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「世界の舞台に繋がるスタートラインに立たせてもらえた」─『LoL』楽曲「Live My Life」をカバーしたSTARGLOWのTAIKI、KANON、ADAMインタビュー

「Live My Life」を歌う裏側ではどんなことがあったのか。レコーディングの様子も踏まえつつ聞いてみました。

オクドス熊田

オクドス熊田

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』のバーチャルグループHEARTSTEELが歌う「Live My Life」。Anderson .Paak、BAEKHYUN、Connor Price、Nic D……と、豪華な面々によって彩られたこの楽曲を、日本のボーイズグループ「STARGLOW(スターグロウ)」よりKANON、ADAM、TAIKIの3人がカバーすることが発表されました。

FISTBUMPでは、そんな彼ら3人に取材を敢行。レコーディングに挑戦する様子を拝見した後、実際にどういったことを感じながら収録に臨んだのかをお聞きしました。

「STARGLOW」とは

BMSG所属のRUI・TAIKI・KANON・GOICHI・ADAMの5人組ダンス&ボーカルグループ「STARGLOW (スターグロウ)」。

唯一無二のスタイルをそれぞれがそれぞれの形に尖らせ続け、奇跡的な融合を見せるボーイバンド。クオリティやアティテュードはもちろん、言語化し難いカリスマ性やオーラに至るまで、全てにおいて創業以来BMSGが掲げ続けた理想像、音楽力を体現。

届きそうもない星に手を伸ばすが如く壮大な夢を追いかけ続け、いつしか輝く側としてこの世に舞い降りた彼等が、世界一大きな夢を叶えにいく。(公式サイトより引用)

普段のSTARGLOWとは違う曲調。だからこそ見せられる新鮮さ。

──レコーディング、お疲れさまでした。まずは率直な感想をお聞かせいただけますか。

TAIKI:かなり音が高くて難しかったんですけど、逆に新しい挑戦ができた感じがして楽しかったです。

ADAM:僕はむしろ、普段から高いパートを多く担当するのでやりやすかったかも。あとは個人的な音楽のルーツが洋楽にあるので、英詞の曲を歌えたのがすごくうれしかったですね。楽しい気持ちでやれました。

KANON:僕もすごく楽しかったですね。普段はやらないようなシャウトを混ぜる歌いかたもできて、新たな自分を発見できた感じがありました。

──今回は楽曲的にも、普段のSTARGLOWの傾向とはちょっと違いますよね。

KANON:そうですね。曲調がすごくキャッチーで、メッセージ性も穏やかな「気楽に行こうぜ!」みたいな感じですから。

TAIKI:爽やかな楽曲ですよね。自分たちのグループではやっていない曲調で新鮮でした。ゲームの曲をカバーするというのも初めての経験でしたね。

──なるほど。

ADAM:なので、お話をいただいたときはすごく光栄だなと思いました。STARGLOWとしても海外の方にもっと知っていただきたいという気持ちがあるので、この挑戦がそのきっかけになればいいなと思っています。

KANON:そうだね。僕自身としてもすごく好きな曲調だったので、この曲を歌えること自体もうれしかったですね。

──そういえば、KANONさんはレコーディングを待っているあいだもよくこの曲を口ずさんでましたね。

KANON:気に入っちゃって(笑)。ADAMも言っていましたが、英詞で歌うのも新鮮でしたし、楽しかったです。

──ただ全編英詞となると、難しさもありそうですが。

KANON:ネイティブらしい崩しかたを表現するのには苦戦しました。昔インターナショナルスクールに居たので、しっかり発音することが癖付いてしまっていて。楽曲的にも気楽な感じですから、一言一句ちゃんと歌うやりかただと違うのかなと。「崩して歌うのは独特なスキルなんだ」と改めて実感しました。

TAIKI:ちゃんと発音するより、あえて気だるく歌ったり、流れるように歌ったりね。キーとか音階も特徴的でしたし、歌いかたの表現をすごく勉強できました。

ADAM:僕は先ほども言ったとおり洋楽がルーツなので、むしろ「帰ってきたな」という気持ちでしたね。カラオケで歌っていた気持ちというか。

逆にSTARGLOWのオーディションを受けたときも、課題は日本語の発音だったので……。なんなら最近、社長に「日本語の発音上手くなったね」と言われて(笑)。

──(笑)。本楽曲はオリジナルメンバーが非常に豪華ですが、これまで聴いたことのあるアーティストもいらっしゃいましたか?

