【初心者向け】『LoL』のレーンを解説! ポジションごとの特徴や立ち回りを知って、自分に合ったレーンを見つけよう

『リーグ・オブ・レジェンド』を始めたい人に向けて、レーンごとの役割、性格やプレイスタイルなどからの適正を紹介。これを読めば、きっとプレイしたいポジションが見つかるはず。

League of Legends インタビュー・コラム
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「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)を始めたい!!」

なんて思ったとき、恐らくまずつまずくのがどのレーン(ポジション)を担当するのか。使いたいチャンピオン(キャラクター)が明確に決まっているならいざ知らず、そのあたりがぼんやりしているとどうにも選びにくいもの。

今回はそんな人に向けて、ざっくりとしたポジションごとの特徴や適性チャンピオンなどを紹介。ひと項目ずつの文量がそれなりにあるので、興味のある部分だけさらっと読んだり、ざっくりした要点だけに目を通すのも構わない。『LoL』を新たに始める方の指針になれば幸いだ。


◆TOP(トップ):味方を守る盾であり、敵を突き崩す矛

【ざっくり要点】
〇硬いチャンピオンが中心のポジション
〇他レーンからの介入が少ないので1vs1に集中しやすい
〇集団戦特化から単独行動特化まで、バラエティに富んだチャンピオンが活躍する

TOPレーンはとにかく孤独。通称“陸の孤島”と呼ばれるぐらいにはほかプレイヤーの介入が少ないこともあり、お互いのプライドを賭けた1vs1がやりたい人にはうってつけのポジションだ。TOPレーンを主戦場にするチャンピオンたちは全体的に耐久力が高く、倒されにくい。そのため、まだ複雑な操作が難しい初心者にも扱いやすいチャンピオンが多いのも魅力的な点だろう。

レーンが長いので、必然的に殴り合う時間も長くなる。そのため長期的な戦いに向いた耐久力の高いチャンピオンたちに適性がある。

初心者向けかつあんまり人が来ない……とはいえ、なにも試合への影響力が低いわけではない。TOPレーンのチャンピオンたちは、中盤以降に起こるチーム全体を巻き込んだ集団戦が得意。前線を張って味方を守りつつCC(行動妨害)スキルで敵の行動を封殺する、いわゆる"タンク"の役割を果たすほか、敵に突貫して集団戦の口火を切る“エンゲージ”という役目を担うことも多い。中盤以降の集団戦で勝つことは試合全体の流れを掴むことにほかならず、つまりは試合のターニングポイントを自分で作りだすこともできてしまうわけだ。

タンクは集団戦こそが花。このオーンというチャンピオンは複数の行動妨害を持っており、非常に優秀なタンク。
最もシンプルで使いやすいタンク(筆者調べ)であるマルファイト。スキルを当てるのが簡単で、アルティメットスキルも超強力。

……と、動きをひとくくりにしてしまえればよかったのだが。TOPレーンが中盤以降にする動きはそれ以外にもいろいろとあり、中でもTOPレーンを主な棲み処にしている“ファイター”と呼ばれる連中はかなり勝手が違ってくる。というか、チャンピオンごとにあまりにも違いすぎる。

集団戦の比較的得意な、行動妨害スキルがほぼない代わりに火力と耐久力を両立したヤツもいれば、硬さはないが火力と機動力が高く、隙を見て敵の後衛に飛びつき倒す役割のヤツもいる。なんなら、集団戦が得意じゃないのでひとりでひたすらタワーを狙う、なんてとんでもないヤツまで存在している。

“タワー折り特化型”のひとりであるヨリックくん。味方が戦っているのを横目に見つつタワーをひたすら折るのがお仕事。

そんなタレントの豊富さも、TOPレーンをやる醍醐味のひとつ。使うチャンピオンが違えば役割もガラっと変わる、なんていうのは『LoL』のおもしろさのひとつだが、そんな魅力をよりダイレクトに味わえるのがこのレーンのいいところだ。

……まあその反面、バラエティに富み過ぎてるせいでアホみたいに初見殺しを食らう場所でもあるのだが。そのあたりも笑って過ごせる人ならば、きっとこのレーンはいちばん楽しい場所になるはずだ。

