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SHG Evi「全員がLCP優勝へ高いモチベーションにある」Vsta「慣れたらもっと強くなれる」 成長と信頼を武器に、若鷹軍団はMSIを目指す!【LCP Split 2 直前インタビュー】

「LCP Split 2」に向け、SHGからTOPのEvi選手、SUPのVsta選手にスペシャルインタビュー。“新たなSHG”の強さやパーソナリティ、そして目指す高みを聞きました。

ハル飯田

ハル飯田


2025年に新たにスタートした『リーグ・オブ・レジェンド』のアジア太平洋地域公式リーグ「LCP」。

日本チームは参入から常に厳しい戦いを強いられてきましたが、2026年は1月にスタートしたSplit 1で「Fukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)」が躍動。序盤こそ苦戦が続いたものの、辛くも進出したプレイオフで一気に真価を発揮し、BO5で難敵を次々に撃破して見事3位進出を果たしました。

今回は4月4日に開幕する「LCP Split 2」に向け、SHGからTOPのEvi選手(@ebihuryahurya)、SUPのVsta選手(@ohyoseong1)にスペシャルインタビューを実施。”新たなSHG”の強さやパーソナリティ、そして目指す高みを聞きました。

掴んだ手応えとフィアレスの難しさ

――今回は4月に開幕するSplit 2に向けてさまざまなお話を聞いていきたいと思いますが、やはり最初は過去最高の3位で終えたSplit 1の感想をお願いしたいです。少し時間が経った今振り返って見て、手応えや反省などいかがですか。

Evi:僕個人としては、シーズン前は「このメンバーを集めて勝てなかったら……」というプレッシャーは自分の中でかなりありました。もちろん自信もあったんですが「行ける気もするけど、でもやってみないと分からないよな」と。実際にやってみたら手応えもあって「良かった~、俺たち勝てるやん!」って感じでしたね。

――昨年は苦戦もあったので、その不安も必然だったと思います。対してVsta選手は昨年は選手として活動されていなかったところからのLCP参戦でしたが、感想はいかがでしたか。

Vsta:俺は一年休んでいたんですけど、自分では(そのブランクは)問題ないと思ってSHGにまた合流しました。でも、LCPは強いリーグだと思ったので少し心配はありましたね。それでも実際にプレイしてみたら(2024年の)PCSプレイオフと近い感覚で戦えたので「多分大丈夫だ」と思えました。

――やはり実際に試合をすることで手応えや自信に繋がったということですね。改めてプレイオフで3位(レギュラーシーズンは6位)まで勝ち上がったという結果についてはどう評価されていますか。

Vsta:3位はLCPが始まってからLJLチームでは一番高い順位なので嬉しいですけど、もっと上に行ける可能性もあったので、それができなくて悔しい気持ちもめっちゃありますね。

――昨シーズンから導入された「フィアレスドラフト」が今季も続いており、プレイオフではチームとして初の「BO5でのフィアレス」も戦いました。見ている側としては面白いルールなのですが、やはり選手は大変だろうとも感じます。Evi選手はどんな感想ですか?

Evi:フィアレスに関してはめっちゃ喋りたいことがありますね(笑)。従来のドラフトからフィアレスになったことによる複雑さが本当にもの凄くあって、BAN&PICKでは「このチャンピオンが来たらあのチャンピオンを当てれば良い進行だよね」みたいな事前の打ち合わせや考えがあるんですが、それが試合が進むと完全に予測不可能になっていくんですよね。

Game1~2はお互いに準備したものが出せるんですが、それ以降はどちらのチームも基本的に「最適解は無理」と言いますか、なんだろうな……もうパズルを完成させるためのピースがそもそも足りないというような状況になるんですよ。その中で"よりマシ”な形を作っていく感覚ですね。

――「あるものでやるしかない」という状態なんですね。

Evi:そうなんですよ。100点の構成を目指すのは無理なので、赤点の構成にならないよう70~80点のドラフトをコーチと選手で一緒に作っていかないといけなくて、面白さもありながら難しさと複雑さもありますね。

