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VALORANT Challengers Japan 2026 Split 1 Main Stageに現れたダークホース「WEC C」。現役大学生が主体のチームにもかかわらず、破竹の勢いでプロチームを押しのけAdvance Stageを突破し話題を呼びました。
本稿ではWEC CのIGLであるCazkla選手へのインタビューをお届けします。WEC Cが結成した経緯から独特な構成の理由など、謎に包まれたWEC Cの姿に迫ります!
――よろしくお願いします。まずは名前の呼び方から伺ってもいいですか?
Cazkla:カズクラ(Cazkla)と言います。
――チームの呼び方は?
Cazkla:ウェック シー(WEC C)です。
――そもそもWEC Cってどんなチームですか?
Cazkla:仲の良い友人たちと集まったのが、このチームの始まりです。もともとは現在DetonatioN FocusMe Academy(DFM.A)で活躍しているfoumy選手と僕、そして気の合う仲間たちで組んでいたチームがありました。その後、メンバーの入れ替わりがあったタイミングで、「早稲田のサークルで一番強いやつらを連れてこよう」と。そうして集まった精鋭たちが、今の「WEC C」のメンバーなんです。
――早稲田大学のeスポーツサークルとはどんな関係ですか?
Cazkla:早稲田大学のeスポーツサークル(WEC)と、僕たちのチーム「WEC C」は、実は組織としては別団体なんです。サークルに所属しているメンバーもいますが、運営母体についてはそれぞれ独立して動いています。

――簡単な自己紹介とチーム紹介をお願いします。
Cazkla:Cazklaです。基本的にはデュエリストを担当していて、特にネオンをメインに使っています。僕たちのチームは、一つのエージェントを極めた「OTP」のような選手が多いんです。例えば、Distinct選手はクローブ一本ですし、tarkun選手もチェンバーをメインに使うことが多いです。それぞれの得意エージェントを軸に据えた、他ではなかなか見られない独特な構成が、このチームの持ち味ですね。
――学生チームということでメンバーの学年もお伺いしていいですか?
Cazkla:僕は現在、早稲田大学の文系学部に通う2年生です。他のメンバーもそれぞれ学業と両立していて、3年生のJinbay選手はちょうど就職活動で忙しい時期なのですが、合間を縫って練習に励んでくれています。tarkun選手は理系学部なのですが、留学などの経験を経て、現在は1年生として活動しています。
また、中央大学に通うDistinct選手は、もともとtarkun選手の幼馴染なんです。foumy選手がDFM.Aへ加入するためにチームを離れることになった際、その縁もあってチームに加わってくれました。
――えっ!すごい縁ですね。
Cazkla:以前から動画などで見ていたので、驚きました。最初は助っ人として参加してもらったのですが、とにかく圧倒的な強さで。そのままお願いして、加入が決まりました。
――チームの注目ポイントはありますか。
Cazkla:やはり、一番の強みは独自のチーム構成です。そして、フィジカルです。特にtarkun選手は、プロ選手を相手にしても正面から撃ち勝てるほどのエイムを持っています。Distinct選手も非常に爆発力のあるプレイヤーなので、この2人が見せる圧倒的なフィジカルには、ぜひ注目してほしいですね。

――Cazkla選手がIGLを担当してると伺いました。
Cazkla:僕が担当しているのは、ラウンド開始前におおまかな方針を決めたり、相手の弱点になりそうなポイントを指示したりすることです。ですが、いざラウンドが始まれば、全員が積極的にコールを出しています。
チーム全員の考え方が似ているので、誰かが『じゃあこうしよう』と提案すれば、すぐに全員が連動して動けるんです。特定の誰かというより、全員がIGLのような役割を担っています。
――Xのポストで「IGLだけ英語です」とありましたが本当ですか?
Cazkla:基本的には日本語でコミュニケーションをとっていますが、僕は海外経験があるので、つい自然に英語が出てしまうこともあるんです。他のメンバーも英語が堪能なので、会話の中にさらっと英語が混ざることも珍しくありません。
――チームとしてどのような体制なのでしょうか?
Cazkla:メンバーに加え、shimonsが6人目の選手兼コーチ、アナリストとして動いています。基本的にはshimonsも含めて全員で話し合っていて、スクリム後のフィードバックや試合中のタイムアウトも、自分たちが何がいけないのか、何をしたら勝てるのかを全員で考えています。
――全員学生でメインステージまで来られたのは、学歴も関係あると思いますか?
Cazkla:関係ないと思います。考える力という点では多少繋がりがあるかもしれませんね。
――ゲーム内の名前にJDGがついてる選手が多いですが、その理由は?
Cazkla:最初にチームを作った時、JDGのバナーがめちゃくちゃかっこよかったんです。当時は今ほど有名ではなかったし、僕たちもJDGのことをあまり知らなかったのですが、ノリでやってみました(笑)今は試合もめちゃくちゃ見ていますし、stew選手とか、かっこよくて好きですね。

