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Riot Gamesは2025年12月6日、格闘ゲーム『2XKO』における2026年の競技シーンおよびeスポーツ展開の構想を発表しました。『2XKO』においては既存の格闘ゲームコミュニティと共存・協力する独自のアプローチをとります。
『LoL』や『VALORANT』ではパブリッシャー主導の強固なリーグ運営を実施する一方で、格闘ゲームの歴史においては、長年にわたりコミュニティ主導のトーナメントオーガナイザー(大会主催者)がシーンを支えてきた背景があります。
Riot Gamesはこの文化を尊重し、自社でリーグを囲い込むのではなく、既存の格闘ゲームイベントを直接支援する(資金提供、プロモーション、賞金増額など)という方針を打ち出しました。これにより、コミュニティ全体が持続的かつ長期的に成長できる環境を目指すとのこと。
具体的な施策として、世界中のコミュニティオーガナイザーと提携した「2026 コンペティティブシリーズ」の開催が発表。これは年間を通じて行われる以下の2種類のティア、計20の公認大会で構成されます。
メジャー大会(計5回):年間を通じた最大級の競技イベント(各シーズンに1回)
チャレンジャー大会(計15回): 地域コミュニティに開かれたオープントーナメント(各シーズンに3回)
最初のメジャー大会は、2026年1月29日~2月1日に開催される「Frosty Faustings」となることが決定。その後も「Genesis X3」「Texas Showdown」「Viennality」といった大会がチャレンジャーとして名を連ねています。また、「Frosty Faustings」ではデュオ(2人1組)への賞金ボーナスが復活。今回は優勝者でなく、順位に関わらず「最も上位に進出したデュオ」にもボーナスが付与されるユニークな仕組みが導入されます。
エコシステムを支える新たな試みとして、競技をテーマにしたスキンセット「Frame Perfect」のリリースも発表されました。
このスキンの収益の一部は、世界中のトーナメントオーガナイザーへの支援金に充てられます。プレイヤーがゲーム内でスキンを購入することが、直接的に賞金総額の増額や大会運営費のサポートに繋がる仕組みです。これは『VALORANT』のChampionsスキンなど、Riot Gamesの他のタイトルでも見られる還元モデルを、格闘ゲームのコミュニティ大会向けに最適化した形です。
また、10月のアーリーアクセス開始以降、世界中で1,500以上のコミュニティ大会が開催されたことが報告されました。その中では、EvoフランスでのWawa選手の優勝や、DreamHack AtlantaでのSonicFox対Leffenの激闘に加え、日本のプレイヤーの活躍についても言及されています。特に、日本のデュオ「2WINz(Haru & Toshi)」がAPAC大会で優勝したことは、日本の格闘ゲームファンにとって誇らしいニュースでしょう。また、日本でも「JAPAN KNOCKOUT Presented by PLAYBRAIN(JPKO)」が開催され、いこあん選手が優勝を収めました。
Riot Gamesは、「開発チームの多くも格闘ゲーム大会の参加者であり、体験をより良いものにしたい」とコメント。地域ごとの事情に合わせた柔軟なサポートを約束しており、2026年の『2XKO』シーンは、コミュニティと共に熱狂を作り上げていく1年になりそうです。
2026年の詳細なロードマップは、近日中に改めて公開される予定です。