Riot Gamesの『VALORANT』eスポーツグローバルヘッド Leo Faria氏は、国際大会「Masters」における第1シードの優位性に関する見解を自身のXで述べました。
◆Leo Faria氏が語る第1シードの価値とは
VCT Mastersには、各地域リーグのトップ3チーム、合計12チームが出場します。フォーマットでは、リーグ首位のチームがプレイオフからの出場シード権を獲得します。一方、2位と3位のチームは、まずスイスステージで競い合います。このスイスステージを勝ち抜いたチームが、シード権を持つチームと合流し、共にプレイオフを戦う形式となっています。首位でリーグを突破すると、スイスステージをスキップできるというわけです。
しかし、現在行われているMasters Torontoでは、シード権を持つ各リーグの首位4チームすべてが初戦で敗北するという衝撃の結果となりました。これによりコミュニティでは、スイスステージをスキップすることが優位性につながるのか、議論が勃発していました。

これを受けLeo Faria氏は、自身のSNSで見解を表明しました。同氏は、このトピックが社内で定期的に議論されており、特にイベント後の振り返りにおいて重視されていると述べています。
まず、Riot Gamesは、第1シードの優位性が以下の理由から「相当なもの」であると認識しているとのこと。
スイスステージでの敗退リスクがない
最低ベスト8が保証される(より高額な賞金やチャンピオンシップポイント獲得に近づく)
他チームの戦略分析と自チームの戦略温存(他のチームがスイスステージで戦略を披露するのを観察できる一方で、自チームの戦略はプレイオフまで温存することができる)
準備期間と新環境への適応時間(他のチームと同様に現地入りするものの、スイスステージがない分、新都市での準備や適応に時間を割ける)
プレイオフ初期の対戦相手選択権(プレイオフ開始時に、自分たちの対戦相手を選択する権利が与えられる)
一方で、同氏はトーナメントの勢い(スイスステージで特定のチームが勢いづくことを指していると考えられる)もまた現実のものであると指摘しています。ローワーブラケットからの素晴らしい勝ち上がりは、連勝による士気の向上やステージ慣れによって部分的に影響されていると述べました。
また、メタの変化といった他の要因も、第1シードに限らず全てのチームに影響を与えるとされています。これは良い面と悪い面があるものの、全てのチームに平等な競技環境を提供し、イベントをよりダイナミックで予測不可能なものにすることで、ファンにとって良いことだと考えているとのことです。
最終的に、最も重要なのは結果であるとし、統計的に有意な分析を行うにはまだ十分なサンプルサイズがないとしながらも、第1シードのチームは「平均して期待通り、あるいはそれ以上のパフォーマンスを発揮している」と述べています。また、今後も状況を注視し、必要に応じて変更を加えていく方針を示しています。