――大学生代表という面もありますが、どんな気持ちですか?
Cazkla:WEC Cとして結果を残したいですね。3月にはWEC Cの活動とは別ですが早慶戦もあり、初めて早稲田を代表して出場するのでそちらでも結果を残したいですね。
――学生生活でスクリムが21時以降になるとお聞きしました。短い時間で上手くなるために心がけていることは?
Cazkla:スクリムは夜の時間帯になるので、時間がない時は、ランクを回して腕を磨いています。ランクだけでも勝負感や「どうすれば勝てるか」「このマップではこう動く」という感覚が身につくので、そこで感じたことをスクリムで実践してみることを心がけています。
――春休みということで、たくさん練習できていますか?
Cazkla:そうですね。昼からスクリムができるようになりました。メインステージに上がったことで、Pacificのチームやメインステージに出る強いチームともスクリムできるようになり、力の差を感じつつも学ぶところが多いです。
――大学で他のスポーツなどのサークルがある中で、eスポーツを選んだ理由は何ですか?
Cazkla:高校までずっとバドミントンをやっていたのですが、限界を感じ、『VALORANT』をやった方が上を目指せるんじゃないかと思いました。そしてゲームが好きな友達に誘われたのがきっかけで入りました。
――『VALORANT』が学生時代に力を入れたことになると思うのですが、将来に繋がる部分はありますか。
Cazkla:そこは正直疑問で、ゲームが上手くても就活に繋がるのか…?と思うこともあります(笑)でも、チーム力や団結力、コミュニケーション力などは将来に活かせるかもしれません。

――PremierからAdvance Stageを勝ち抜いて来た感想を教えてください。
Cazkla:正直ここまで行けるとは思っていませんでした。これまでのPremierではプレイオフで負けることが多かったのですが、V25 Act 6はほぼ全勝で、1年以上の積み重ねで勢いがピークに達していました。その流れでAdvance Stageも抜けた印象です。ただ正直、Main Stageまで行けるとは思っていませんでした。
――Advance Stageで印象的だった相手はどこですか?
Cazkla:同じグループだったらZETA DIVISION ACADEMY(ZETA.A)に勝てたのはびっくりしました。コンペティティブでも当たる有名な選手たちがいて、フィジカルも強くて簡単に破壊されるかなと考えていましたが、僕たちの調子が良く、勝てたことが自信になりました。
――Advance StageはZETA.AとBC SWELLの試合が終わるまで結果がわからなかったと思います。待っているときはどんな気持ちでしたか?
Cazkla:敗退すればPremierからのスタートになり、そこからAdvance Stageに戻るのはほぼ不可能だと思っていました。WEC Cでの活動もこれで最後になるのかなと、めちゃくちゃ怖かったです。進出が確定した後は本当に嬉しくて、みんなで喜びました。
――全員で集まって見ていたんですか?
Cazkla:みんなで集まってスコアを見ていました。僕は怖くてずっとベッドで目を瞑っていました。他のメンバーはお風呂で見ていたりしましたね。
――メインステージ進出が決まって周囲の反応は変わりました?
Cazkla:友達も僕等がMain Stageに行けるとは思っていなかったので、驚いている人が多かったです。「WEC Cってこんなに強いんだ」という印象がついたのかなと思います。
――友達から連絡は来ましたか?
Cazkla:めっちゃ来ました。高校の同級生から「スコア見てたよ」と連絡が来たのは嬉しかったです。
――もしもスカーミッシュ2v2で大会があって、誰とでもコンビが組めるとしたら、誰とプレイしたいですか?
Cazkla:やっぱりfoumy選手です。昔から仲が良くて、デュオでプレイすることもあるので。出るなら仲いい人と組みたいですね。
――foumy選手の強みはどんなところですか?
Cazkla:僕のプレイスタイルもfoumy選手から影響を受けていて、foumy選手はシンプルに考えつつ、刺さるところを何度も突くスタイルです。あとはめちゃくちゃアグレッシブで、「俺がフェイク入れるから、お前突っ込んで倒されてこい」みたいな大胆さがあって、それがWEC Cのプレイスタイルやアイデンティティになっています。

――Split 1で対戦したい相手、勝ちたい相手はどこですか?
Cazkla:初戦のMURASH GAMINGですね。勝って流れを作りたいです。昔から見ているチームですが、Tenzou選手がめちゃくちゃ強い印象です。イニシエーターながらフィジカルも強くスタッツも高いので怖いですね。
――他に戦ってみたい相手や目標を教えてください。
Cazkla:全チームと戦いたいですが、Premierプレイオフの決勝で負けたAGELITEにはリベンジしたいですね。特にsayu選手がめちゃくちゃ強くて、僕とロールも被っているので、戦うことになれば格付けしたいです。とりあえず初戦を勝って、勢いに乗って全部勝って結果を残したいです。
――自信はありますか?
Cazkla:自信はあります。でも絶対勝てますかと言われたら、五分五分だと思います。
――1人の選手としてCazkla選手の今後の目標を教えてください。
Cazkla:『VALORANT』を続けるのか他の道に進むのかまだ決まっていないですが、とりあえず今は目の前のMain Stageに集中したいです。
――最後にメッセージをお願いします。
Cazkla:構成もプレイスタイルもあまり見ない変なチームだと思いますが、頑張って、Challengers Japan”ぶち壊す”ので応援よろしくお願いします。
――ありがとうございました!
VALORANT Challengers Japan 2026 Split 1 Main Stageは3月19日(木)より開幕します。PremierからAdvance Stageを駆け抜けたダークホースWEC Cが登場。学生生活のなか、工夫しながら鍛え上げたプレイスタイルで、群雄割拠のMain Stageでどんな輝きを放つでしょうか。
WEC Cは3月19日第2試合、MURASH GAMINGと対戦します。
<取材・執筆:えとのす/撮影:松田和真/スペシャルアドバイザー:岡野朔太郎>