――先日、たかやスペシャルさんの配信で行われたトークラジオも面白かったのですが、そこでは「SHGはGame1が強いのでは」説も持ちあがっていました。

Evi:どうなんでしょう。別にGame3以降の構成が悪いとは思わないので……むしろ準備してきた構成での戦い方が上手いというのはあるでしょうね。

――確かにそれはしっくりきます。 そしてVsta選手は初のフィアレスでの戦いでしたが、まずは感想から聞いてみたいです。

Vsta:俺はチャンピオンプールには自信があるので、(フィアレスドラフトが)始まった時は楽しそうと思ってたんですけど、やってみたらめっちゃ難しくて(笑)。BAN&PICKもコーチとかなり話をしなければいけないですし、面白さもちょっとありますけど、考えることがめっちゃ多くて頭が痛いです。

――BO5のGame5まで戦った試合もありましたが、相手も色々とドラフトに工夫を凝らしてくるので「うわ、それがあったか」と思うようなチャンピオンを出された経験もあったのでしょうか。

Evi:スクリムならありましたね。確かアーゴット、マルファイト、メルあたりを先にピックしていたらオラフが出てきて「うわ、全員のCC効かないヤツ出てきて終わった」みたいな状態でした(笑)。

――スクリムでそういったトライがあるんですね。

Evi:そういうことがスクリムであったので、本番ではそういう構成にならないようにも気を付けましたね。Vstaはどう?

Vsta:うーん……大会では予想できないチャンピオンはいなかったですね。スクリムでは、逆に俺らがやる側だったかも(笑)。

Evi:僕たちの試合以外なら予想外のピックは結構出ましたけどね。ザーヘンSUPとかタリックSUPとか。

Vsta:俺たちの相手にはいなかったね。

――ザーヘンSUP、ありましたね。そしてVsta選手が「出す側」というのも納得です。私は以前Vsta選手を見てベル=ヴェスSUPをやって、フレンドからNOが出ました。

Evi:これはVstaが悪いね。

Vsta:そんなことをやった時もあったかも知れないですね(笑)。

カミールSUP、ランブルSUPなどもピックした実績があるVsta選手

――考えることが多くて頭が痛いという話ではありましたが、Vsta選手の強みを出せるルールとも言えそうですね。

Vsta:そうですね。さっきも言った通りチャンピオンプールにはめっちゃ自信あるので、まだ慣れてはないですけど、もっと慣れ……?

Evi:「慣れたら?」

Vsta:慣れたら、もっと強い選手になれると思います。

「お家大好き」なAria。Vanはちゃんと最年少

――以前のインタビューでは、今季再びSHGに加入した経緯として「Evi選手がVsta選手を誘った」ということも教えていただいたのですが、良ければその話も詳しく教えていただけますか?

Evi:やっぱり以前チームメイトだったときの経験からですね。Marbleとも2年間一緒にプレイしていて、日本語も既にかなり喋れますし、僕としては「Vstaしかいないんじゃないか」という考えでした。

Vsta:で、俺が助けに来た。

Evi:そう、助けに来てくれたね。

――Vsta選手は昨年のSHGの試合は見ていましたか?

Vsta:たまに見ていましたけど、かなり辛い(戦いだ)なと思っていました。見ていると「またプロでやりたい」という気持ちも生まれたので、Eviから連絡が来た時も「もう1回一生懸命やります」ってすぐ返事しましたね。

――そして今回は珍しくゆっくりお話を聞ける機会なので、おふたり以外のチームメイトのことも聞いてみたいと思っています。Evi選手はよくSNSでチームの一面をアップしてくださっていますが、他にもチームメイトの印象や意外な一面があれば教えてください。

Evi:そうですね……。Ariaは、まずめっちゃ綺麗好きで、自分の机の上をすごく綺麗にしてるタイプです。こんな感じでも大丈夫ですか?

