
- VALORANT
- インタビュー
10月13日に黄身さんが主催する『チームファイト タクティクス(TFT)』のオフラインイベント「TFT鰹節會」が開催。会場には、ZETA DIVISIONやREJECTの選手やトッププレイヤーが参加し、チーム戦やトークショー、参加者との交流が行われました。


「ZETA DIVISION vs REJECT」では、ZETA DIVISION所属のtitle、kes、summertimer、yatsuhashiと、REJECT所属のりーり、fandel、Kinu、ゲストのtarakomanがチーム戦で対決(※敬称略)。最後まで誰が勝つかわかない大接戦が繰り広げられました。


最終的にはtitle選手、yatsuhashi選手とfandel選手が残る形に。チーム戦としては、ZETA DIVISION側が1、2位をとらなければ勝てない状況の中、最後はfandel選手のコグ=マウがtitle選手のジンを破り、REJECTが勝利しました。
試合後のインタビューでfandel選手は「1位はとれなかったけど、総合力で勝てたっていうのが何より嬉しい」とコメント。チーム戦に勝利したことに対する喜びが感じられました。
試合の配信はこちらから。


「公開チャレトーク」では、ZETA DIVISION所属のtitle選手、REJECT所属のりーり選手、そしてストリーマーでトッププレイヤーのくろなげないふさんが登場。黄身さんがMCを務め、TFTの魅力と最新パッチの戦略に迫る対談が開催されました。