◆JG(ジャングル):試合をコントロールする司令塔

【ざっくり要点】
〇レーンへと介入し、人数有利を作るのが仕事
〇ドラゴン、バロンなどのオブジェクトを取るのも仕事
〇やること、やれることが多いため、(悪)知恵が働く人におすすめ

レーンのあいだに広がる茂み、ジャングル。その中に沸くモンスターを“スマイト”というサモナースペルを使うことで効率的に倒しながら経験値とゴールドを獲得するポジションがジャングルだ。同名でややこしいが、なんとか覚えていただきたい。

スマイトを持っていることが前提のポジションなので、まずはサモナーレベルを3まで上げて、スマイトを手に入れてから始めよう。

スマイトは、ジャングルのモンスターに大きなダメージを与えられるサモナースペル。これがないとまずジャングルはできない。

ジャングルはレーンでの小競り合いに横槍を入れ、人数有利を作って袋叩きするのが主なお仕事(通称“ガンク”)。なにやら悪い言い方をしているが、その通り(悪)知恵が働く人がいちばん上手くやってのけるポジションなのだから間違ってはいない。底意地の悪さに定評のある人におすすめだ。

……という冗談は置いといて、まあ要するにジャングルは(悪)知恵が働くかどうかがとても大事なポジション。レーンに縛られずさまざまな場所で戦場を展開できるジャングルは、試合の流れを握っていると言っても過言ではない。うまくいけば試合全体を自分の手でコントロールすることだって可能だ。

ただ、そのコントロールのためには状況判断の力と『LoL』に対する理解度が必要。いつ、どこで、なにを、どのように、そしてなんのために行うのか――つねに思考をブン回し、この判断を常時行わなければならないのがこのポジションの難しいところであり、醍醐味でもある。だからこそ知能派、俗にいうゲームIQの高い人間に適性がある。

ゲームメイクを担う司令塔的な立ち位置だと思ってほしい。まあそのせいで、負けたときはまったく自分が悪くなくとも試合全体の責任を背負わされがちなのがツラいところだが。

そのほかドラゴンやバロンといった、試合の行方を左右するような巨大なモンスターを仕留めるのも非常に大事な役割。ただ、こういったモンスターたちは軒並み強力なので、慣れないうちはあまり意識しなくてもいい。ジャングルの動きに慣れ「なんかガンクすんのおもしれーな」と思ってから知識を蓄える、ぐらいでも十分だ。

こちらがドラゴン。マップの右下に沸き、倒すとチーム全体にかかる永続バフが入手できる。
こちらがバロン。倒すと超強力なバフが手に入るものの、非常に手ごわい。なんならプロですら頻繁に倒しに行くタイミングを見誤って大事故を起こすレベル。
とはいえ、触らなきゃわからないこともある。ガンクで敵を倒したあとなど、近くに敵がいない状況ならチャレンジしてみるといい。実戦での経験、大事。

と、ここまで書いておいてアレだが、ぶっちゃけジャングルに関してはかなり大雑把に書いている(ドラゴンの細かいバフ内容に関してなど)。というのも、このポジションはほかに比べてもいちばんメタ(環境)が変化しやすい。これまでの常識がガラっと変わることがしばしばある。

なので、ジャングルで強くなりたいならば、ほかのロール以上に“いまどういう動きが強いのか”という情報を積極的に集める必要がある。もちろんそんなことは慣れてからの話ではあるが、小まめな情報収集や座学が最も勝率に結びつきやすい、というのも特徴のひとつとして覚えておいてほしい。

◆MID(ミッド):チームの花形。瞬間火力が魅力のキャリー

【ざっくり要点】
〇瞬間火力の高いチャンピオンが多い
〇他ポジション(おもにJG)からの介入を受けやすい
〇自身の有利をもっとも試合全体に還元しやすい

柔らかいけど超高火力! そんなチャンピオンが使いたいならMIDレーンがおすすめ。遠距離からの瞬間火力に長けた“メイジ”や敵を急襲して大ダメージを与える“アサシン”などが主役のレーンとなっている。

MIDレーンはタワーまでの距離が短い。体力が減っても安全圏(自分のタワー下)へと戻りやすいので、耐久力が低いチャンピオンに適性がある。

MIDレーンの大きな特徴は、自身の有利を試合全体に波及させやすいこと。レーンがサモナーズリフト(マップ)の中央にあるので、TOPとBOTのどちらとも距離が近い。そのおかげでどこで戦闘が起こっても駆けつけやすいし、自分からいろんな場所に動いて人数有利を作ることもできる。自分から能動的に試合を動かしたい人にはうってつけだ。

