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「Worlds2025」決勝はT1とKT Rolsterの顔合わせに! 3連覇か初優勝か、伝統の“テレコムウォー”で雌雄を決す【リーグ・オブ・レジェンド】

Worlds2025の準決勝が終了。決勝の顔合わせはT1 vs KT Rolsterの「テレコムウォー」に。

ハル飯田

ハル飯田

中国・上海のMercedes-Benz Arenaにて開催されている『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の国際大会「Worlds 2025」のノックアウトステージ。2025年11月1日~2日(日本時間)に準決勝の対戦が行われ、9日の決勝へと駒を進める2チームが決定しました

“Worldsバフ”全開のT1が圧巻のパフォーマンスで4年連続の決勝進出。

2日の対戦ではLCK(韓国)第4シードの「T1」と、LPL(中国)第3シードの「Top Esports(TES)」が激突。

ともに所属リーグでは上位勢に一歩及ばず、スイスラウンドでも3勝2敗とギリギリでの突破となったチーム同士の対決となりましたが、ノックアウトステージでは両チーム好パフォーマンスを披露。特にT1はベスト8で無敗だった「Anyone’s Legend」とのフルゲームに及ぶ死闘を制しており、連続でのLPL勢撃破を狙います。

迎えたGame1、序盤は僅かにTESをリードを奪い試合を進めますが、アタカンを巡る攻防を冷静な駆け引きで制したT1が逆転し、そのまま勝ち切って先勝。続くGame2も序盤はほぼ互角と言える展開となりましたが、集団戦フェーズに入るとカミール、ジャーヴァンⅣ、ガリオ、ニーコと強力なコンボCCを揃えたT1の構成の強みが炸裂し、27分でのゲームエンドに成功します。

Keria選手あやつるニーコのR「ポップブロッサム」が何度も決まる

T1のリーチで迎えたGame3。TESはJG・Kanavi選手のキヤナが早々に3キルを獲得して順調なスタートを切りますが、T1もJG・Oner選手もパンテオンの機動力を生かしたアクションで反攻を開始します。両チーム素早い“寄り”で少数戦が頻発する激しいゲームとなりましたが、ドラゴンファイトを制したT1がスノーボールを開始するとTESに止める手立てはなく、終わってみれば3-0のストレートでT1が勝利し、決勝進出を決めました。

今大会初戦で「Invictus Gaming」と唯一の「プレイイン枠」を争う開幕戦に挑んだT1ですが、例年「Worldsの開催地がホームに変わる」と言われるほどこの大舞台で強さを発揮する“Worldsバフ”を今年も遺憾なく発揮。今大会も「WorldsのBo5でLPL勢に敗れたことがない」という不敗神話を守り抜き、破竹の勢いで4年連続で決勝の舞台へと駒を進めました。

このまま「T1で始まり、T1で終わる」大会とし、前人未到の3連覇を成し遂げることができるのでしょうか。

KT RolsterがGEN.Gを下し初の決勝へ

1日の試合はLCK第1シードで優勝候補筆頭と目される「Gen.G(GEN)」と、同第3シードにしてスイスラウンドを全勝で突破した「KT Rolster(KT)」の“LCK対決”に。両チームはLCKのシーズンプレイオフでもBo5で2度対戦して1勝1敗という成績になっており、決勝進出を争う大舞台で決着戦の様相を呈するマッチアップとなりました。

試合はGame1からいきなり劇的な展開に。GENがバロンを2度獲得して一時は6,000ゴールドを超える優位を築くなど優位なゲーム運びを見せますが、しぶとい集団戦で上手く互角のトレードを繰り返したKTが徐々に盛り返すと、劣勢ながらエルダードラゴンを獲得。勢いのままに逆転に成功し、KTが先に1勝を挙げます。

「勝利予測」の変動が試合の激しさを物語る

このまま波に乗りたいKTはGame2でも息の合った動きを見せますが、バロンファイトを制して有利を握ったGENが今度は主導権を渡さず勝ち切り、1-1のタイスコアに。しかしGame3ではKTのMID&JGラインがアジール&ポッピーで躍動。一挙のスノーボールで反撃の隙を与えず、2勝目を挙げます。

王手をかけたKTはGame4、今大会初となるカリスタ&レナータのBOTデュオで勝負。序盤で築いた僅かなリードを決して手放さない執念のファイトを繰り返し少しずつ勝利に向けて歩みを進めると、最後はエルダーファイトをノーデットで制してゲームエンド。3-1で勝利したKTが、チーム初となるWorlds決勝の大舞台進出を決めました。

試合を決めたエルダーファイト。PerfecT選手のオーンが“完璧”にバックラインに突き刺さる

どのチームにも勝ち得る爆発力を持ちながら時に不安定な戦いぶりも見せ、その波のあるパフォーマンスから「KT ローラーコースター」と呼ばれることもあったチームですが、ここに来て安定感を身につけ、ゲームを落とすことはあっても今大会で唯一の無敗チームに。

常に“LCK有数のMIDレーナー”として評価されながら国際タイトルに届かなかったBdd選手が準決勝後のインタビューで涙を見せたほど、Worlds決勝はチームにとって悲願の舞台。最高の結末まで、あと1勝のところまで辿り着きました。

試合に勝利し、抱き合うKTの選手たち

混沌のWorlds2025。グランドファイナルは日本時間9日16時から!

予想通りとはいかない波乱を見せるのが、年間最大の大会であるWorldsの醍醐味。今年はスイスステージで各地域のトップシードが敗戦を喫するなど波乱が巻き起こり、試合単位でもフィアレスドラフトの影響で毎試合異なるゲーム運びが見られる、非常に見ごたえのある大会に。勝敗予想「ピッケム」でも、現時点でパーフェクト達成者は“全滅”となってしまいました。

そんな例年以上の混沌渦巻く大会を勝ち上がってきたのは大会2連覇中、決勝には3大会連続進出となるT1と、決勝初出場のKT Rolster。ともに通信会社を母体に持つ両チームの対戦は「テレコムウォー」と呼ばれる、伝統の一戦

「Hall of Legends」、生きる伝説のFaker選手を擁するT1が自らの手で新たに歴史を塗り替えるのか。

それとも「Maestro」と呼ばれたBdd選手率いるKTが初戴冠の歓喜を響かせるのか。

たったひとつの栄光を決める待望の決勝は11月9日16時(日本時間)より、成都の「Dong'an Lake Sports Park Multifunctional Gymnasium」にて開催予定。グランドファイナルならではのセレモニーと共に、今年最後の『LoL』の祭典をお楽しみください。

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