――そういうのを求めています(笑)。

Evi: Vanくんは22歳(2003年生)でめっちゃ若くて、Marbleの1個下なのでチームで一番年下なんですけど、見かけはすごく落ち着いている感じですよね。でもちゃんと子供心があるというか、僕に「次、このスキルショットミスしたら俺にご飯奢ってください~」みたいな絡み方をしてくれますね。

意外とジョークも好きで「Vanくんご飯行く?」「Eviさんの奢りなら行きます」「何それ、Vanくんも出してよ」「でもお金ないから~」っていう、どこで学んできたのか分からないやり取りをしています。

――プレイはかなり勢いがあるタイプに見えますが、チームの中ではちゃんと最年少の立ち回りなんですね(笑)。

Evi:そうですね。Ariaは、自分から積極的には喋らないタイプなんですよ。話しかけられたら普通に会話しますけど、自分から雑談を振るようなことはなくて、自分の世界をちゃんと持ってて凄いなと思いますね。

あとはお家が大好きらしくて、外食の時に声をかけても「いや、俺は大丈夫」って感じですね。でも唯一、火鍋屋さんに行く時だけは来るんですよね。あれって韓国(発祥)のお店じゃないよね?

Vsta:台湾のお店だね。

Evi:だよね。そのちょっといい火鍋屋さんに行く時だけ「うん、行く」って。そこ以外は絶対行かないんじゃないかな。

――個性的ですね。Vsta選手はチームメンバーの印象的なエピソードはありますか?

Vsta:選手じゃないんですけど、コーチのCorGiさんは韓国語がすごく上手なんですよね。Marbleも韓国語が分かるところがあるので、日常会話で韓国語で冗談を言ったらふたりとも伝わってビックリしました(笑)。

――台湾のコーチと日本の選手が韓国語の冗談で笑っているのは、よく考えたらすごくグローバルで面白い光景ですね(笑)。ちなみにAria選手が綺麗好きという話でしたが、先日のSHG公式Xでの投稿で「Evi選手の机がすごい」と話題になっていましたよね。

Evi:出た!

Vsta:バリケードね。

Evi:いや、僕は環境に敏感な方なので、ライトが眩しい時に影を作れるようにケージを置いているんですけど、そこに一時的に服を置いていただけで、いつもじゃないんですよ。スタッフさんがたまたま悪いタイミングで撮って黙って投稿したので、本来見せないような状況が出てしまったんですけど、普段はあそこまで散らかってないですから!

なんだか台湾コミュニティでも「なんでこいつは閉じ込められてるんだ」って話題になってたみたいで……。今後は勝手にアップしないようにお願いしておきました。

――なるほど、それは強調しておきます。Marble選手もオフショットはいつ見てもサッカーユニフォームですし、リラックスして過ごされているのが伝わりました。

Evi:マジで恥ずかしかったです(笑)。

Split 2は「丁寧なプレイ」とバードに注目!

――既にSplit 2に向けての練習を再開されています。Split 1では「Team Secret Whales」がLCP代表として「First Stand」に出場しましたが、次のSplitで警戒しているチームや注目しているチームはありますか?

Vsta:注目しているのはDFM(DetonatioN FocusMe)ですね。メンバーが変わってどんな変化があるかは興味があります。一番警戒するのはやっぱりTSWですね。

Evi:僕はGAM(GAM Esports)が結構怖い存在だなと思いますね。

――プレイオフでは見事に3-0勝利を果たした相手ですが、それでも怖い相手には変わりないと。

Evi:僕らが勝ちはしましたけど、彼らのポテンシャルは絶対まだまだ発揮されていないのであんなものじゃないと思ってるんで、次もまた勝てるかって言われると全然分からないですし、余裕持っていられないですね。


――メンバーを見れば強いのは間違いないだろうというチームですからね。

Evi:ですね。そこが『LoL』の面白くもあり難しいところだと思うんですけれど、あそこまで良いロスターであったとしても、チームビルディングでミスがあったり上手くいかなかったりすると全然力を発揮できないんですよね。ただ良いメンバーを集めるだけでは勝てないという難しさですね。