ほかのレーンに移動して人数有利を作る動きを“ローム”という。「ガンクとはなにが違うの?」という問いに答えられた人は『LoL』史上誰もいないので決して口にしてはいけない。

その反面、MIDはほかのレーンからの介入をめちゃめちゃ受けやすい。これも当然と言えば当然だが、JGにもTOPにもBOTにも近いということは、JGやTOPやBOTから敵が寄ってくることもあるということ。MIDレーンは(下の画像などを参照してほしいが)レーン自体に侵入経路も多く、非常に周囲から仕掛けられやすい形をしている。チャンピオン自体が脆いこともあり、比較的操作に自信があるプレイヤーにおすすめしたいポジションだ。

最初の画像に番号を振ってみた。なんと侵入経路が6か所もあります。ビビるね。
TOPレーンなんかでっけえ川から行くしかないのに……。

ジャングルも試合全体を動かしやすいポジションだが、MIDの場合はよりフィジカル寄り。ジャングルがマップ全体を頭脳でコントロールして勝利を形作るなら、MIDは自身のプレイヤースキル、その中でも操作面の上手さで有利を作っていくようなイメージだと思ってほしい。頭使って試合動かすならジャングル、操作技術使って試合動かすならMID、という感じ。

「なんで操作技術がジャングルより大事なの?」と言われると「対面の敵プレイヤーを倒して大量にゴールドを入手できるから」とか「上手いプレイヤーはミニオンからたくさんお金と経験値をもらえるから」とかいろいろ理由はあるのだが、ぶっちゃけ複雑な話になるのでここでは割愛する。とりあえず言いたいのは「フィジカルに自信があるならMIDがおすすめ!」ということだ。

ちなみに、世界で最も有名な『LoL』のプロ選手、FakerもMIDレーン担当。『LoL』の歴史からしてもまさに“花形”なポジションである。

◆ADC:脆いが頼れる我らが主砲。DPSであり攻城兵器

【ざっくり要点】
〇2人1組でレーンに行ける
〇遠距離から継続的にダメージを出す役割
〇タワーなどを壊すのが非常に早い
〇序盤は弱いが、終盤は試合をぶっ壊せるだけの火力が手に入る

後半におけるダメージの要。遠距離から持続的にダメージを出し続ける、いわゆる“DPS”的なポジションがADCだ。

『LoL』はゴールドを集めてアイテムを購入し、どんどんとチャンピオンを強化していくのだが、その恩恵が最も大きいのがこのポジション。最初は弱いが、アイテムが揃う終盤は生きてさえいれば敵を全て掃討できるだけの火力を持つ。どちらのチームのADCが生き残るかが、試合の勝敗を決定づけることも珍しくない。

華麗なステップで最後まで立ち続け、自身が倒される前に敵を倒し切る――ADCはそんな火力一辺倒のロマンあふれるポジションとなっている。

ADCは“マークスマン”と言われるチャンピオンたちが中心。通常攻撃の範囲が広く、耐久力が低いのが特徴だ。
担当はBOTレーン。サポートとふたりで行くレーンなので、友人同士で始めるならばコンビを組んでしまうのもおすすめ。

と、さきほど火力一辺倒なんてかっこよく書いたが、つまりは非常に体が脆い。体力も低けりゃ防御力も低い。敵のスキルが掠っただけで目のまえに死がチラつくことすらある。そしてもちろん、チーム同士の戦いで最も重要な火力源ということは、当然ながら敵も集中してこちらを狙って来るわけで……。

たくさんのスキルが飛び交う戦場でも生き残ることができる、危機管理能力に長けた人はADCに適正がある。それぐらい、倒されないことが重要なポジションだ。

逆に、苛烈な戦場に自分から飛び込まなければダメージを出せない特殊なADCもいる。その代表格とも言えるのがこのサミーラ。

あと、個人的には“どんな理不尽な目にあっても諦めないメンタル”もADCに必要な資質だと思っている。序盤のADCは非常に脆く、そして弱い。その関係上序盤からムッキムキのファイターだの攻撃範囲の広いメイジだのやたら素早いアサシンだのに絡まれまくり、非業の死を遂げることが何度もあったりする。

