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ムラッシュTENNN「Tenzouは“insane”すべてのプレイに理由がある」―Reitaコーチ体制で臨む新生ムラッシュの注目ポイントと今シーズンへの覚悟【Challengers Japan 2026 Split 1インタビュー】

2026年シーズンに向け、Reitaコーチのもと新体制となったMURASH GAMING。TENNNは最年長として「加藤純一を勝たせる」覚悟を語り、論理的な新戦力Tenzouや元同僚Depへの闘志を燃やします。

Wolfram

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2023年の結成以来順調に成績を積み上げ、今となっては中堅チームとしての地位を確立したMURASH GAMING(ムラッシュゲーミング)。2026年シーズンは、昨年までIGLを担当したReitaをコーチとして、TENNNとAskを軸に再編。若手選手による新ロスターでメインステージに臨みます。今回はそんなムラッシュゲーミングより、TENNN選手にアドバンスステージの感想、チームの現状や今シーズンの目標などを伺いました。

Reitaコーチは「安心感がある」

――​​まずはアドバンスステージを戦い抜いた感想をお願いします。

TENNN:「1位で通過できる」とめっちゃ自信がありましたし、今回は「絶対に勝つ」という気持ちで挑みました。ただ、初戦のSCARZ戦は、このメンバーで試合をするのが初めてだったこともあり、やはり少し緊張してしまいましたね。焦って早口になってしまったりと、様々なプレッシャーがあって落としてしまいましたが、それ以外の試合ではしっかり自分たちの力を出せたと思っています

――去年から主力選手が大きく入れ替わっての参戦ですが、プレイの面や練習の面で何か変化は感じますか?

TENNN:選手が変わっても、プレイ自体はそこまで大きく変わっていないと思います。強いて言うならコーチですね。去年のBullcoに代わって、今年はReitaさんが就任しました。Reitaさんは自分にとっても長く一緒に戦ってきた存在ですし、すごく尊敬しているんです。その彼が選手を引退してコーチに就任してくれたことで、大きな安心感があります。自分がミスをした後などもすぐに来て、『ここはこういうプレイをした方がいいよ』と的確なアドバイスをくれますし、それは他の選手に対しても同じです。コーチ陣の変更は、チームにとって非常に大きかった部分だと思います。

――ではプレイスタイルに大きく変化はなさそうですか?

TENNN:ヘッドコーチも変わってないので、基本的な事はそうですね。めっちゃ変わったことはないです。

――去年から引き続いてのそのスタイルというのは、どういったものだと感じていますか?

TENNN:臨機応変に対応できるところですね。基本的な動きが上手いというか、マクロのゲームメイクもしっかりしていますが、FPSはやはり『行くべき時に行く』『敵を倒し切る』ことが求められるんです。そういった勝負所では、しっかりとミクロのプレイもこなせるチームです。

――Reitaさんがコーチとしてある程度チームの軸を引き継いだ形になると思いますが、チームの精神的支柱もReitaコーチが担っているんでしょうか?

TENNN:そうですね。やっぱりATEさんもめっちゃ頼りになるんですが、ATEさんにも分からないこと、選手やってないと分からないことあるんで、特にそこをReitaさんはわかってくれています。選手の気持ちとして安心感がありますね。

――ロスター変更に伴って年齢層がガラッと変わり、現在TENNNさんがチーム最年長になりました。チーム内の自分の役割に変化は感じますか?

TENNN:チームが落ち込んでる時や、どうしてもうまくいかない時などは「自分がチーム引っ張ってく」みたいな心構えです。昔はもう全然考えてなかったというか、逆にみんなに頼ってました。「まあ誰か引っ張ってくれるだろう」みたいな。今年は自分でそれをやろうと意思を固めています。

MURASH新加入選手の印象

――今回新加入のHoneyBunny選手、MrTenzouEz選手、chay選手、三名の印象、そして何をもたらしてくれる選手なのか、お聞かせください。

TENNN:HoneyBunny選手は去年ZETA DIVISION Academyでやってて、ずば抜けてうまいです。特にジェットを使ってる時はパフォーマンスが出ています。一緒にやってみて良いものを持ってる選手だなって感じます。

Tenzou選手は正直「insane」なんですよ。すべての状況、シチュエーションで彼のプレイには理由があるんです。「なんで引いた」「なんで撃ち合った」とか、そういう考えをチームと共有してくれる人なので、僕的には一番刺激を受けますね。今までこういう超理論的な選手はあまりいなかったので、めっちゃ参考になってます。

chayくんはめっちゃIGLもやってるし頭もいいんですが、一番やばいのはメンタリティ。僕は大会の初戦、1戦目は特に力入っちゃうんですよ。気持ちもエイムも。chayくんはなんか隣で「よしやるぞ~」って。いつも通り「今日もやるぞ~」って何も変わらないメンタルを持ってて、すごいなあと思います。

――chay選手はムードメーカー的な立ち位置なんでしょうか?

TENNN:どちらかというと今僕の1個下、チームで年が2番目のAskです。若い奴らが緊張してたりしたら大丈夫だって声がけはしています。

――TENNN選手はMURASH加入前からAsk選手とかなり親交が深かったかと思いますが、今のMURASHはそのお2人で引っ張っている、といった感じなのでしょうか?

