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2025年8月10日、『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域リーグ「LCP」の第3Split「Season Finals」Day6の試合が実施され、「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)」と「DetonatioN FocusMe(DFM)」との日本チーム同士の対決が行われました。
同地域対決であると同時に「勝利したチームがグループブレーカーマッチ進出」という重要なカードとなった一戦。Game1ではSHGがファーストピックのユナラを選択し、タリヤも含めた集団戦で鮮やかに勝ち切って1ゲーム先取しますが、続くGame2ではルシアンを激しくマークするDFMの動きが効果的に機能し、1-1のイーブンに。
勝負を決めるGame3でSHGはレッドサイドを選択し、ラストピックでMIDのFATEにサイラスを託して勝負に出ます。するとFATEはレーンでソロキルを見せるなどそのスキルを遺憾なく発揮し、集団戦でも大暴れ。チームを勝利に導き、Bo3は2-1でSHGが勝利しました。
試合後、SHGのADCを務めるmarble選手にインタビュー。試合の振り返りと、次週の「グループブレーカーマッチ」への意気込みを聞きました。
――お疲れ様でした。まずは試合後の感想から教えてください。
marble:3戦目まで行く試合で、一番緊張したというか、手のしびれとかも感じながらのゲームでしたが、最後は勝利することができてほっとしています。
――Game1ではレッドサイドでユナラをファーストピックしました。やはり評価が高いのでしょうか。
marble:どのリージョンでもファーストピックが増えていますし、純粋にOPと言って良いと僕は思っています。チームにもファーストで取って良いんじゃないかと話していましたし、実際にそうなりましたね。
――marble選手の印象としても、好きなタイプのチャンピオンでしょうか。
marble:スキルキット自体が純粋に強くて、使っていて面白いので、良いチャンピオンだなと思います。
――Game2ではルシアンをピックしましたが、ダメージがmarble選手にかなり求められる構成になり、相手もノクターンオリアナを中心に執拗に狙ってくる展開となりました。
marble:序盤は上手くいっていたんですが、コーキを倒した後にノクターンにダブルキルされてしまったことの影響が大きかったので、そこはしっかり反省しないといけないですね。ただ、単純にノクターンが相手にいることのやりづらさもあったので、そこはドラフトを含めて修正していかなければと思っています。
――ただ、Game3でも早めにカイ=サを抑えて強気な選択は崩しませんでした。試合全体ではFATE選手の活躍が光りましたが、少数戦でもしっかりダメージを出し切るADCらしい働きはできたのではないでしょうか。自身のパフォーマンスを振り返って、いかがですか。
marble:及第点は出せているかなと思いますが、もうひとつ上の「自分でゲームメイクできるレベル」には届いていなかったと思うので、普段の練習からもっとアグレッシブに挑戦していく必要がある課題だなと感じます。そこは強く意識して練習に取り組んでいきたいですね。
――先ほど「手がしびれるほどの緊張感だった」というお話もありましたが、そんな極限の状況でパフォーマンスを出すために心掛けていることはありますか?
marble:まずはマインドとして「いつも通りのメンタルで臨むこと」ですね。あとは練習と本番では環境の違いが大きくて、椅子も机もモニターも違いますし、デバイスも本番は保管用のデバイスなので普段使いのものとは違います。
僕は個人的に繊細というか、そこのちょっとした違いも気になるタイプなので、デバイスチェックの段階でどこまで適応できるかがポイントかなと思います。
――デバイスと言えば、今日はカメラにマウスのアピールもありましたね。Faker選手のモデルですよね。
marble:「Viper V3 Pro」は個人的に使用感がすごく気に入っていて、5台くらい持っている好きなマウスなんですよ。ついアピールしちゃいました。
――そして、今日はBOTでDUOを組むGaeng選手の誕生日というのもトピックでした。
marble:マネージャーさんがケーキを買ってくれているので、帰ったらお祝いすると思います(笑)。
――勝ってお祝いできて、良かったですね。
marble:そうですね。やっぱり誕生日だったので勝たせてあげたいというか、チームとして勝ちたいと強く思っていました。
――コンビも長くなってきて、かなり連携面も良くなってきているのではないでしょうか。
marble:最初の頃は本当に声を出してやっていたんですが、最近はお互いを理解しているからこそ咄嗟に言葉が出てこなくなってしまうシーンもあって、でもそこで信頼に任せるよりも言葉で「スキルあと何秒だよ」「今強く出れる」と発して共有した方が絶対に良いので、そこは修正しなければいけないと思います。ただ、一年近くやってきて良い感じではあるので、そこだけですね。
――これでSHGはブレークアウトグループ2位となり、来週はコンテンダーグループ3位の「GAM Esports」との対戦になります。日本チームにとってかなり鬼門となっているベトナムチームとの試合になりますが、marble選手から見てGAMやベトナムチームの印象はいかがですか。
marble:良くも悪くもテンポ感が速くて、決断力がすごくて考える猶予を与えないチームですよね。僕らはオブジェクトを中心に見ているスローテンポなチームなので、テンポ感を重視してファイトをガンガンやってくるチームとの相性は悪いというのは事実だと思います。普段のスクリムからテンポ感を速めて、相手に対応できるようにしていきたいですね。
――次の試合に勝てばプレイオフ進出が確定します。ぜひ意気込みをお願いします
marble:GAMは「PSG Talon」も2-0で下している強いチームなので、気を引き締めていかなければと思っています。しっかり昇格戦に勝ってプレイオフ確定させるためにも一週間頑張りますので、皆さん応援よろしくお願いします。
――ありがとうございます。ちなみに、marble選手のシーズン中の息抜きやモチベーション維持のためやっていることはありますか?
marble:僕はすごくゲームが好きな人間なので、オフシーズンにやりたいゲームを決めたり新作に心躍らせたり、というのがモチベーションですね。大好きなシリーズの新作の発売が決まっているので、オフにそれを遊ぶのを楽しみに頑張ります!
Season Finalsでは、出場8チームがMid Seasonの戦績に基づいて「コンテンダーグループ」と「ブレークアウトグループ」へとグループ分け。フェーズ1では各グループ内でBo3のシングルラウンドロビン形式で対戦します。
フェーズ1での「コンテンダー」下位2チームと、「ブレークアウト」の上位2チームによる入れ替え戦「グループブレーカーマッチ」が行われ、フェーズ2ではその結果に応じたグループ分けでプレイオフへの進出・シード権を駆けた戦いが繰り広げられます。
コンテンダーグループの全チームとブレークアウトグループで2勝を挙げたチームがプレイオフに進出。プレイオフでは変則ダブルエリミネーション形式のトーナメントが行われ、上位3チームが年間最大の国際大会「Worlds 2025」への出場権を獲得します。
本日の結果を受け、SHGは「グループブレイカーマッチ」に進出。次週8月15日(金)に「GAM Esports」と対戦します。