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SHG FATE「GAMとの実力差の大きさを感じた」―グループブレーカーでGAMに敗北、いまのチームの課題は?【LCP Season Finals インタビュー】

「Season Finals」が行なわれている『LoL』のアジア太平洋リーグ「LCP」。8月15日にはSHGがGAMと対戦しましたが、残念ながら0-2で敗北となりました。試合終了後に実施したSHG FATE選手のインタビューをお届けします。

スイニャン

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現在「Season Finals」が行なわれている『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のアジア太平洋リーグ「LCP」。8月15日に開催されたグループブレーカーの試合では、コンテンダーグループ進出をかけて日本のFukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)がベトナムの強豪GAM Esports(GAM)と対戦しました。

Game 1はGAMがグウェン、ウーコン、アニーという強力なラインナップで序盤からリードを築き、見事なスノーボールで試合を制しました。続くGame 2では、序盤からFATE選手が狙い撃ちされ、SHGは苦しい立ち上がりに。その後も攻撃の手を緩めなかったGAMが、最終的にネクサスまで到達。これによりSHGは0-2で残念ながら敗北となりました。

本稿では、試合終了後にオンラインで実施したSHGのFATE選手へのインタビューの模様をお届けします。

チームの課題はレーン戦の能力とチャンピオンプールの狭さ

――今日は勝てばコンテンダーグループに上がれる重要な試合でしたが、残念ながら敗北となりました。まずは、試合を振り返っての感想から聞かせてください。

FATE:今シーズンはGAMとは別のグループだったんですけど、元々は対戦したことのあるチームだったので、もちろん僕らより上手くやれているチームであることはわかっていたものの相手のことはある程度把握できているつもりでした。だけど今日久しぶりに試合をしたら、実力差が大きいなというのをひしひしと感じましたね。

――Game 1は相手のグウェン、ウーコン、アニーがちょっと強すぎるなという印象とともにシンジャオのナーフも少し影響があったのかなと感じましたが、FATE選手はどう感じましたか。

FATE:LCPだけ急に新パッチが適用されたので準備期間がすごく短くて大変でしたね。もちろんほかのチームも状況は同じなんですけど、これまでプロゲーマーを続けてきた経験から、負けがかさんでいるチームであればあるほどチャンピオンのティア整理が難しいと感じるんですよ。そういった面を考慮すると、相手のほうが僕らよりチャンピオンやメタの分析を上手くやれていたんじゃないかなと思います。

――相手に準備で上回られてしまった、と。そしてGame 2では最序盤からFATE選手が狙われる形となり、厳しい戦いを強いられてしまいましたよね。

FATE:狙われること自体はこれまでも何度も似たようなことがあったからそこまで気にはしていません。ただ今回は、Game 2ではレベル1でミニオンが来る前にデッドしてしまって、そのせいで自立できる環境でレーン戦が行なえなかったので、スタートからやりづらい感じになってしまい、悔しいです。

――序盤の不利が響きましたよね。ただ中盤には、キャスター陣が「6000ゴールド差じゃなくて3000ゴールド差だったら勝てていた」と繰り返すほど陣形のきれいな集団戦もありました。だとすれば、現在のチーム課題はどんな点にあるのでしょうか。

FATE:一番成長しなければならないと感じている部分は、全員のレーン戦能力ですね。次にチャンピオンプールがほかのチームと比べるとちょっと狭い気がしていて、この二つを急いで修正しないといけない部分だと考えています。それと、自分から強めにチームを良いファイトに引っ張っていける選手の不在というのは感じていますね。レーン戦を上手くやることとファイトを上手くやることってまったく別の問題だと思っていて、とは言えファイトもいつでも上手くやれてるって感じでもないので、問題が大きく感じてしまうのかもしれません。

Game 2、集団戦でジャーヴァンⅣの決戦場がGAMの4人を見事に捕らえた瞬間

一緒に使えるAD Midがなく、AP JGは簡単には出てこない

――じつは前々回のインタビューでYohan選手もファイトを引っ張る選手の不在について話していて、自分がチームを引っ張る役割を担えるように頑張りたいとおっしゃっていたのですが、Yohan選手との連携はいかがですか。

FATE:いまのメタ的に、連携が良いと言えるかどうかわからないんですよね。と言うのも、インゲームで僕とYohan選手が絡める機会自体が少ない気がするんです。メタの話になるんですけど、いまMidで強いチャンピオンって簡単にいうと“後半に弱いチャンピオン”が多い感じなんです。ほかのリーグを見ても強豪チームは今日のGame 1みたいにアニーだったり、あとはガリオだったかな、そういうチャンピオンをよく起用していて、自分が上手くやるというよりもチームのためにプレイする感じでやるのが良いメタだと思うんですよ。だけどうちのチームの場合はそういうやり方をすると勝率が上がらないから、僕らは違う道を目指さないといけないんですよね。

――メタのお話が出たので今パッチについてもお伺いしたいです。Midのチャンピオン自体はそこまで変わってなくてもJGの変更で間接的に影響を受けるのかなとも思うのですが、FATE選手はどんな印象をお持ちですか。

FATE:おそらくパッチの方向性自体に「AP JGを起用してほしい」という意図を感じるんですよね(笑)。だけど個人的にはAD JGがナーフされたとはいえ性能的にはまだまだ良いと思います。逆にMidのチャンピオンのほうで一緒に使えるようなADチャンピオンがないせいで今回バフされたチャンピオンたちも簡単には出てこないと思うんですよ。使われるとしたら今日みたいなBo3よりもBo5だったら、2~3戦目が終わったころであればフィアレスによってチャンピオンが減っているから使われそうではありますね。

――さて、リーグはまだまだ続きますしプレイオフの可能性も残されています。是非、次の試合への意気込みを聞かせてください。

FATE:プロゲーマーはどんな試合でも勝つことが重要な職業なので、帰って今日の試合についてのフィードバックを色々とやってこの敗北を払拭してから、次の試合で勝てるようにしっかり準備したいと思います。

――では、最後に応援してくださっているファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。

FATE:会場に駆けつけて応援してくださるファンの方々も時々いらっしゃって、本当に感謝しています。もちろん、配信で見守ってくださっている大勢のファンの皆さんもいつもありがとうございます。これからもっと良いところが見せられるよう頑張りたいと思います。


Season Finalsでは、Mid-Seasonの戦績に基づいて「コンテンダーグループ」と「ブレークアウトグループ」に分かれてグループステージを実施。フェーズ1では各グループごとにBo3のシングルラウンドロビン形式で対戦し、フェーズ2ではコンテンダー下位2チームとブレークアウト上位2チームによる入れ替え戦が行われます。

コンテンダーの全チームとブレークアウトで2勝を挙げたチームがプレイオフに進出。プレイオフでは変則ダブルエリミネーション形式のトーナメントが行われ、上位3チームが国際大会「Worlds 2025」への出場権を獲得します。

本日の結果により、SHGの次戦は8月17日(日)にDetonatioN FocusMe(DFM)との日本対決が予定されています。

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