MC・岸大河、OooDaが語る『VALORANT』競技シーンの大きな変化、そして2025年へのアツい想い―「コミュニティをより広く、より強くしたい」【Riot Games ONE】

VCTの最前線で戦う選手たちの姿を見守り続けているお二人に、今年の振り返りや競技シーンに抱く想いなどを語っていただきました。

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MC・岸大河、OooDaが語る『VALORANT』競技シーンの大きな変化、そして2025年へのアツい想い―「コミュニティをより広く、より強くしたい」【Riot Games ONE】
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12月14日・15日にKアリーナ横浜にて、一年の集大成となるオフラインイベント「Riot Games ONE 2024」が開催されました。

FISTBUMPでは、2日間に渡ったイベント終了後にキャスターの岸大河さん・OooDaさんにインタビューを実施。本稿では、その内容をお届けします。

インターナショナルリーグやChallengersリーグ、それぞれの立場から見た競技シーンや今後にかける想いなどをお訊きしました。

◆今年の「Riot Games ONE」を振り返る

――2日間、お疲れさまでした。今年の「Riot Games ONE」を振り返ってみて、いかがだったでしょうか。

岸大河:まず僕は『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』をシーズン1、2ぐらいからプレイしているのもあって、その頃観ていた選手たちが日本に来るというのが驚きでした。MadLifeも好きだし、inSecのリー・シンを生で見れたのも嬉しかったです。

OooDa:前座でめっちゃ滑りましたけどね、僕の“inSecキック”。「インセクキ~~ック!」ってしたらもう、シーーーン…って。

岸大河:まあ、髪の毛はちょっと似てるよね。

OooDa:若干ね!?今だとちょっと、Leviatánのコーチになっちゃうけど。

itopataコーチ(Leviatán)

岸大河:『LoL』だけではなく、『VALORANT』も素晴らしいチームのチョイスだったというのをキャスター一同で話していました。Leviatánは昨年、素晴らしい活躍をしたし、FnaticもEMEAのチャンピオンをとったので、もう「この2チームしかないだろう」というところをよくキャスティングしたなと。

OooDa:僕も同じ感想です。あと、コスプレイヤーさんも毎年力が入っていますよね。個人的に嬉しかったのは、いつもオフラインイベントに来ていたヨルのコスプレをしたコスプレイヤーさんが、ようやくステージに上がっていたことです。コミュニティからでもオフィシャルなステージに立てるというひとつの繋がりみたいなのを感じて、嬉しい気持ちになりました。

岸大河:コミュニティからでもこういうチャンスがあるという“コミュニティの広さ”やその先を見せてくれましたよね。そういったチャンスがコミュニティの中にあるというのは、現代においてはすごく大事なことだと感じます。完成されたものが求められがちな今、地道な貢献が報われて、次のステージに上がれるというのは、素晴らしいことだと思います。

OooDa:『VALORANT』に話を戻すと、多くのチームがオフシーズンの大会に出場するなかで、Leviatánは参加しておらず、チームとしての状況が全く不透明でした。それを「Riot Games ONE」で披露して、ファンミーティングやサービスをしてくれたり、「日本は最高だ!」って言ってくれたりと貴重な機会だったと思います。

Fnaticは日本によく来てくれるというイメージを勝手に持っているんですが、そのなかにcrashies選手というピースがあるのが嬉しかったですし、ファンのみなさんも一緒になって楽しめたんじゃないかなと。

岸大河:「Riot Games ONE」は、“Riot Games Japanとしての1年の集大成”というのが僕の認識です。日頃からゲームを遊んでくれたり、スキンなどを買ってくれたり、大会を観戦してくれたりと、そういったプレイヤーたちに対して「なにか還元したい」という思いがあって、このようなイベントを開催しているのだと考えています。

