SHG Evi「他のチームに比べて練習が2~3週間分遅れてしまっている感覚。LCPのテンポに合わせないと」―TSW戦に敗れ、チームの現在地を再確認【LCP Mid Season】

TSWと対戦したSHGのEvi選手にインタビュー。相手の勢いに飲み込まれる形となった試合から反省点や課題を聞きました。

League of Legends インタビュー・コラム
SHG Evi「他のチームに比べて練習が2~3週間分遅れてしまっている感覚。LCPのテンポに合わせないと」―TSW戦に敗れ、チームの現在地を再確認【LCP Mid Season】
SHG Evi「他のチームに比べて練習が2~3週間分遅れてしまっている感覚。LCPのテンポに合わせないと」―TSW戦に敗れ、チームの現在地を再確認【LCP Mid Season】
  • SHG Evi「他のチームに比べて練習が2~3週間分遅れてしまっている感覚。LCPのテンポに合わせないと」―TSW戦に敗れ、チームの現在地を再確認【LCP Mid Season】
  • SHG Evi「他のチームに比べて練習が2~3週間分遅れてしまっている感覚。LCPのテンポに合わせないと」―TSW戦に敗れ、チームの現在地を再確認【LCP Mid Season】

2025年5月17日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」Mid SeasonのWeek5Day2が実施され、日本から参戦する「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)」は「Team Secret Whales(TSW)」と対戦しました。

「Regional Qualifier」進出へ向けて勝利が欲しいSHGですが、序盤からTSWが積極的なスタイルを遺憾なく発揮し、試合はファイトの応酬に。SHGも中盤からサイドキャッチを狙って対抗するもゴールド差を詰めるには至らず、スノーボールを成功させたTSWが連勝し、勝利を果たしました。

今回は試合後のSHG Evi選手にインタビュー。試合を振り返っての印象と、多国籍リーグLCPならではの難しさについて聞きました。

◆イメージより相手のテンポが速く、自分たちの練習の遅れを痛感

――まずはご自身のパフォーマンスを振り返って、いかがですか。

Evi:うーん、パフォーマンスだけで言えば悪くはなかったとは思います。ただ、もっとチームを助けるコールができたかなとも思いますね。

――試合を振り返ると、2ゲームともTSWが序盤から勢いある立ちまわりで有利を取り、そのままスノーボールする展開となりました。積極的なチームであるという印象はあったかと思いますが、想定以上のテンポで戦われた感覚だったのでしょうか。

Evi:想定よりも相手の序盤のやりくりが上手くて、正直完敗ですね。危機感や意識が足りなかった感じはありますね。

――一口に「序盤」と言っても色々と条件があり、チームファイトを考えると8分のヴォイドグラブタイミングを重視すると思いますが、TSWはそれ以前の3分、4分といった最序盤でゲームを動かしてきましたね。

Evi:その通りですし、僕らはそこ(8分段階の集団戦)まで行けなかったですね。最初のフルクリアが終わるかどうかというタイミングで相手がすごく上手くて、僕らが対処できなかった感じがあります。

――リードされてからはロームであったりキャッチであったりという狙いを持った行動は見られました。

Evi:チーム的な意思統一や序盤のファイトの精度は上がったと思うんですが、僕らがフォーカスして磨いてきたヴォイドグラブファイト、ドラゴンファイトよりも前の段階を相手が突いてきて、立ちあがる前に潰されてしまった印象ですね。ただ、本来はそこもしっかり意識していかなければいけない点なので、僕らの練習が間に合っていないですね。

Game1ではオーンでBOTへロームしダブルキル獲得に繋げるなど、アクションの成功も見られた

――チームによって大きくゲームテンポが異なるのがLCPの特徴ですが、なかなか中~終盤で構成の強みを発揮するようなLJLで見られたような展開にはできませんね。

Evi:LJL地域はJGやSUPに韓国人選手を置くことが多いので、序盤にファイトが起こらないLCK地域の「きれいな『LoL』」に近い、「相手はこうするはずだからファイトにならないだろう」というイメージで動きますし、実際にLCKのプレイヤーはその通りの動きができるのでゆっくりした展開になります。

ただ、LCPでそれをやろうと思うと「これぐらいのタイミングで相手が来るだろう」というイメージと全然違うことが起こって、僕らがファイトの準備をする前に相手にエンゲージされて負けてしまっているんですね。

僕らが勝っているCHFやDFMはお互いに同じくらいのテンポで戦えているから良い勝負になっているんですが、他地域のチームに対しては「準備するね」と思っていたらファイトになっているので、そこを改善しなければと認識して取り組んではいます。ただ、現実の相手は僕らの修正よりももっと早いので、練習が2~3週間分遅れてしまっているような感覚ですね。

――初戦の後には「チームとしての方向性に迷っている」というコメントもありましたが、SHGの勝ち試合はこれまでゆっくりゲームを運んで中盤以降にmarble選手を自由に活躍させる展開になっています。やはりこれが理想の形になりますか?

Evi:理想ですか、難しいですね……。やっぱり僕らはフィジカル、個々人の力では負けていると思ってなくて、意思決定やチーム全体の判断の部分の課題が大きいと思うので、ファイトや組み立ての想定を理想論ではなく現実に即したものにしていくことが重要だと思います。

LCPで戦う以上はLCPチームのテンポをもっと意識しなければと思っていますので、まずはそこからですね。

――その後のゲーム運びについてはケースバイケースですし、またテンポを合わせられるようになったことで新しく改善点も見えてくるだろうと。

Evi:そうですね。

――来週はレギュラーシーズン最終週で、SHGは2試合が予定されています。日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

Evi:苦しい戦いが続きますが、敗戦から学ぶことはすごく多くあると思いますので、これからも全力で頑張ります。皆さん、いつも応援本当にありがとうございます!


現在開催中の「LCP Mid Season」は全8チームによるBO3のシングルラウンドロビンでレギュラーシーズンが実施され、上位6チームがノックアウト形式のQualifier Roundへと進出。LCP上位2チームは国際大会「MSI」への出場権を獲得します。

TSW戦の結果を受け1勝4敗となったSHGは暫定7位に。次戦は5月23日(金)の第2試合で「CTBC Flying Oyster(CFO)」との対戦が予定されています。

《ハル飯田》

FISTBUMPのメールマガジンでは、FISTBUMPに掲載されるニュースの中から、厳選した記事をお届けします!ライアットの注目ニュースを見逃さないようにしましょう!

関連タグ

ハル飯田

ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

編集部おすすめの記事

特集