaker選手ですが、3連覇を期待された2017年のWorlds決勝はまさかのストレート負け。対戦席から立ち上がれずに涙する姿は、常勝のレジェンドが魅せるどんな勝利よりも衝撃的だったかもしれません。

その後はチーム体制やメタの変化、そして長期に渡る活動の蓄積疲労もあってか、2018年から2021年までは活躍に陰りが見え始めます。このまま下降線を辿るかにも思われましたが、Faker選手はこの苦しい時期にこそ勝利への渇望を取り戻し、プレイスタイルとマインドの再構築に挑戦します。

自身を見つめなおす雌伏の時を経て、状況が変化するのは2022年。Zeus、Oner、Faker、Gumayusi、Keriaの5選手で構成される「ZOFGK」ロスターの始動です。

同じく強力なロスターを誇る「Gen.G」との激戦の末にLCKタイトルを獲得すると「名門T1ここにあり」と言える力強さを取り戻すと、2022年のWorldsでは2017年以来となる決勝戦にも進出。最終的には高校の同級生だったDeft選手擁するDRXがフルセットの激闘を制して下剋上優勝を果たすのですが、このストーリーも含めてFaker選手の復活を予感させるドラマティックなシーズンとなりました。

“Worldsバフ”を武器に史上初のWorlds3連覇

2023年シーズンはFaker選手が腕の故障で離脱するなどT1チーム全体で波に乗りきれず、タイトルは厳しい状況かと思われましたが、Worldsが開幕するとチーム全体で盤石な試合運びと鋭い勝負勘が冴え渡り、瞬く間に決勝へと駆け上がります。

迎えた2年連続の決勝戦ではなんとストレートで優勝。7年ぶり4度目のWorldsタイトル獲得となったFaker選手は「4度目のトロフィーはチームメイトに捧げる」と、前回優勝時と比べてすっかりベテラン選手としての風格を滲ませるコメントを残しました。

ここからはご存じのお方も多いはず。2024年には「同一メンバーでの3年連続Worlds決勝進出」「同一メンバーでのWorlds2連覇」を成し遂げZOFGKの物語を最高の結末で描き切ると、TOPにDoran選手を新たに迎えた2025年もWorldsを制覇し、自身の記録を更新する史上初の3連覇を達成。特にここ2年のT1は「LCKタイトルには手が届かないものの、Worldsになると最強チームへと変貌する」という、勝負強いとしか表現しようがないスタイルで勝利を手にしており、その不思議な強さの中心にいる人物こそ、Faker選手なのです。

LCK1,100試合超で3,000キルを突破

駆け足でそのキャリアを振り返ってみましたが、13シーズンでWorlds決勝進出が8回、うち優勝が6回という実績が有無を言わせぬレジェンドぶりを物語っており、他にもFaker選手の傑出度を表す数字を挙げれば

  • LCK通算で1,100試合出場3,000キル&6,000アシストを達成(いずれも史上初)

  • 国際大会通算300試合を突破(もちろん史上最多)

  • Worlds優勝6回(Faker選手のチームメイト以外で2回優勝したのはBeryl選手のみ)

と、キリがないのですが、Faker選手自身はこうした通算記録についてはあまり気にかけておらず、「通算記録は長くプレイをしていることが重要なので、いずれ自分の記録を抜く人が現れると思いますし、その方がファンの皆さんも楽しいと思う」という本気とも冗談とも受け取れるような発言もしています。

若手時代には圧倒的な個人技を誇るエースとして、ベテランになってからは抜群の勝負強さを誇る精神的支柱として、それぞれのスタイルでWorlds連覇という偉業を2度も達成してしまっているため、「LoLEsportsで史上最高のチームは?」というコミュニティの議論では、よく「1度目に連覇した時のFakerか、2度目に連覇した時のFakerのどちらかだ」という結論が出されています。

何より愛される「求道者」たる姿勢

そうした数字だけでなく「T1一筋で13年」の“ワンクラブマン”である点や、表舞台ではあまり感情表現をしないミステリアスさ、そしてプロとして健康管理に気を使いつつストイックに競技に向き合い続ける姿勢など「求道者」らしい人物像も魅力のひとつ。

これだけの実績がありながら日常生活では倹約家として知られており、『LoL』をプレイする際には「見た目が違うと感覚も変わるから」とスキンを使わないことでも有名です。実績を讃えて史上初となるLoLEsportsの「Hall of Legends(殿堂入り)」を果たし“専用スキン”も作られましたが、たま~~にファンサービスで選んでくれる遊び心も。


このようにユーモアやファンサービス精神に溢れながらも、試合においては努めてプロフェッショナルであろうとする姿勢を貫き、チームメイトからも対戦相手からも「目指すべきお手本」として尊敬を集めているFaker選手。苦しい時期にはリーダーとしての在り方やパフォーマンスを維持する方法については知るべくさまざまな文献に触れる読書家でもあります。

実は「自分がなぜゲームが強いのかを解明したくて、脳科学の本を読み始めた。文学はあまり読まない」のだとか

表舞台ではそこまで激しく感情表現をせず、上品でミステリアスな雰囲気も漂わせていますが、勝利に対する熱い想いを秘めており、決して孤高の存在ではないのも素敵なところ。T1公式YouTubeなどではチームメイトと冗談を言い合いながら楽しむ姿がよく見られます。


これまでの偉業をたたえて韓国国内では記念切手が作られ、勲章が贈られ、世界の場でも「The Game Awards」での最優秀eスポーツ選手に何度も選ばれるなど、もはや国際的スターと言えるFaker選手。



そんなレジェンドも『LoL』界では超ベテランとされる30代に突入。かつては年齢を重ねていくことへの不安感も口にしていましたが、現在は一貫して「情熱がある限り引退を考えることはない」と発言しており、チームとの契約も2029年(33歳)まで延長されています。

近年は勝利と上達への飽くなき欲望だけでなく、「ファンの皆さんを喜ばせたい」気持ちがモチベーションのひとつであるとも繰り返しており、ファンの声援がある限りはまだまだFaker伝説の新たなページを紡いでくれることでしょう。

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