7月下旬から「Season Finals」が開幕した『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のアジア太平洋リーグ「LCP」。8月3日に行なわれたグループステージの試合では日本のFukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)がベトナムのMGN Vikings Esports(MVKE)と対戦しました。
Game 1では序盤からMVKEがアグレッシブなプレイを見せ有利を築きます。SHGも相手のインヒビターを割るなど粘り強いプレイを見せたものの、自陣を守り切れずエンド。続くGame 2でもMVKEの勢いが止まりません。SHGの小さなミスの積み重ねもあり、最終的にMVKEにネクサスを割られてしまいました。これによりSHGは0-2で残念ながら敗北となりました。
本稿では、試合終了後に実施したSHGの新ジャングラー・Yohan選手へのインタビューの模様をお届けしますので、早速ご覧ください。
◆MVKEはチーム的な動きが良かった
――今日は残念ながら敗北となってしまいましたが、試合を振り返っての感想から聞かせてください。
Yohan:今日は全体的に至らない点が多かったように思います。なので、その点はしっかり考えていかなければならないと思いますね。上手くいかなかった部分がちょっと多すぎたので、帰ってからひとつひとつ細かく確認するつもりです。
――では、対戦相手のMVKEはどんな点が上手かったと感じましたか。
Yohan:相手はうちのチームよりもチーム的な動きが良かったと感じました。
――Yohan選手のプレイで印象に残っているのが、Game 2の集団戦でフェイを倒したあとジャーヴァンⅣまで倒したシーンでした。あのときはどういう判断だったんでしょうか。
Yohan:ジャーヴァンⅣには勝てると思いましたね。相手もタイミングを合わせてフラッシュを上手く使ったんですけど、距離を置いて捕まえることができました。あの状況ではどっちみち僕が逃げ切ることはできないけど、戦えばジャーヴァンⅣは倒せると考えてそのまま戦う判断をしました。

◆FATEと連絡を取り合ううちに自然の流れでSHGに加入
――元々FATE選手と仲が良かった関係でチームに合流したと伺っていますが、どのような経緯で加入したのでしょうか。
Yohan:FATEと僕は元々交流があって仲も良いんですけど、今回は僕がちょうど休んでいた時期だったのもあって、偶然タイミングが合ったという感じでしたね。普段から連絡を取り合っているうちに、自然の流れで加入することになったイメージです。
――急に連絡が来たとかではなく、普段のやりとりから自然に決まったんですね。二人ともLCK出身ということでFATE選手との連携もやりやすいのかなと思うのですが、そのあたりはいかがですか。
Yohan:FATEとは徐々に息も合うようになってきていると思います。そもそもSHGに入ってまだ日が浅いので、これから合わせていくところという感じではあります。まあ、僕ひとりだけが新加入なのでそうならざるを得ないというか(苦笑)。そういう意味ではやっぱりずっと昔から仲良くしてきたFATEとはお互いに楽に話せるっていうのもあって、他のメンバーと合わせるよりも順調な部分はありますね。
――では、Yohan選手から見てSHGというチームはどんな強みを持っていると思いますか。また、チームに求められるご自身の役割についてどのように考えていますか。
Yohan:SHGは一度有利を掴んだら、その有利を上手く活かせるチームだと思います。チームからは、僕がただただ上手くプレイすることを求められている気が……(笑)。でも、実際に上手いプレイをする役割が必要なんですよ、いまのうちのチームには! プレイもそうですけど、コール面でもチームを引っ張っていくような役割が必要だと考えています。だから僕がそういう選手にならないといけないと思っていますし、自分としては少しずつそういう役割ができるようになってきている手ごたえも感じていますね。
――ちなみにコールって何語でしているんですか。
Yohan:コールは日本語でしています。僕は日本語がそんなに上手くはないんですけど、ゲーム用語だけ勉強したのでインゲームでコールする分にはそれほど支障はないって感じですね。

◆LCPのプレイスタイルは勝ったら楽しいけど負けたら……
――今シーズンが初めてのLCP参戦かと思いますが、LCKの経験もあるYohan選手から見てLCPならではのプレイスタイルや特徴はどんな点だと思いますか。
Yohan:ファイトを避ける感じではなく、お互いにアグレッシブに攻撃し合うプレイをよく見る気がしますね。そういうプレイスタイルって勝ったら楽しいんですけど、負けたときが……楽しくないんですよねぇ(苦笑)。
――それはそうですよね(笑)。そして実はLCPの特徴として、世界で一番最初に新パッチが反映されるケースが多いリーグという側面もあったりします。ズバリ、今回のパッチについてどう感じていますか。
Yohan:僕がまだ完全にはわかっていないところもあるんですけど、ジャングルはこれまでやってきたことを続ける感じで、サポートが大きく変わるんじゃないかなと思います。僕は今日もパンテオンを使ったじゃないですか。僕の体感ではナーフの影響がそれほど大きいとは思ってなくて、まだまだ使えるチャンピオンだと思っています。
――次の試合はDFMとの日本チーム同士の対決となりますが、DFMの印象はいかがですか。
Yohan:DFMは以前からWorldsによく出場していたので、日本のチームのなかで強いチームという認識がありますね。
――昨日のインタビューでCitrus選手が「2-0で勝つ!」と闘志を燃やしていたので、ぜひYohan選手も意気込みを聞かせてください。
Yohan:こっちも2-0で勝つとしか思ってないですよ!かならず2-0で勝ってみせます。
――いいですね、俄然楽しみになってきました。ところでSNSや配信コメントでYohan選手に期待する声が高まっているように感じるのですが、それについてどう思いますか。また、最後にSHGファンの皆さんへのメッセージもお願いします。
Yohan:僕はSHGに加入したときから自分が上手くやらないといけないと思っていましたし、僕がチームを引っ張っていけばほかのメンバーも力を出せると思うので僕自身も早く成長したいです。ファンの皆さんの期待に応えられるよう頑張ります。

Season Finalsでは、Mid Seasonの戦績に基づいて「コンテンダーグループ」と「ブレークアウトグループ」に分かれてグループステージを実施。フェーズ1では各グループごとにBo3のシングルラウンドロビン形式で対戦し、フェーズ2ではコンテンダー下位2チームとブレークアウト上位2チームによる入れ替え戦が行われます。
コンテンダーの全チームとブレークアウトで2勝を挙げたチームがプレイオフに進出。プレイオフでは変則ダブルエリミネーション形式のトーナメントが行われ、上位3チームが国際大会「Worlds 2025」への出場権を獲得します。
SHGの次戦は8月10日(日)18:30より、DFMとの日本対決が予定されています。