――SHGも新しいメンバーを迎えてのシーズンですが、Split 1から強さを発揮できたのは新メンバーがいずれも日本チーム所属経験のある韓国人プレイヤーということで、チームビルディングがスムーズに進んだという点も大きいですか。

Evi:ザッツライト!まさにその通りです。

――そうした点も含め、選手目線でのSHGのストロングポイントはどこにあると感じているのでしょうか。

Evi:強みは信頼関係があることだと思います。 お互いに信頼していますし、恐らく「こいつとは合わないな・やりたくないな」みたいなネガティブな気持ちもなく、全員が「LCPで優勝する」という同じビジョンを見れているので、モチベーションも高くて良い環境になっていると感じます。

――さらに伸ばすべきポイントはありますか?

Evi:僕からチームメイトに求めることはあんまり思いつかなくて、僕自身のことを更に真剣にやらないとな、という感覚です。自分たちの必要なことは自分でわかって努力・練習をしてくれているだろうと感じるので、他人に求めるより自分がパフォーマンスを出すために何が必要かをもっと考えないといけないなと。

――Vsta選手は今のチームをどう見ていますか?

Vsta:俺たちはSplit 1で3位まで行けましたけど、成長スピードが速かったのがこの結果に繋がっている、良い所ですね。努力するべきポイントは、俺は『LoL』ではやっぱりレーン戦が一番大事だと思っているので、そこにはまだ足りない部分があるので、努力して上手くなれたらSplit 2も良い結果になると思います。

――それでは間もなく開幕するSplit 2に向け、目標と「俺のプレイのここを見て欲しい」というポイントをセットで教えてください。

Vsta:Split 2で「MSIに出場する」という大きな目標のためには、Split 1で負けてしまったDCG(Relove Deep Cross Gaming)とTSWに勝つことが重要だと思います。それが目の前の目標です。

見て欲しいプレイは……やっぱりバードを使っている時のプレイかな。バードの動きやスキルの使い方を見てもらえたらめっちゃ嬉しいです。

――Split 1でも「Vsta選手と言えばバードとスレッシュ」というインパクトでした。やっぱり一番好きなチャンピオンはバードですか?

Vsta:バードが一番楽しいです。

Evi:でも見た目がちょっと怖いよ。

Vsta:いや、可愛いでしょ。目が2つあるし、鼻は……ないけど。

Evi:確かに(笑)。でも怖いんだよな、バードの顔。

――オススメのバードのスキンも教えてください。

Vsta:あー、雪のやつですね

Evi:「雪遊びバード」ですね。

Vsta:スキルの音がめっちゃ気持ち良いし、Eのトンネルを通る時に見た目がペンギンに変わるのがめっちゃ可愛いので好きです。

――では、今後は「雪遊びバード」でVsta選手の真似をすることにします! Evi選手もSplit 2の目標とプレイの注目ポイントを教えてください。

Evi:まず目標は優勝してMSIに行くことですね。そしてMSIで勝つことまでがセットです。あと今シーズンは「丁寧なプレイ」を心がけているので、そういうプレイを見せていきたいですね。「おっ、Eviは今の丁寧だな」と思ってもらえるような。

――配信上でMaruコーチと試合の振り返りをされていて、かなりEvi選手のプレイにも変化があるのだと感じられたのも印象的でした。その丁寧さにも注目してみます。

Evi:ですね!

――それでは最後にファンの皆さんに向けた一言を、お願いします。

Evi:Split 2も、SHGをよろしく!

Vsta:MSIを目指して頑張ります!


「MSI出場」という目標に向けたSHGの新たな挑戦は、4月4日(土)開幕の「LCP 2026 Split 2」からスタートします。注目の初戦は、4月5日(日)18時頃より「CTBC Flying Oyster(CFO)」と対戦予定です。若鷹軍団の躍動を、ぜひ配信で見届けましょう!

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