【Worlds2024】SHG Evi選手へインタビュー―Worldsの洗礼を浴び敗退。それでも激動のシーズンは「ちゃんと前に進んでいる良い一年だった」

Worlds2024を戦い終えたSHG Evi選手にインタビュー。試合と今季の振り返りを聞きました。

League of Legends インタビュー・コラム
【Worlds2024】SHG Evi選手へインタビュー―Worldsの洗礼を浴び敗退。それでも激動のシーズンは「ちゃんと前に進んでいる良い一年だった」
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2024年9月28日深夜(日本時間)、『League of Legends』の国際大会「World Championship(Worlds 2024)」のプレイインステージが実施され、日本からPCS地域第2シードとして出場している「福岡ソフトバンクホークスゲーミング(SHG)」がローワーブラケットの試合に臨みました。

対戦相手となったのはLCS(北米リーグ)の第3シードであり、TOPに19歳のSniper、JGにLJLでのプレイ経験もあるriverを擁する「100 Thives(100T)」。メジャーリージョンのチームを相手に初戦とはガラリとBAN/PICKを変えて臨んだSHGでしたが、立て続けに中盤から大きなビハインドを背負う展開に。果敢なバックTPも駆使して盛り返しを図るものの逆転には至らず、0-2で敗戦となりました。

試合後、Evi選手にオンラインインタビューを実施。試合の感想をお聞きしました。

◆「これで終わるのは悔しすぎる」

──まずは今日のご自身のパフォーマンスを振り返っていただけますか。

Evi:1試合目に関してはこれくらいかなというプレイでしたが、2試合目は自分のミスでかなりデカい損失になってしまったので残念です。

──初戦の後にはMarble選手からも「PCS地域とはパッチ14.18の理解度に差がある」という言葉も聞かれたのですが、Evi選手もそう感じましたか。

Evi:同じですね。

──海外の大会ではスクリムでメタを理解する以前に、スクリムを組む段階での難しさもあるのではないでしょうか。

Evi:スクリムが本当に取れなかったですね。Worlds期間中は出場しているチーム以外が活動していないので(練習相手になってくれるチームが少なく)、1週間に2試合くらいしかできませんでした。なので、そもそも練習が全然できなかったですね。

──チームとしてのパフォーマンスが発揮できなかった一方で、やはり100Tもメジャーリージョンのチームらしく丁寧なリードの広げ方で、なかなか集団戦のタイミングも作らせてもらえないように見えました。

Evi:おっしゃる通りで、チームとしてのマクロや連携はやっぱりしっかりしているなという印象でした。ただレーン戦は僕らの方に分があるかなと思っていたので勝てなくて残念です。

◆「Worldsはムズい」

──14.18で注目していたピックや使いたかったチャンピオンはいましたか?

Evi:一番はオーロラですね。あのチャンピオンは強力です。あとはアーゴットもやるつもりだったんですが、ピンポイントでBANしてきたので「やるなぁ」と思わされてしまいましたね。

Game2ではアーゴットをターゲットBANされ、レク=サイを選択

──そこは何度もWorldsに出ていて「Evi選手のアーゴット」が知られていたという面もあるかも知れませんね。Evi選手にとっては2022年以来のWorldsとなりましたが、戦ってみた感想はいかがですか。

Evi:やっぱりムズいっすね。マジでムズい。Worldsになると1個前の大会からメタがガラっと変わりますし、どうしても「勝ちたい」っていう気持ちが強くなって我が出るような、ハイストレスな環境になるんです。

そうしてストレスの強い状態になると上手くできていたはずのコミュニケーションも難しくなってしまうんですね。「いつも通りにやる」のが重要なんですが、それができなくなるのがWorldsなんで。やっぱりシーズン中のように上手くは行かなかったですね。

──経験のあるEvi選手でも強いストレスを感じますか。

Evi:そうですね。僕はこの環境になることが分かっているので気持ちの準備はできていましたが、やはり全員がそうはいかないのでプレイにも影響が出ていたと思います。

──残念ながらこれでWorldsは敗退となりますが、今年はPCSプレイオフへの出場もあり、2度の台湾遠征も経て非常に試合数も多く大変なシーズンだったと思います。今を振り返って率直な感想を聞かせてください。

Evi:正直、本当に良いシーズンだったと思います。負けた直後は悔しかったですし申し訳なかったですけど、そもそも僕らがDFMに勝ってPCSプレイオフで勝ったからこそ、この悔しさを味わえていると思います。今、Worldsに出られずに家で見ていた方が良かったなんて絶対に思わないですし、良い一年だったなと思います。

──日本語放送のインタビューでは「申し訳ない」という言葉もありましたが、個人的には時差のあるWorldsで日本代表を応援するという楽しみが味わえたのでSHGには感謝しています。

Evi:ありがとうございます。そう言ってもらえると助かります。でもそうやって楽しめる時間に悔しさを味わわせてしまったというか、見ていて「なんだよこの試合」と感じさせてしまったというのが僕は本当に申し訳なく感じています。

敗退が決まり、会場に挨拶するSHG

◆「日本のLoLも僕自身も間違いなく前に進んでいる」

──リーグ再編もあってなかなか来季の状況は見えてこないと思いますが、やはり次はEvi選手に試合後の喜びの声を聞くインタビューがやりたいです。

Evi:その通りっす。これで終わるのは悔しすぎるので、次はそんなインタビューをやりたいですね。

──では、応援してくださった皆さんへのメッセージをお願いいたします。

Evi:まず、時差もある中で観ていただいたことへの感謝を伝えたいです。僕の目線ではまったく希望がない負け方ではなかったと感じていて、まだ日本の僕らの力は通用すると思っています。今回は悔しい想いをさせてしまったんですが、また次回応援してもらえたらなと思います!

──最後にひとつ聞きたいのですが、日本の『LoL』はちゃんと前に進めていると考えて良いでしょうか?

Evi:それは間違いないです。僕らもWorldsまではちゃんと進めていたと思いますし、だからこそLJLで優勝してPCSでも2位になれました。僕がこれだけ悔しがっているのも、やっぱり勝てる実力がありながらチャンスを逃してしまったという気持ちがあるからですね。でも大丈夫です。日本のLoLも僕自身も間違いなく前に進んでいます。

──試合後にもかかわらず、ありがとうございました。

Evi:ありがとうございました!


LJLを、そして日本のLoLシーンを代表して世界の舞台へと挑んだSHGですが、この敗戦で無念のWorlds敗退が決定しました。

悔しい結果とはなりましたが、春、夏ともに国内リーグからPCSプレイオフまで長期に渡る戦いを披露し、徐々にチームが成熟していく様と波乱含みの試合展開、そして勝利で私たちを熱狂させてくれたSHGの健闘を讃えたいと思います。

《ハル飯田》

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ハル飯田

ハル飯田

1993年、大阪府生まれ。一旦は地元で公務員になったものの、ゲームが好きすぎて気付いたらフリーライターに。他メディアではeスポーツ選手や競技シーンの魅力を発信することに注力したり大会でキャスターを務めたりもするのだが、インサイド&ゲムスパではもっぱら好きなゲームについて語ることで安らかな気持ちになっている。

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