ADAM:そうですね、Anderson .Paakさんとか。実際に彼のパートを歌う場面もあったんですが、すごく不思議な気持ちでしたね。光栄でした。

KANON:僕もSilk Sonic(※Anderson .PaakとBruno Marsによるデュオユニット)とかがすごく大好きで、貴重な機会だと思ったので、大事にしようと思って挑みました。

TAIKI:いろいろな方が組み合わさっていて、すごくおもしろいなと思いました。僕は歌い出しを担当されているBAEKHYUNさんの楽曲もよく聴いていたので、「BAEKHYUNさんってこんな歌いかたもできるんだ」という驚きもありましたね。

──歌割りの際「この人のパートをやりたい!」という希望を出すこともあったんでしょうか。

TAIKI:言いました。「マジでここいかせてください! 俺、BAEKHYUNいきます!」って(笑)。

ADAM:レコーディングという場ですべて英詞の曲を歌う経験もなかなか無いので、自分の成長としてもすごくプラスになった時間でしたね。

TAIKI:発音の部分や英語に関してもディレクションしていただきましたし、最終的には自分たちのオリジナリティも混ぜつつ、ちゃんと(原曲らしい表現にも)寄せられたんじゃないかなと思います。

歌うのに大事なのは“酔ってる感”

──先ほどTAIKIさんは「原曲らしさを出しながらも自分たちなりのオリジナリティも入れられた」と言われていましたが、収録にあたってどういう準備をされていたのでしょう。

TAIKI:レコーディング前に楽曲を聴きすぎないようにしていました。そうするとどうしても原曲の形に寄ってしまうので。歌いかただけ覚えた上で、あとは自分たちらしくやることを意識していましたね。

ADAM:僕は逆にがっつり聴き込むタイプですね。モノマネしながら歌ったりして、そこから引き算や足し算をしていきながら自分らしさを出していくイメージです。

KANON:僕も聴き込みますけど、その上でモノマネはせず、最初から自分らしさとかを足しながら作っていく感じです。自分の得意なやり方や表現と、聴いていて「いいな」と思った部分を混ぜるような。

──3人ともそれぞれ違うアプローチで挑まれたんですね。その上で、自分たちが考える(またはご自身が考える)“自分らしい歌いかた”とはなんでしょう。

TAIKI:普段はラップパートを担当するので、歌というよりはもっとパンチを強くしたい。「パ」みたいな破裂音の強さが自分の特色だと思っているので、そういうニュアンスは上手く英詞の中に取り入れられたんじゃないかと思います。

ADAM:自分の歌唱スタイルというかルーツが“ロック”なので、そこが持ち味ですね。歌唱の際にもそういうニュアンスを出せるように頑張りました。

KANON:縁の下の力持ち的な存在に憧れがあるので、この楽曲の中でもそういう役割を担っていければと思いました。全体がきれいに見えるような歌いかたができたんじゃないかなと思います。

──ありがとうございます。ではそういった部分を踏まえた上で、レコーディングで歌って気持ちよかった部分や、「ここを聴いてほしい!」というポイントがあればお聞きしたいです。

TAIKI:英詞だったからこそ「自分ってこういう歌いかたできるんだ」という発見が多いレコーディングでした。今回はラップじゃなくて完全に“歌”で勝負しているので、そこを注目してもらえるとうれしいですね。あと初めて曲の歌い出しを担当したので、そこもぜひ。

ADAM:プレコーラスの“I know who I am, and it's that amazin'”のパートですね。誰しも歌っていて気持ちよく感じる音程とかリズム感があると思うんですが、まさに自分にとってはこのパートがそうでした。

KANON:レコーディング中、「気持ちいい!」とか「上手くいったな」と思えた部分はいくつもありました。なので……そうですね。きっとこれは自分で言うより、皆さんに聴いていただければ。きっとわかるんじゃないかと思います。

──今回STARGLOWさんがカバーされたことで、従来の『LoL』ファン以外にもたくさんの方がこの曲を聴くことになると思うんです。そんな人たちにこの曲を歌うコツを教えるなら、どういう部分になるでしょうか。

TAIKI:あー、なんだろうな……。それで言うと、いい意味で“酔ってる感”を出せればいいと思います。語尾のセクシーさとか、キュートさとか。そういった原曲のニュアンスを踏まえつつムードを出せればいい感じに歌えると思います。

