【今さら聞けないPRX】破天荒な戦術で人気爆発!VCT Pacificの異端児「Paper Rex」を徹底解説【PRXとは?】

Paper Rex(PRX)は高い個人技と攻撃的戦術、独創的エージェント構成で人気のVALORANTチーム。歴史やメンバーの特徴、注目試合を紹介します。

VALORANT インタビュー・コラム
【今さら聞けないPRX】破天荒な戦術で人気爆発!VCT Pacificの異端児「Paper Rex」を徹底解説【PRXとは?】
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2020年の「FIRST STRIKE」から始まり、2021年3月に本格始動した「VALORANT Champions Tour(VCT)」。年に3回のMastersと1回のChampionsで世界中の猛者たちがしのぎを削る本競技シーンは、今年でもう4年目になります。

直近では手越祐也さんの影響で競技シーンを見始めた方もいるのではないでしょうか。手越さんがスペシャルサポーターを務めた国内リーグ「VALORANT Challengers Japan Split2」も面白かったですね...!!

そして、日本を含むアジア太平洋地域のチームが参加する「VCT Pacific」の日本開催が迫っており、注目度も高まっています。

そこで本記事では、VCT Pacificの中でも人気チームのひとつである「Paper Rex(PRX)」を徹底紹介。チームの成り立ちや選手の注目ポイント、さらには“この試合は見逃すな!”というおすすめ試合まで、今からでも間に合う情報をまるっとお届けします。 VCT初心者の方も、そうでない方にも、わかりやすく解説します。

PRXは「W GAMING」というミームができることからも分かるように高い個人技とチームワークに裏打ちされた攻撃的なプレイスタイル、さらに独創的過ぎて他で全く見たことのないエージェント構成も特徴的なチームです。

まずはPaper RexのVALORANT部門の現在に至るまでの簡単な紹介から参りましょう。

◆初期ロスター~mindfreak、f0rsakeN、d4v41、alecksの加入

Paper RexにVALORANT部門が誕生したのは、2020年7月20日です。

結成初期のロスターから幾度か変遷があり、2021年のロスター変更で現在に至るまで活躍するmindfreak、f0rsakeN、d4v41の3人の選手と、コーチとして異例の人気を博すalecksの4名が加入しました。

彼らはPaper RexのCS:GO部門からVALORANTへの転向する形で競技シーンに参入しており、CS:GO時代から考えると、2025年現在で実に5年近くの付き合いのようです。

彼らの特徴的な闘い方とチームワークは、この付き合いの長さと仲の良さ、お互いへの理解から来るものもあるのでしょう。

◆Jingggの加入~something加入、恐竜達の時代へ

2021年のMastersベルリン後、現在もチームに在籍する最強レイズ使いの「Jinggg」がチームに参加します。

余談ですが、Paper Rexは過去にJinggg選手が所属していた「Reality Rift」というチームに2021年の試合で敗北しています。昨日の敵は今日の友、過去を超え今やその一員としてチームを支える姿、ドラマチックですね。

またBenkaiや現在ではPaper Rexのストリーマー部門でウォチパするCGRSの加入もこの時期です。現在ではロスターから外れているものの、彼らの活躍がPaper Rexを支えたことは間違いないでしょう。

そして2023年、VALORANT Champions Tourは現在のようなリーグ制に移行し、Paper RexはPacificリーグに参戦することになります。そして同年4月、Paper Rexは「something」を獲得し、恐竜達は全盛期を迎えることになるのです。

その後の成績は凄まじく、VALORANT Masters Tokyo 2023では3位、VALORANT Champions 2023では2位と優勝は経験していないものの、2025年までの全てのMasters 、Championsに出場し、高順位を獲得しています。

しかし2023年のシーズン終了時にシンガポール出身のJinggg選手が兵役によりロスターから外れることになり、2025年現在RRQの所属しているMonyet選手の加入が発表されました。

しかし幼少期から患う持病にて継続的な治療が必要と判断されたことから、Jinggg選手の徴兵が免除。Monyet選手はサブロースターに周り、最終的にはLFTを出す形となりました。

このようにPaper Rexは幾度の変化を繰り返しつつ、現在のロスターを形作っていったのです。

◆進化するVALORANTプロシーンに適応するため、PatMen加入

このように絶好調であったPaper Rexですが、2025年2月1日のVALORANT Champions Tour 2025: Pacific KickoffでDetonatioN FocusMeに0-2で敗北し、変化を余儀なくされます。