はじめに、TFTを始めたきっかけについて質問が投げかけられました。
title選手は、一緒に『LoL』をプレイしていた友人がセット2でTFTのチャレンジャーになったことがきっかけで、その友人に追いつきたい一心でTFTを始めたと語りました。
りーり選手は、以前プレイしていたシューターなどの集団行動が求められるゲームが自分には向いていないと感じ、「一人でできるゲーム」としてオートチェスゲームを始め、その流れでTFTにたどり着いたと明かしました。
くろなげないふさんは、『LoL』を7年間プレイしダイヤモンド達成後に新たなゲームに挑戦したいと考えたことがきっかけ。セントリーガンなどを設置して戦闘を眺めるゲームスタイルが好きだったため、自動戦闘のTFTは「運命の出会い」だったとのことです。
TFTを長く続けられている魅力について、三者三様の回答が得られました。
title | 一人で勝ち方を模索しながら気軽にランク戦を遊ぶことができる |
りーり | 「パッチの入る速度が速く、ゲーム内容が毎回変わるため新鮮」であり、他のゲームをやってもTFTが気になって長続きしないほどであること |
くろなげないふ | 「やればやるだけ、知れば知るだけちゃんと上手くなること」。 また、日本人が世界大会で複数回優勝しており、ランクに行くだけで世界レベルの環境で戦えることも魅力 |
りーり選手は、最初の頃はプラチナで停滞しており、マスターやチャレンジャーになれる想像は全くなかったものの、毎日プレイし続けて、上達できたと述べました。
次は、ゲスト同士で質問をするコーナーへ。りーり選手からtitle選手へは「TFT以外の日常」に関する質問がありました。
title選手は「1日12時間TFTやって寝ている」ため、TFT以外でテンションが上がることは少ないとしつつも、直近ではアニメ映画を見た時にテンションが上がったと回答。また、りーり選手からくろなげないふさんへは、仕事と配信、そしてゲームプレイ回数をこなす体力源についての質問が飛び出しました。
くろなげないふさんは、TFTを最大限にプレイできるよう仕事を選んでおり(フルリモート、自由な時間、体力を使わない仕事)、仕事、食事、風呂以外の時間は全てTFTに費やしていると回答。天才型ではないため、たくさんプレイしないと上手くなれないタイプだと分析しました。
くろなげないふさんからtitle選手へは、チャレンジャー以上でさらに強くなるために必要なことについての質問がありました。title選手は、細かい部分も含めて重要だが、「構成選びがやっぱりチャレンジャーの中でも一番重要な部分」だと断言しました。その試合の状況に応じて、競合を避けて別の構成へ柔軟に向かう判断力が求められるとのことです。
くろなげないふさんからりーり選手へは、配信の楽しさやランクプレイとの両立のコツについての質問がありました。りーり選手は、続ける理由は「楽しいから」であり、特にコメントとのコミュニケーション、挨拶を返している瞬間が楽しいと述べました。一方で、競技シーンのスナップショットがかかる時期のランクプレイは、LPを気にするあまり、安全だが「つまらないプレイ」や感情が混じったプレイになりがちで、両立の難しさを語りました。
現行パッチであるパッチ15.6の印象について、三者からコメントがありました。
title | リロールのパッチ。2-1で方向性を決めないと危険。 |
りーり | 構成は色々あるけど猛者ジャンナは抜けて強い。 |
くろなげないふ | 前パッチみたいな最強構成がない。序盤の手がかり(オーグメントや駒の寄り)を根拠に、柔軟にゲームプランを考えるのが大事。 |
また、三者が現パッチで最もオススメする構成が紹介されました。
title選手のオススメ構成:マイティロボ 7
特徴:レベル9直行(Fast 9)を狙う際に、敷居が低くプレイしやすい。
キーポイント:ルシアンとセナに「メカパイロット」のパワーアップをつけ、マイティロボを強化する必要がある。
強み:ヨネを1枚引くだけで、ロボが5コスト星2以上の強さを発揮できるため、緩い条件で強力なボードを築ける。
パワーアップの厳選は、メカパイロットの出現率が高いジャーバンIVから行うのが主流と解説されました。
りーり選手のオススメ構成:猛者ジャンナ
特徴:「3-2でメンター4が出る」とステージ3、そしてステージ4前半まで圧倒的な連勝を取れる非常に強力な構成。
キーポイント:ジャンナのブルーバフがあるかどうかで強さが格段に違う。特にレディアントブルーバフはOP(オーバパワー)。
強み:星2のジャンナが非常に強く、上振れ要素も多い。
くろなげないふさんのオススメ構成:ヘビーウェイトマルザ
「ずっと秘密にして一人で楽しんでいた」という、非常に楽しくて強い構成。
特徴:「アトミック コブコ」により、ヘルスが増えるほど死んだ時の爆発ダメージが上がる。
キーポイント:ワーモグなどHPを増やすアイテムの素材が作れそうな時に決め打ちでプレイする。
強み:コブコ星2、マルザハール星2でも格上の盤面に勝てる爽快感がある。
アトミックのパワーアップを引くことを最優先とし、7枚のコグマを売り買いしてでも狙うほどの信頼を寄せていると熱弁しました。
その他にもトークショーでは、オススメのオーグメントやアーティファクトについて紹介されました。
最後に、トッププレイヤー3人からTFTプレイヤー全体へメッセージが送られました。
title選手は、ランクを主にプレイするプレイヤーに向け、「TFTは一度到達したことあるLPだったりランクには必ず戻れる」。実感が得にくいゲームだが、実力はしっかりついているので、降格しても諦めないでほしいとエールを送りました。
りーり選手は、数年前では考えられなかったTFTのイベントが開催されることについて、「皆さまのおかげでTFTに活気が出てきている」と感謝を述べました。
くろなげないふさん自身もマスター0LPの苦労を重ねた経験から、「向き合えばちゃんと返ってくる」と力強く語りました。一緒に頑張ろうと呼びかけ、困ったら自身の配信に相談に来てほしいと述べました。
トッププレイヤーの深い洞察と熱意が感じられる対談となりました。記事では一部抜粋していますので、全編視聴したい方は、こちらからご視聴ください。
イベント後半には参加者同士の交流会や恒例の鰹節争奪クイズ大会なども実施。TFTプレイヤーの熱量が伝わってくるオフラインイベントでした。