TENNN:まあそうですね。今年はAskと僕以外が変わっています。今年は「自分たちが絶対うんこちゃん勝たせるぞ」みたいな話をしました。

――元々のIGLはReitaさんだったかと思いますが、chay選手がそのロールを引き継ぐにあたりReitaコーチから何か教わったりなどありましたか?

TENNN:chayはもともとIGLの脳みそを持ってて、なんか考えるのが好きなんだろうなと思います。そのなかで分からないこととかあったらReitaさんが教える、まあchayくんとReitaさん半々ぐらいですかね。

ギリギリだったアドバンスステージ

――アドバンスステージ最終戦、勝ち抜けの条件がかなりわかりにくかったと思うんですが、勝ち抜けの条件など把握して試合に臨まれましたか?

TENNN:なんかとりあえず「2-0だったら大丈夫」みたいな感じでしたね。まあ1マップも取られなければいいかなって。

――結構朗らかな感じでしたか。

TENNN:そうですね。「まあいつも通りやればいいっしょ」って感じでした(笑)

――今回のメインステージから総当たり戦からダブルエリミネーションを2回行うフォーマットになりますが、どちらの方が今のMURASHに合っているな、などありますか?

TENNN:トーナメントだと気持ちが揺るがないというか、負けれないじゃないですか、どの試合も。総当たりだと、勝ちを稼げてるとちょっと気が緩んじゃうシチュエーションとかあるかもしれない。まあ僕はないですけど。そういう意味ではトーナメントの方がずっと気合入ってできるなと思いますね。

――MURASHはプレッシャーがかかっている方が実力が出せるチームですか。

TENNN:まあ……そうですね。若い子達にとっては絶対負けられないぞ、という方が気合が入っていいかなと思います(笑)

改めて感じる「加藤純一」の名の重さ

――最近の練習でのハプニングやエピソードがあれば教えてください。

TENNN:本当にくだらない話なんですけど、僕は半ズボンじゃないとゲームに集中できないんです。でも、その日は長ズボンしか持っていなくて。どうしようかと考えた結果、コンビニで一番大きいサイズの下着を買って、『これを履けば半ズボン代わりになるんじゃないか?』と思いついたんです。なので、その日はずっと下着姿でプレイしていましたね。他にも色々エピソードはあるんですが、さすがにちょっと記事にはできない内容です(笑)

――インゲームネームを「加藤純一」にされていたと思いますが、その理由を教えてください。

TENNN:Askから『名前を“MURASH Reo”か“加藤純一”にして』と提案されたんです。以前、eKo選手がNOEZ FOXXに所属していた時、オーナーである『DJ Foy』さんの名前でプレイしていたことがあったじゃないですか。その流れで加藤さんの名前を背負って戦おうと思い、『加藤純一』という名前にしました

――その名前を背負う気分はどうですか。

TENNN:もう覚悟しかないです。この名前でたまにスクリムで一番下の時あるんで、その時はめっちゃ怒られます。やめてくれって(笑)それにならないように大会はちゃんとやりたいですね。

――これからメインステージで戦っていくにあたり、自チームの注目ポイントを教えて下さい。

TENNN:先ほどもお伝えした通り、Tenzouさんは動きに対して厳しいというか、ちゃんとプレイすべてに意味があるので、みんなめっちゃ動きがいいと思います。やっぱ変な動きとかするとTenzouさんに怒られちゃうんで(笑)

――メインステージで対戦を望むチームや選手はいますか?

TENNN:REJECT、Depさんですね。元チームメイトなんで。ボコボコにしたい。

WEC C対策はGONに聞けば良い!?

――こちら選手皆さんにお伺いしてるんですが、もしスカーミッシュ2v2大会が開催されて、どの選手とでも組んで出場できる、となった時、パートナーにどなたを選びますか?

TENNN:Alfajerですね。なんか僕Alfajer選手と大会でめっちゃあたるんですよ。もうあいつだけおかしいんですよね、倒されるのが早すぎる。もうあれやられたら無理ですよ。

――MURASHの初戦はWEC Cとなりますが、意気込みをお願いします。

TENNN:前WEC CとGON.G(ストリーマーのGONさんのプレミアチーム)とスクリムしてて、めっちゃ変な構成だったんですよ。まあGONさんに対策を教えてもらえば、たぶんいけるなと思います。

――最後にメインステージ、今シーズンの意気込み、そしてファンへのメッセージをお願いします。

TENNN:勝てると信じていますが、今年勝てなかったら来年にはもういないと思います。その気でやってるんで応援お願いします。頑張ります。


VALORANT Challengers Japan 2026 Split 1 Main Stageは3月19日(木)より開幕します。「今年勝てなかったら来年にはもういない」と不退転の覚悟を口にするTENNN選手。Reitaコーチが築く新たな土台の上で、若き才能たちがどのような爆発力を見せるのか。オーナー、そしてファンの期待を背負い、新生ムラッシュゲーミングが再び国内の頂へと挑みます。

MURASH GAMINGの初戦は、3月19日 19時より、WECと激突します。



<取材・執筆:Wolfram/撮影:松田和真/スペシャルアドバイザー:岡野朔太郎>

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