そこでチームがとった決断は、CS:GO時代から苦楽を共にしてきたコントローラーのmindfreakをベンチに下げ、フィリピンのNAOS EsportsからイニシエーターのPatMenを加入させることでした。

直近ではJingggとf0rsakeN、そしてフラクチャーではsomethingがコントローラーを兼任する形へと変化しました。

この苦しい決断は功を奏し、調子を取り戻して勝ち上がったPaper RexはDRXを破り、2025年のVCT Masters Toronto 2025出場を3位で決めました。また直近のEsports World CupへもGen.G 、RRQ 、DRXと共に出場を決めています。

PatMenの加入は実際かなりの驚きがありましたし、これだけ個性的な戦い方をするチームにシーズン途中で加入するプレッシャーには想像を絶するものがあるでしょう。

しかし公式が上げる動画や、実際の試合を見ても現在ではすでにチームになくてはならない存在であるようです。実際にPaper Rexの公式Shortsではアグレッシブなチームメイトの中で異彩を放つPatMenの姿が切り取られています。

Alecksの提案に対して異なる意見を提案し実行の許可を求めるPatMen。他メンバーに比べて几帳面で紳士的な彼に対し、コーチ席のMindfreakがニヤつく姿は必見です。

◆2025年現在のPaper Rexのメンバー紹介

ここまで長らくPaper Rexというチームの歴史について紹介してきましたが、メンバーについても簡単に紹介しておきましょう。

選手①:d4v41

d4v41(ダヴァイ)選手はマレーシア出身の現在27歳の選手です。現在のロスターでは主にセンチネルを使用しており、直近ではヴァイス、キルジョイ、ヴァイパーといったエージェントを使用しています。

チーム内では最年長であることからも落ち着きのある非常に安定した強さを持っており、最後に1on1になった時はほぼ確実に勝利することでも知られています。

趣味は釣りのようで、Riot Games公式の出しているHomegrownでは亡くなった父から釣りを教わったこと、母親を非常に大事にしていることなどが描かれています。

選手②:f0rsakeN

f0rsakeN(フォーセイクン)選手はインドネシア出身の現在21歳の選手です。

加入当初はデュエリストを主に担当していましたが、現在では世界屈指のフレックスプレイヤーであり、現在25人存在するエージェントのほぼ全ての使用経験がある、というスーパーっぷり。世界的に見ても彼ほど多くのエージェントを利用するプレイヤーは存在しないでしょう。直近ではネオン、オーメン、ソーヴァなどのエージェントを利用していますが、毎年使うエージェントが変わる印象です。

オフシーズンに公開されたドキュメンタリーでは母国であるインドネシアに家を購入したことを語っています。兄弟が非常に多く、また家族の中でも兄のxccurateはT1のロスターにいたこともあり、f0rsakeNの一つ下の弟もゲームをしていることが語られています。

選手③:something

something(スミス)選手はロシア出身の現在23歳の選手です。主にジェット使いとして非常に高いスタッツで知られており、デュエリストを中心としたエージェントを利用しています。

直近ではジェット、ヨルといったデュエリストに加えて、フラクチャーではブリムストーンをピックしたことも記憶に新しいですね。

元々日本のVALORANT Challengers Japan出身であり、BlueBees、Sengoku Gaming(現QT Dig)、Insomniaといったチームに所属していました。

ムラッシュに引き抜かれる直前まで行ったのも今となっては懐かしいです。

選手④:Jinggg

Jinggg(ジン)選手はシンガポール出身の現在22歳の選手です。Jinggg選手といえば世界でも屈指のレイズ使いで知られており、出せるマップではほぼ全てレイズをピックしています。直近ではレイズを中心にパールではフェニックス、その他マップでレイズを利用しないときにはオーメンをピックしていました。

彼自身は2024年のシーズンを兵役によってロスターから外れる、と表明していましたが自身の持病などの問題から兵役を免除となり、競技シーンに帰ってきました。

また彼の母は息子の応援に非常に熱心であることで知られており、毎回オフラインの会場では数回息子を応援する彼女の姿が映されることもあるようです。

確かにこんなに可愛い息子がいたら、熱心に応援してしまうかもしれませんね。

選手⑤:PatMen

PatMen(パットメン)選手はフィリピン出身の現在24歳の選手です。

Paper Rexでは主にイニシエーターを中心にピックしており、ブリーチ、フェイドといったイニシエーターに加えてアイスボックスではヴァイパーをピックしていました。ピックプールはかなり幅広いようで、過去にはデュエリストを担当していた時期もあったようです。