あと、ADCのいるBOTレーンは2人1組で担当するので、ソロプレイ時は尋常じゃないフラストレーションを抱えることもしばしば。そういう幾多もの試練を乗り越えられる気概があれば、きっと試合を勝利に導けるはずだ。

倒された後の灰色な画面を何度見ることになってもくじけない。強い心が本当に大事。

いつだって「farm plz we can win」(意訳:「金さえ集めりゃ俺がキャリーしてやんよ」)。そう唱えながら一心不乱にお金を集めてアイテムを作り、最終的に試合をぶっ壊す。そういうポジションがADCである。

なんだかツラいことばかり書いちゃっている気もするが、育ったADCを操作しているときの気持ちよさはそんなツラさを全部吹きとばすぐらいの爽快感であることは間違いない。『LoL』イチ脳汁の出るロールだと個人的には思っている。

◆SUP(サポート):全体をサポートし勝利へと導くチームの“目”

【ざっくり要点】
〇2人1組でレーンに行ける
〇自身がお金を稼ぐ必要がない
〇回復やシールド、行動妨害などでチームメイトを支援する
〇チーム全体の手助けが主な仕事なので、必然的にやることがめちゃくちゃに多い

縁の下の力持ち。こういったポジションに憧れること、ありませんか?

そんなあなたにおすすめなのがサポート。自身がダメージを出すというよりも、味方へシールドや回復を付与し、敵を行動妨害などで足止めし、その名の通りチーム全体をサポートするのが主な仕事となる。

担当するのはBOTレーン。ADCの時にも書いたが、SUPはADCと組んで2人でレーンを担当するため、友人といっしょに始めるのにもおすすめ。

特徴的なのは、自身はお金を稼がないように動くということ。お金や経験値など、成長するために必要なリソースはほかのプレイヤー(おもに横にいるADC)に渡し、自身はヒマな時間を使ってチームのために献身的に動き回るという役割だ。

例えばレーンではお金を稼ぐのに集中するADCに代わって敵を殴り、ジャングルからの介入を防ぎ、回復するスキルがあれば回復をしてやり……と、とにかく序盤が脆い相方を甲斐甲斐しくお世話。中盤以降はチーム全体を支えるために、いろんなところでアクションを起こす。

成長のリソースを使わないというだけで、試合に与える影響力が低いわけではない。それどころか勝ちに繋げるための仕事自体は無尽蔵にある。それがサポートというポジションだ。

ほかのポジションに比べて、かわいいチャンピオンが多いのも特徴のひとつ。こちらはソナという、楽器を使って味方を鼓舞するチャンピオン。
こちらはルル。回復などはできないものの、味方をバフしたり敵を弱体化させたりなどのスキルを豊富に持つ。

なかでもいちばん重要なのが、チームが立ち回りやすいように“ワード”を置くこと。いわゆる松明のようなアイテムで、これを置いた場所の周囲は一定時間チーム全体から見えるようになる(下の画像参照)。

敵のジャングル内に置けば、敵がいまどこに向かおうとしているのかが一目でわかる。その情報が「いま敵が下側に集まっているから下側は危険だ」とか「あいつは孤立してるから襲えるぞ」などの、チーム全体が行動するための指針になるわけだ。

敵はまったくいないように見えるが……。
じつは茂みの中に潜んでいた。ワードがあれば茂みに潜む敵の位置もわかり、待ち伏せを警戒できるようになるのだ。
レーンの間にあるジャングルは常にまっくら。中に何人敵がいるかなど、まったく情報が取れないのだ。
そんな暗いジャングルも、ワードを刺せばこんなに明るく。これならどこに敵がいようとすぐにわかる。

とはいえ、こういう情報が活用できるようになるのはある程度『LoL』に慣れてから。最初のうちはそこまで意識しなくてもいい。ワードの置き方や置く場所などはある程度決まった形があるので、サポートに慣れてきたら改めて調べてみるといいだろう。

上手くなっていくにつれ、こういった視界から得られる情報の使いかたが上手くなっていく。つまり上のレート帯ほど、試合にサポートがもたらす影響はどんどん大きくなる。伸びしろがかなり高いロールなので、気になる方はぜひとも挑戦してみてほしい。

《オクドス熊田》

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