• League of Legends
  • インタビュー

DFM Kakkun「パフォーマンスは実感できるくらい良くなっている」―奮闘も及ばず日本チーム対決に敗れ、第7シードでフェーズ2へ【LCP Season Finals】

「LCP Season Finals」Day6でSHGと対戦したDFMのKakkun選手にインタビュー。試合を振り返っての感想を伺いました。

ハル飯田

ハル飯田

2025年8月10日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」の第3Split「Season Finals」Day6の試合が実施され、「DetonatioN FocusMe(DFM)」と「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)」の日本チーム対決が行われました。

プレゲームの1vs1に勝利してGame1でブルーサイドを選択したDFMは、アジールとセナを揃えたレイトゲーム構成をピックしますが、アタカン周りで見事なエンゲージを決めたSHGが有利を握り、そのまま先勝。しかし続くGame2ではDFMがノクターン&オリアナのコンボピックの強みを生かしたキャッチを成功させるなど、プランを遂行して勝ち切り、1-1のタイスコアに戻します。

運命のGame3は序盤からお互いの個人技がぶつかりあう激しい展開となりましたが、集団戦でSHG_FATEがハイパフォーマンスを発揮。DFMも懸命の反撃で終盤戦まで持ち込みましたが逆転には至らず、36分のロングゲームを制したSHGがBo3を2−1で勝利しました。

試合後、DFMのADCを務めるKakkun選手にインタビュー。個人としてもチームとしても試合を振り返っていただきました。

「チーム全体でビビらずエンゲージできれば」

――今の率直な感想から教えてください。

Kakkun:そうですね……。今は悔しいなぁという気持ちしか出てこなくて……「もっと成長しないと勝てないんだな」と思いました。はい。

――順番に試合を振り返っていきたいと思います。Game1でセナのピックになりましたが、相手の先出ししたユナラに対してか、あるいは先週のCHF戦でもパフォーマンスが良かったことを受けての選択だったのでしょうか。

Kakkun:単純にセナには自信がありますし、個人的にはユナラに対しても悪くないピックだと思っています。実際に中盤でのMIDプッシュでは強気にいけたので、そういう狙いもあって取りました。

――Game1では集団戦でセナの強みが生きず、捕まるシーンが多くなってしまいました。しかし続くGame2でのコーキでは集団戦で最後まで生き残ってダメージを出し切るディーラーとしての働きが抜群でしたが、そこは自身で反省を生かせた部分だったのでしょうか。

Kakkun:Game1はチーム全体が弱気で、ずっと相手から仕掛けられて僕もポジションを取れずに負けちゃう展開が多かったんです。なので、Game2ではノクターン+オリアナ&ガリオという分かりやすいエンゲージを持って、そこにコーキも合わせやすいというコンセプトをしっかり遂行できたのが良かったかなと思いますね。

――そして最後のGame3ではザヤのピックでしたが、コンセプトで言えばキャッチに強い構成でしたね。

Kakkun:Game3ではインゲーム中でも話していたんですが、とにかく「先に仕掛けられると相手が前のめりになって、避けなきゃいけないスキルも避けられない」という状態になってしまうのが懸念点でした。ザヤは浮いた相手にダメージを出すのも得意なので、中盤からはポジションを守りながらCCをチェインして、相手の前衛を削ってからファイトするという形で何度か集団戦も勝てました。ただ、序盤の不利も響いて最終的には負けてしまったので、そこが上手くやれたら勝てた試合だったんじゃないかと、僕は思っています。

Game3では両チームを合わせて最大のダメージディールを記録した

――Game3ではアタカンを巡って、すこしチーム全体ではっきりしない動きになってしまったシーンが印象的でした。コミュニケーションや判断を振り返っていただけますか?

Kakkun:本来であればザヤのEとスマイトでバーストして取り切るつもりだったんですが、集団戦でスマイトを使っていたのでCDを待つ時間が必要だったんです。ただ、あと数秒になったところで相手のTPが来て下がらざるを得なくなってしまったので、難しいシーンでしたね。早めに帰ることも考えなければいけない状況だったかなと。

数的優位でアタカン前での睨み合いとなったものの、結果的にSHGに明け渡す形となった

――今となっては反省が残る判断になってしまったということですね。ただ、Game2とGame3でのダメージディールも素晴らしく、今年の最初に課題としていた「ADCらしい立ち位置」という点については解消されてきているのかなと感じました。

Kakkun:もうADCには慣れましたね。集団戦でどれくらい前に出るとデスするリスクがあるのかとか、誰をフォーカスすべきなのかとかを判断できるようになっているので、あとはチーム単位でビビらずに集団戦を作って勝つ、ということだけだと思います。

入場でSHGのmarble選手とフィストバンプを交わすKakkun選手

――ビビらずと言えば、LCPのチームはBOTレーンでも本当に序盤、レベル2~3から勝ち負けをつけるようなアクションをしてきますよね。

Kakkun:集団戦とかはMIDで培ってきた知識も生きるんですけど、レーン戦はSUPとの組み合わせも考えるとめちゃくちゃパターンが多くて、それもあってレーニングフェイズで事故ってしまうこともありました。今日は特にそこも意識して、レーンは安定させて集団戦できちっと良いポジションを取って戦うという狙いでした。ただ、ブラウムにキルされてしまうシーンはあったんですが(苦笑)

――今季からJGにCitrus選手が加入して、試合中もそうなんですが、試合外での振る舞いも明るくて賑やかなタイプのように見えます。kakkun選手もいつも明るいので、良いシナジーがあるのではないでしょうか。

Kakkun:そうですね。Citrusはアニメが好きみたいで日本語も話せるので、良い雰囲気で楽しくやれています。

――なるほど。ちなみにこれも余談ではあるのですが、今スプリットからヘアスタイルを新しくされましたよね。

Kakkun:そうなんです。僕は台湾で髪を切りに行く勇気が出ないので、日本にいる間にめちゃくちゃ短めにして来たんです。でも結構伸びてきちゃったので、week1に戻りたいです(笑)

――ありがとうございます。残念ながらフェーズ1は1勝で終えて第7シードで次のフェーズに進むことになりますが、まだまだプレイオフ進出の可能性も十分にあり、試合の内容も惜しいものが増えてきていると思います。今後に向けて、意気込みをお願いします。

Kakkun:勝てなかったこと自体は悔しいですが、僕自身のパフォーマンスは試合中に実感できるくらいに良くなってきているので、これを維持していきたいですし、チームから僕を信頼してエンゲージしてもらえるようになりたいと思います!


Season Finalsでは、出場8チームがMid Seasonの戦績に基づいて「コンテンダーグループ」と「ブレークアウトグループ」へとグループ分け。フェーズ1では各グループ内でBo3のシングルラウンドロビン形式で対戦します。

フェーズ1での「コンテンダー」下位2チームと、「ブレークアウト」の上位2チームによる入れ替え戦「グループブレーカーマッチ」が行われ、フェーズ2ではその結果に応じたグループ分けでプレイオフへの進出・シード権を駆けた戦いが繰り広げられます。

コンテンダーグループの全チームとブレークアウトグループで2勝を挙げたチームがプレイオフに進出。プレイオフでは変則ダブルエリミネーション形式のトーナメントが行われ、上位3チームが年間最大の国際大会「Worlds 2025」への出場権を獲得します。

この結果を受け、DFMはフェーズ2でブレークアウトグループ入りが確定。グループブレーカーマッチの結果によって、次の対戦カードが決定します。

SPECIAL CONTENTS ここだけの特別な記事