ADAM:そうだね。イメージとしてはクラブでお酒を片手に、体が動いちゃうみたいな。体の内側から湧いてくるバイブスとか、曲のビートに体を任せる感じ。

KANON:上手く歌うというより、楽しく歌うのが大事だと思いますね。

STARGLOWと『LoL』。この曲が、異文化交流のきっかけになれば

──ところで皆さんは「Live My Life」のMVも見られているのでしょうか。

TAIKI:あ、もちろん見てますよ。

──であればもし、HEARTSTEELで好きなチャンピオン(※キャラクター)がいればお聞きしたいです。

TAIKI:僕はこのピンク髪の男の子ですね。動きとかがめちゃくちゃかわいくて好きです。

△画像左の“エズリアル”のこと。HEARTSTEELではボーカルを担当している。

ADAM:僕は……この青っぽい髪のギター弾いてる人ですね。KANONに似てるなと思って。

△こちらは“アフェリオス”という名前のキャラクター。HEARTSTEELでは楽器演奏とソングライターを担当。

──ADAMさんは見た目のイメージだと“ヨネ”だったりするのかなと思っていたのですが。

ADAM:たしかに(笑)。皆さんからキャラクターに例えられるときは長髪のキャラを出していただくことが多いんですが、短髪も好きなんです。

△中央にいるロングヘアが“ヨネ”。HEARTSTEELではプロデューサーを担当。

KANON:僕は黒人の男性が印象に残ってますね。笑顔が特徴的で、なんか好きです。

△こちらが黒人の男性こと“カ・サンテ”。画像後ろのムキムキの茶髪“セト”とともにHEARTSTEELのリーダーをやりつつ、ボーカルを担当。

──ありがとうございます!改めて、こういったバーチャルアーティストを使った施策に対してはどういう印象を持たれているでしょう。

ADAM:ゲームと音楽の親和性ってすごく大事だと思っていて。ただ遊ぶだけでも、そこに音楽があるかどうかでまったく変わると思うんです。お互いにとってなくてはならない関係なのかなと認識しています。

TAIKI:純粋に「すごいな」と思います。アニメとかゲームが絡むことで、より音楽が広い人に聴いてもらえるようになると思うので、こういった世界規模のコンテンツに関わらせてもらえるのは自分たちとしてもありがたいですし、Riot Gamesさんが本当にすごいなと。

KANON:ちょっと前まではサブカル的な立ち位置だったと思うんですけど、いまの時代はもう当たり前になってますよね。自分としてもすごくリスペクトしています。

ADAM:それこそXGさんの「UNDEFEATED」とかも、最初は『VALORANT』の曲だとも知らずにめちゃくちゃ聴いてました。

──『LoL』自体、毎年世界大会が開催される際には“Linkin Park”などのビッグネームがテーマソングを書き下ろして、決勝のオープニングでは大規模なライブを行うんです。過去には6万人規模の会場とかでライブをしたこともあるんですが、もしそういった舞台で「Live My Life」を披露する機会があれば、立ってみたいでしょうか。

KANON:いやぜひ! ぜひとも立ってみたいです!

個人的に、音楽が主じゃないイベントで、アウェー感なく、大々的にパフォーマンスをするっていうのに憧れがあって。それこそアメフトのハーフタイムショーとかですよね。曲を知っていても知らなくてもひとつになれる。そんな空間を作るのはすごいことだなと。いつかそういう舞台に、自分たちの曲で立ってみたいですね。

TAIKI:自分もそういった舞台に立たせてもらうぐらいに成長したいですね。世界にどんどん自分たちの音楽を発信していって、いつかは。

ADAM:海外のデカいスタジアムでやっているライブ映像を何回も見てきた身からすると、こういう形で世界の舞台に繋がれるスタートラインに立たせてもらえたこと自体がすごく光栄ですね。

STARGLOWとしても、将来的には日本だけじゃなくて海外にも知られていきたいなと思っているんです。僕らがもっと実力をつけて、世界で注目されるようになったとき「あ、あの時『Live My Life』をカバーしてた人たちだ」と思ってもらえるよう、皆さんの記憶の中に留まれるように、これからも精進していきたいですね。

──ありがとうございます! 最後に今回のカバーを楽しみにしている『LoL』ファンと、STARGLOWファンの皆さんに、メッセージをお願いいたします。

TAIKI:自分たちなりの色を出しながらも、楽曲本来の雰囲気を崩さないよう、しっかりとリスペクトを持って挑んだつもりです。そういった部分も込みで、この曲を楽しんでもらえるとうれしいなと思います。

ADAM:この機会をいただけたことにすごく感謝をしています。今回のカバーで僕たちのファンが『LoL』を知ったり、逆に『LoL』のファンに僕たちを知ってもらえたりするチャンスになっているんじゃないかと。僕も、改めてゲームと音楽の親和性について深く考える機会になりました。これからもまた、ご縁があれば僕らのできることをやっていければと思います。

KANON:ADAMの言ったとおり、異文化交流のきっかけというか、お互いのファンがお互いの作品につながれるすごく素敵な機会になっていると思います。今回のカバーをきっかけに、世界の人にも「日本のアーティスト、やるじゃん」と思ってもらえればうれしいですね。

僕も『LoL』をやってみたいと思うので、ぜひとも一緒に異文化交流していきましょう!ありがとうございました!

<取材・執筆:オクドス熊田/撮影・編集:松田和真>

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