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2026年4月3日に韓国で開幕した『VALORANT』のアジア大会「VCT Pacific 2026 Stage1」。開幕日の2戦目には韓国のT1が登場し、日本のVARRELと対戦しました。
1マップ目はヘイヴン。前半は、T1のリテイクをうまく阻んだVARRELが8-4とリードした状況で折り返します。しかし後半、T1の落ち着いたプレイが光り11-11に追いつくと、そのままT1が見事な逆転勝利を果たしました。続く2マップ目のパールでは、T1が持ち前のチームプレイはもちろん、素晴らしいエイム力など個人技が炸裂。圧倒的な強さでVARRELを抑え込んで勝利しました。これにより2-0で、T1がまずは今シーズン1勝目をあげました。
本稿では、試合後にオンラインでT1 Munchkin選手にお話を伺ったので早速ご覧ください。
――勝利おめでとうございます!まず先に少しだけ、「Masters Santiago」について質問させてください。決勝戦がNongshim RedForce(NS)vs Paper Rex(PRX)だった一方で、T1は残念ながらスイスステージ敗退となりました。ズバリ、ほかのチームと比べて何が足りなかったと思いますか。
Munchkin:大きく捉えるなら、結局のところ実力ですよね。自分たちの実力が足りなかったと思います。準備は一生懸命頑張ったんですけど、やっぱり試合では運も必要ですし。それに銃を撃つゲームなのでそこは上手くやらないといけなくて、僕らが銃を上手く扱えなかったのが一番大きかったですね。さすがに年齢のせいだとは思っていないんですけど(笑)プレッシャーもあったかもしれないし、メタ的に僕たちにとって難しい部分もあったような気がします。
――それでもある意味、Pacificが世界最高レベルのリーグであることが証明されたと思います。ほかのリージョンにはない、Pacificだけの強みは何だと思いますか。
Munchkin:Pacificは、本当にさまざまなプレイスタイルを持っていることが強みだと思います。NAやEMEAには明確なプレイスタイルがあると僕は考えているんですが、Pacificには色々なプレイスタイルがありすぎて、(世界大会で)どのチームと対戦してもほぼ対戦したことのあるプレイスタイルなんですよね。それと恩恵を受けているみたいになっちゃっているのが、僕らはCNがすぐ隣にあるおかげで彼らと何度も練習ができる分、ほかの地域に比べて練習環境に恵まれていると思います。
――では「Masters Santiago」が終わって「VCT Pacific Stage1」開幕まで、どのような準備をしてきましたか。
Munchkin:結果はともかく僕らは「Masters Santiago」を頑張って戦い抜いたと思っているので、まずは十分な休息をとりました。そして次のメタについてどのように準備していくか色々と考えて、その後はそういった準備をずっとやっていましたね。
――そして今日を迎えたわけですが、VARRELとは「VCT Kickoff」では対戦がなく、昨年12月に行なわれた「SOOP VALORANT League 2025(SVL)」以来の久々の対戦となりました。今日VARRELと戦ってみていかがでしたか。
Munchkin:今回、僕らはGroup Omegaで5チームと戦うじゃないですか。そのなかで上から2番目ぐらいには難しい試合になるんじゃないかなと考えていました。若い選手たちなので非常にアグレッシブですし、その点が僕らにとっては厳しいんじゃないかと思っていたんですが、今日はキツい立ち上がりだったにもかかわらずみんなで正解に向かって進めましたし、エイムも良かったですね。
――おっしゃる通り1マップ目のヘイヴンでは、前半戦で大きくリードを許してしまいました。負けている状況でIGLとして、どのように試合を進めていこうとしていましたか。
Munchkin:実は僕がメンバーに対して言っていたことがあるんですけど、それは「Stage 1も練習だと思って頑張ろう」という話でした。練習のときって勝っていようが負けていようが、楽な気持ちでゲームしてるんですよ。だから今回は試合すらも練習だと考えて、負けてはいたもののアタッカーとしてすごく良い構成だったので、楽な気持ちでゲームに臨みました。
――索敵が少なく難しい構成のようにも見えましたが、それでもしっかり戦えたのは相手の動きをある程度読んでいたからなのでしょうか。
Munchkin:僕は心理戦をしかけることが多いので「VARRELならこう戦うんじゃないかな」と考えた部分もあったし、「この状況だと相手はこう動くしかないだろうな」といった予想がピッタリ合った結果だと思います。
――素晴らしいですね。今年はNSの勢いがすごいのを見ても、不規則かつ柔軟性のあるチームが強さをみせている気がします。
――T1はある意味教科書のようなキレイな『VALORANT』を得意としていると思うのですが、今後T1はどんなチームを目指していくのでしょうか。
Munchkin:T1はもちろん教科書的なプレイもしますけど、教科書的なプレイだけをして勝っているわけではなく、必要に応じて不規則なプレイもしますし、相手に読まれにくいプレイもしなければならないと考えています。
――相手に読まれにくいプレイというのは、Munchkin選手が元々得意とするプレイでもある気がしますね。
Munchkin:僕の場合は本当に自信を持っています。Gen.Gにいたときもそういったプレイをしてきました。ですが、ポジションの変更もありましたし、僕の持つ"カラー"をチームにもっとなじませるために努力しています。
――最近になってヨルとウェイレイがナーフされましたが、それによってメタがどう変わると予想していますか。
Munchkin:先にヨルがナーフされて、次にウェイレイがナーフされましたよね。ヨルがナーフされてすぐ、ネオン・ウェイレイメタが来るんじゃないかというのがコーチ陣や僕らの予想でした。実際に練習でもその構成が何度も出てきて、予想しやすいメタでもありました。ですがウェイレイまでナーフされるとなると、2イニシエーターや2センチネルが出てきそうだなと考えています。ウェイレイまでナーフされたら、今後さらに予想できないようなマッチアップも出てきそうですね。
――では、T1は今のメタに合っていると思いますか。
Munchkin:そこまで僕らの望むようなメタではない気がします。悪くはないと思いますが、プロであればメタのせいにはせず、優勝目指して頑張らなければならないと思っています。
――それから新エージェント・ミクスの評価についても聞かないわけにはいきません。果たしてプロシーンでも出番はあるでしょうか。
Munchkin:ミクスについてはランクマッチでも何度かプレイしてみたんですけど、悪くないエージェントだとは思いました。ですがチーム的に使うとなると、ちょっと残念な部分が多いかなと感じています。アルティメットのパワーもそうですし、スタンや回復ができる「M-パルス」も破壊できてしまうということで、確信がないユーティリティなのでチーム的には使いづらさがあるのですが、機会があれば使ってみてもいいかなとは思います。
――日本には、Munchkin選手やT1を応援してくれているファンがたくさんいます。今回Group Omegaに日本のチームが集まってしまい複雑な気持ちもあるのですが、最後にぜひ日本のファンの皆さんへメッセージをお願いします。
Munchkin:僕らのチームには自分も含め日本でプレイしていた選手が多くて、日本の皆さんも応援してくださっている方がたくさんいるのですごく感謝しています。今回、日本のチームと同じグループになってしまったじゃないですか(苦笑)。とても申し訳ないのですが……絶対に手加減せず、すべて勝ってみせます!
――わかりました!楽しみにしています。
快勝を収めたT1は、次戦4月10日(金)にDetonatioN FocusMe(DFM)と対戦します。