コーチであるalecks曰く「コールが良い」選手であるようで、非常に攻撃的な他メンバーを抑えるような姿も見られています。

ちなみにPatMen選手は数年前、ランクがダイヤスタックしていた時期もあったようですが、現在では世界大会でも驚異的なスタッツを叩き出すなど、素晴らしい選手になっています。

恐竜たちになじみつつある現在、VALORANT Masters Toronto 2025での活躍が楽しみです。

サブロースター(サブコーチ):mindfreak

mindfreak(マインドフリーク)選手はインドネシア出身の現在25歳の選手です。

過去は主にコントローラーを担当しており、Jinggg選手がコントローラーを担当する際にはセンチネルを担う場面もあったようです。

チーム内の最古参の一人であり、ベンチ入りした後の試合ではコーチ席に座って仲間を激励するシーンも見られました。

ベンチ入りした今でもコーチ席で奮闘する仲間を支えている姿からも、彼らの絆の深さが読み取れますね。

直近では公式のSNSで、コーチ席でのAlecksとの姿をイジられたりもしています。

コーチ:alecks

alecks(アレックス)コーチはフランス出身の現在35歳のコーチです。当初はCS:GOのプロとしてPaper Rexに参加しており、マネージャーを経てコーチに就任しています。

おそらくPacificで最も有名かつ人気の高いコーチであり、Talon EsportsのFrosTコーチからはその高すぎる人気をからかわれるシーンも見受けられました。

非常に情熱的かつフィジカル的にパワフルなコーチングを行うことで有名で、試合中のコーチ席のカメラが抜かれるたびに観客、実況席ともに大喜びです。

しかし選手と相対するときには冷静であったり、にこやかにコミュニケーションをとっている場面も見られ、怖いだけではない包容力を持った人物であるようですね。

パフォーマンスコーチ:Panda

Panda(パンダ)コーチはPaper Rexを裏から支えるパフォーマンスコーチのようです。

近年のPaper Rexへのインタビューでは幾度かPaper Rexに心理学を学んだパフォーマンスコーチの加入による影響が言及されています。直近のMasters Torontoでも、その存在は非常に大きかったようです。


◆Paper Rexの見ておくべき試合3選

それでは最後に、Paper Rexがこれまで行ってきた数多くの試合の中で、特に見ておくべき試合を筆者が独断で選出!(異論は認めます)

読者の方々のPaper Rexのオススメ試合も、SNS等で共有していただけると嬉しいです。

①:VCT Pacific League Playoffs 2023 Grand Final - PRX vs DRX

2023年VCT Pacificの決勝戦、この年somethingをロスターに迎え入れたPaper Rexが初のリーグに挑み、見事優勝する試合です。

ハイセンシで飛び回るsomethingのジェットは今大会のMVPまで掻っ攫い、Pacificにその名を轟かせたのでした。

②:VALORANT Champions 2023 Knockout DAY 9 - FUT vs PRX

2023年8月のチャンピオンズでのFUT Esportsとの一線です。この試合、圧巻です。大暴れするsomethingのレイナ、マップを跳ね回るJingggのレイズ、フレックスでチームを柔軟に支えるf0rsakeN。1マップ目のアセントも面白いですが、相手を破壊したパールも最高です。

③:VALORANT Masters Toronto 2025 - Swiss Stage - Day 5 PRX vs TL

最後に紹介するのは2025年のVALORANT Masters Torontoでの一戦。

両者一歩も譲らぬスプリット、勝負勘の光ったサンセット、この2マップも面白いのですが必見は最終マップのロータスです。展開がめちゃくちゃすぎて何が何だか...放心するmindfreak、ガチギレのAlecks、そして全てのプレッシャーを乗り越えたf0rsakeNの表情...。

この試合に関しては、MURASH GAMINGのストリーマーであるBijuさんのウォチパを見ることをお勧めします。試合の展開もすごいのですが、最終マップのロータスでのBijuさんには何か、配信の神様のようなものがついていたような気がします(笑)

《Johpa》

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Johpa

Johpa

大食いで早生まれの日本人。IT企業で働くかたわら、MURASH GAMINGの試合をきっかけにVALORANT観戦に大ハマり。実は未プレイ。「やったことないけど観るのは好き」という人を増やすため、記事執筆を中心に活動中。好きなものはeSportsとNewJeans、動物、けんた食堂。YouTube Shortsのおすすめ欄はグルメとマーモットで埋まっている。

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