そんなイベントにたくさんの海外のスターが集結したのは嬉しいし、せっかく来てくれたからには「日本のファンやコミュニティこれだけ大きいんだ!」という想いで、気持ちよく帰って来年に臨んでほしいと思います。

OooDa:あと、「Riot Games ONE」の回数を重ねるにつれて、みんなで見てきた「ドラマ」が続いているように感じますね。

ZETA vs. DFMという対戦カードが毎年あったとしても内容やロスター、試合の重みは毎回違います。今回は、Challengersで活躍してきた選手が参加して、オフシーズン大会を盛り上げてくれましたし、その2チームが「Riot Games ONE」のステージに立って、素晴らしい試合も見せてくれました。こうやってまた、新たなドラマに繋がっていくんだなと。

もちろん「VALORANT Console x 2BRO. PLAY WITH US」も面白くて、まざー3さんの叫びながらの入場にインパクトがありすぎて忘れられないです。

岸大河:あのプログラムはコンソール版『VALORANT』の魅力をかなり伝えられたんじゃないかなと思います。PCのゲームをコンソールで再現できるわけないと、コンソール版をなめている人もいると思いますが、かなりPC版に近いと思っています。

僕も最初は、ゲッコーの「ディジー」を使ったり、逆にフラッシュを避けたりするのはコンソール版ではできないと思っていましたが、みんな当たり前のようにやっていて驚きました。

OooDa:kinakoさんもバインドのBロングでスキルを駆使してたよね。

岸大河:もっとコンソール版が上手い人もいるだろうし、みなさんには遊びやすいほうでプレイしてもらいたいなと思います。

OooDa:あとイベントの流れ的に、『LoL』から『VALORANT』のプログラムに移行するタイミングでコンソール版『VALORANT』のイベントがあったのが、めちゃくちゃ良かったなと。

やはり、コンソール版から『VALORANT』をプレイし始めた人や、初めて『VALORANT』の試合を見るといった人も一定層いて、そういった人たちが「PRO INVITATIONAL」の試合を見て、「別世界じゃん!」「何が起こってるの!?」という反応をしたんですね。ここで面白さを知ってもらって、PC版の大会を観戦してくれるきっかけになれば嬉しいし、イベントとしても成功だなと思いました。

◆ZETAやDFMの選手の色がガラッと変わった1年

――日本チームにとって、2024年は悔しい気持ちが残るシーズンとなりました。先日開催されたオフシーズンの大会や、今回のイベントを経て、ZETAやDFMに何か変化を感じましたか?


岸大河:インターナショナルリーグを観てきた身からすると、選手としての色がガラっと変わっているなと感じます。そこには『VALORANT』に対する気持ちや選手としての自覚、Challengersから選ばれた者しかいけないし、「将来、絶対に世界一を獲るぞ」というTier1に対する覚悟が見られるようになりました。

特にそういった闘志を感じるのは、Meiy選手やArt選手ですね。Meiy選手はいままで「幼い」とか「優しい」印象がありましたが、最近では彼の試合を見るたびに大人に成長しているなと。「東京ゲームショウ」で対談したときもプレイだけでなく、ファンのことやチームメイトとの絆も考えていて、メンタル面でも大きく成長したと感じますし、このまま突き進んでもらいたいです。

岸大河:ZETAに関しても、SyouTa選手やCLZ選手、Xdll選手たちからは「ZETAに入ったからには、絶対に勝たなければいけない」という秘めた思いを感じます。これまで固い表情をしていたDep選手があれだけにこやかになったり、そこを今まで通りSugerZ3ro選手が引っ張ったりと、個々そしてチーム全体が変わろうとしているのかなと。このメンバーチェンジで、来年のシーズンはたくさんの希望が持てるのではないでしょうか。

踊るDep選手(ZETA DIVISION)

OooDa:僕も基本的に同じ思いです。ただ、あと僕が言いたいのは、Tier1やTier2などのリーグを「上下」関係で見たくないということです。システム上はそういう仕組みなんですが、Tier1に上がるための「Ascension」があって、Tier2はそのための「予選」ではないと思っています。Pacificリーグに行くため予選ではなく、Challengers自体がスター選手を生み出す場にしたいんです。日本の競技シーンは、コミュニティにも活気があって運営母体やチーム数も多く、韓国にも負けないぐらい良い選手がたくさん育ってきてますからね。

今日、Art選手が試合後に「日本のChallengersは凄いし、それを世界に広めたい」と語っていたので、各国のリージョンのTier2で燻っている選手の想いをすべて背負う勢いで活躍してほしいなと思っています。

OooDa:Art選手のバックボーンを考えると、いまの仕事をそのまま続けるか、プロの世界に飛び込むかの葛藤や、1年間のコーチ経験を経てここまで登りつめるなど、彼にもたくさんのドラマがあったと思います。これからもArt選手を応援したいですし、日本の強さを世界でも証明してほしいです。

岸大河:Art選手は「ただゲームが上手い」から選手をやっているのではなくて、選手生命や人生そのものを自ら決断して変えたんです。彼は「今から努力して、真剣に取り組めば人生は変えられる」ということをみんなに教えてくれました。Akame選手やJinboong選手からも「負けたくない」という闘志がすごく感じられて、こんなにもいいチームが2つも生まれて僕はすごく幸せです。来年どこかの大会で優勝して、もう一度「幸せだ!」と言わせてほしいです。

◆2025年のコミュニティや競技シーンにかける、二人の想い

――最後に、2025年はどのような年にしていきたいと思っていますか。

OooDa:まだ、どれくらい『VALORANT』シーンに関わらせていただけるか分かっていないですけど、僕はやっぱり「Challengers」ってところを盛り上げていきたいという気持ちがあります。当時、Art選手やAkame選手、iZu選手が所属していたJadeiteもそうですが、国内で上位に入っても、運営が立ち行かなくなって解散してしまうという現状はすごく悲しいです。

なので、「日本のトップにならないと上へはあがれない、それ以外は価値がない」ではなくて、Challengersは日本のトップシーンで、そのなかでも上位の成績は素晴らしいことであると環境にしたいです。そのうえで、Tier1という大舞台に向かっていく選手もいれば、例えば、GON選手のような「日本シーンのヒーロー」的な存在がいてもいいと思います。野球の日本リーグとメジャーリーグの関係がイメージしやすいかもしれません。

極端な話、Ascensionリーグに参加する権利を得ても「いや、自分たちはChallengersを盛り上げたいので、権利はいりません」と突っぱねるぐらいの、コミュニティの強さを作り上げたいです。ただ、僕ではどうしようもない部分でもあるので……。Riotさん、頑張ってください!想いは伝わったと思います!

岸大河:僕がインターナショナルリーグを1年実況してきて感じたのは、数日試合を見ないと置いていかれるような競技シーンのレベルの高まりです。来年も引き続きそうなると思うので、「何が起きているのか」「何がすごいのか」ということを『VALORANT』をやっていない層に向けても発信していかないといけないと感じています。

僕たちは競技シーンの中でも一番上の部分を見させていただいて実況していますが、その一番上の楽しみだけを伝えるだけになってしまっている気がします。なので、もっと幅広い層に向けて発信して、『VALORANT』の観戦に興味を持ってもらう必要があると思っています。

今回の「2BRO.」さんのイベントのように、裾野を広げていく活動を我々もしていかなければと思いますし、盤面から見る試合の流れやプレイの解説など、なにかコンテンツを提供できないかなと考えているところです。

《kurokami》

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チャーシュー麺しか勝たん kurokami

1999年生まれ。小さい頃からゲームに触れ、初めてガチ泣きした作品はN64の『ピカチュウげんきでちゅう』です。紅蓮の頃から『FF14』にどハマりしており、Game*Spark上ではのFF14関連の記事を主に執筆しています。

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